愛知県一宮市にある「一宮市三岸節子記念美術館」で刺繍展が開かれていたので行ってきました。
「絵を描く糸 刺繍美術展」です。
<本企画のリーフレットと鑑賞券>
こぢんまりしたこの美術館は一宮市の旧尾西市にあります。
<一宮市三岸節子記念美術館>
新聞等でも大きく報道されているのですが、入場者数はそれほど多くはありませんでした。
<美術館ロビー>
清水三年坂美術館や三岸節子の卒業大学である女子美術大学等が所蔵する江戸時代から現代に至る刺繍作品が約90点展示されていました。
江戸時代には小袖の絵柄として高貴な人々に採用された絹糸による刺繍は、内容が教養の象徴であるとともに、その繊細さと美しさに見とれてしまいます。
とりわけ、撚糸ではなく単糸の織物は見る位置によって影や光沢が全く異なり、まるで「生き物」です。もちろん、撚糸でも十分その光沢は堪能できます。
下の写真はリーフレットから取ったものですが、刺繍となると、写真ではとても再現できません。
<寺島六之助「刺繍額 獅子図」(1879)>(リーフレットより)
私が行った日には「女子美術大学染色文化資源研究所」特任助教の大﨑綾子先生によるギャラリートークがあり、約1時間にわたり、展示されているほぼ全作品がわかり易く解説されました。
この期間中、常設の三岸節子コレクション展では歌手、浜村美智子さんの肖像画が初公開されていました。そういえば、私の幼少時、浜村さんの歌う「バナナボート」が大ヒットしていたような・・・
<三岸節子「浜村美智子氏肖像画」(1958)>(リーフレットより)
この展覧会は11月25日まで開催されています。あと数日しかありません。
これだけの作品を一挙に公開する展覧会は後にも先にもほぼなさそうです。
一宮の人、愛知県の人はもちろん、他県の人もこの連休に是非ご覧あれ。観覧料800円(一般)は安過ぎと言ってもよいのではないでしょうか。
相互リンク⇒アクティブなごやん(ゴートク、ブンデス、HSV)