地ならし | (新)なごやん

(新)なごやん

名古屋からJリーグ アルビレックス新潟に熱い思いを送ります。旺盛な好奇心そのままに、アルビネタに留まらず、鉄道、芸術、SWL(短波・海外放送受信)、昆虫、等々、思いつくまま書いていきます。
これまでの「なごやん」にログインできなくなったため、こちらで続けます。

 これから書くことは私の希望ではありません。

 基本的に前向き、楽観的な私ですが、冷静に判断すると、そうばかりは言っておれません。

 

 まずは各種報道から拾った新型コロナウィルスとオリンピック/パラリンピックを巡るここ約1か月のトレンドと私なりの解釈(深読み,ボールド表記)です。

 

 1)4月12日、IOCのトマス・バッハ会長は東京五輪延期に関し、「中止には保険を掛けてあるが、延期に関しては相当額を負担しなければならない。」とし、さらに「日本側は2021年夏以降の延期はないと言っている。」と語ったそうです。

とにかく来年夏に催行できなかったら五輪の話は無し。日本が再延期なしと言うのだから。

 

 2)横倉日本医師会長が「ワクチンが開発されないとオリンピック開催は難しいだろう。」と言っていることに対し、IOCのコーツ調整委員長は4月29日、「予定通り行おうとしていて、それはワクチンに依存するものではない。(・・・and that's not contingent on a vaccine.)」と語りました。その一方、あくまでも「WHOと日本の保健当局の指導に従う(But we will just continue to be guided, as we must be, by WHO and the Japanese health authorities ・・・)」ともしています。

ワクチンがなくてもはやりたいよ。でも、WHOや日本が無理だといったらやれないよ。

 

 3)安倍晋三首相とノーベル賞受賞者山中伸弥教授が5月6日、インターネット上で対談し、首相が「アフリカを含む全世界で新型コロナウィルス感染が克服されないと五輪は開催できない。そのためには治療が大切である。」と発言したのに対し、山中氏は「そんなに楽観できない。」と答えました。

2人の発言を突き合わせれば「開催できない」ということ。

 

 4)5月14日、IOCの追加負担は最大857億円とされましたが、約3,000億円とも言われる追加予算のごく一部でしかなく、残りは日本、すなわち国、東京都、組織委員会が負担しなければなりません。ほぼ全てが税金です。

経済状態がガタガタになっている日本では理解が得られない。

 

 5)新型コロナウィルス(COVID-19)感染症が今後どうなるかわかりませんが,、ヨーロッパや日本でなんとか見通しがたったとしても、今からCOVID-19感染者の増加が予想されるアフリカ、さらには南半球ではどうでしょうか。独裁大統領がメチャメチャやっているブラジルやトランプの米国だってどうなるかわかりません。来年の春には解決しているでしょうか。国を越えての移動手段は確保できるでしょうか。

日本とヨーロッパだけでの五輪開催はありえない。

 

 それぞれの発言をじっくり振り返ってみると、みんな「五輪は無理。でもそれは自分のせいではない。」と言っているようなものです。

 

 特に上記1)では、「来年夏以降の延期はない」、3)では「来年夏には開催できない」ということですから、答えは単純に「中止」です。

 

 当初掲げられた「(震災からの)復興五輪」ということばは既に沈んでしまっています。

 選手の皆さんは辛い思いをするでしょうが、それぞれが保身をはかりながら本音、本気で発言しているとすれば、中止しか結論は導けません。

 

 ある時中止と宣言するための地ならしを今ジワジワと行っているのでしょう。

 

 今回の延期を決定した時マスコミを巻き込みながら、じっくり下準備をしたと同じように。

 

 私が愛聴する「ルーマニア国際放送」ではスポーツの時間に東京五輪に出場予定の選手やチームを紹介し、ルーマニアのスポーツをアピールしているのですが。

 

 いつも言っているように、政治家やIOCの幹部など金と権力の亡者で、選手のことなどこれっぽっちも考えていません。「アスリートファースト」なんて、口で言うだけです。

 

 それと、もうひとつ。最近の日本政治の動きです。

 安倍首相は既にレームダック状態です。

 もし安倍晋三が途中で政権を投げ出したとしたら、せっかく2年延期を1年に縮めたのに、彼にとってはその意味がなくなります。その後、モリカケ桜を巡って、安倍自身に司直の手が伸びる可能性があります。公務員定年延長と抱き合わせでゴチャゴチャにされようとした検察の面々は安倍憎しで追及してくるでしょう。安倍の後を継いだ首相にしても、自分が捜査対象になるのでなければ、検察を敵に回してまでそれを妨げることはしないでしょう。

 その時、安倍晋三にとっては五輪どころの話ではありません。

 

 そしてまた、新しい首相にとっても五輪はどうでもよいことになっているかもしれません。

 

 小池都知事はこれまでの彼女を見ていれば、(築地移転や希望の党を例に出すまでもなく)どうにでも身を交わす人ですから、何等かの理由をつけて「スマートに」五輪を中止するでしょう。その前に知事を辞めて国政に復帰するのもありかもしれません。五輪中止のツケは次の都知事にお任せとか。

 

 もちろん、私の不安が取り越し苦労だったというのが一番良いのでしょうが・・・

 いや、その前に画期的な治療法、予防法ができれば全てハピーというものですが。

 

 それにしても、今年中止になったことに伴う経済負担は避けて通れませんけど。

 

5月21日追記:

 日本でも報道されている通り、昨日(UTC)英国BBCのインタビューで、IOCのトマス・バッハ会長は改めて「来年開催されなければ東京五輪はない(Tokyo Olympics would have to be cancelled if not held in 2021)ことを受け入れる。」と言いました。

 その一方、2021年の開催については意欲的です。ただし、彼の発言からはその根拠が見い出せません。2021年から更に延期などできないことについては説明していますが。

 要するに、確実なのは「2021年がなければ東京五輪はない」ということだけです。

 関心のある方はリンクを貼りましたのでここをご覧ください。チャラいNHKと違い、鋭いツッコミもしています。

 

 「再延期はない」に関しては安倍首相が言った、言わないの話になっているようです。

 私はたとえ非国民と言われようと、バッハ会長の言を信じます。

 ウソにウソの上塗りをし、問題から逃げ、「真摯に受け止める」は「無視すること」である安倍晋三を信じることなどどうしてできるでしょうか?

 

 安倍晋三を信用したとしたら、信用した人に喝!でしょう。

 

 バッハ会長にしたって、「自分の責任ではない」と、ある種逃げていることには変わりありませんが、発言内容に間違いはないと思います。

 安倍晋三よりは信用できます。

 

相互リンク⇒アクティブなごやん

 

新型コロナ後、世界はどうなっているだろうか? 果たして希望はあるか?

♪Somewhere over the rainbow ・・・Do bluebirs fly

 

ここもクリックお願いします⇒