愛をつたえたいだとか

うちの10歳娘はあいみょんの 愛をつたえたいだとか 

という曲が好きなんだけど

この娘ほど愛を伝えるのに長けた人間がいるだろうか と思う。

 
 

彼女は

ありとあらゆる場所で

ありとあらゆる方法で 愛を表現し、

また愛を求めることにとても正直な子だ。
 
 

 

昔、私が息子の添い乳をしながらそのまま寝てしまうことがよくあった。

そんなとき、

彼女は私の枕元にそっとこんな手紙をおいていった。

彼女が4歳か5歳のときだろうか。

まま ねています すぐ もどてくれます


 
 
枕元にこの手紙をみつけた私は
飛び起きて、足がこんがらがるくらいの速さで階段を駆け下り
娘を抱きしめた。
 
 
ひとりにさせてごめんね。
 
 

またあるときはこんな手紙を。

まいにちまいにち だいすき ていうよ ままだいすき


 
 
実際、娘はいつでもどこでも、何度でも

大好き

といい続けた。

 
 

 
 
また、もう少し大きくなってからは

「まま 愛してるよ。」

というようになった。
 
 
I Love You を 私たちの言葉で言いたい。

「Loveって 愛してる?でしょう?」
 
 
「まま あいしてる。」
 
 
学校に送っていったときに、お風呂の前に、寝る前に、

なんでもないときにだって、
 
 
まま あいしてる
 
 
溢れてくる気持ちを
何の照れもなく、まっすぐに、当然のように
伝えてくる
 
 
まま あいしてる
 
 
娘を前にして、

動揺するわたし。

愛してる なんて 
日本語で言ったこともなければ
言われたこともないんじゃないか?

「いやぁ、日本語で愛してるってあんまりいわない、かなぁ。。。?」

一瞬しょんぼりとした娘は、

「じゃあなんていう?」

と聞き返す。

私は、あぁしまったと思い、

「大好きだよ、

ママは、こうやってぎゅーっとして、大好きだよって

いうかな。」


 
 
娘は 遠慮をするし、我慢をする子なので

あまり自分からは ぎゅううっとはしてこない。

 
 

「まま、わたし今怖い夢をみたから ハグください」

とか

「まま、今 ハグをしたい気持ちがあるから、 していい?」

とか そんな聞き方をする。
でも、自分の気持ちはなるべく正確に伝えようとしてくる。
 
 

 

理由なんて無くても 
ママは いつでも娘を抱きしめたいものなのにね。
ママはうまく伝えられていないね。
いつも心の中で反省する。



8、9歳ごろから、娘は私をほめちぎるようになった。
 
 
「ママの料理は最高だね」

「ママは うつくしいね」

「ママのお化粧しない顔がいちばん すき」

「ママの笑った顔が大好きだよ」

「ママの手はいつもあったかだね」

「ママはいいにおい。」

「ママの髪の毛は からまらなくて さらさらでいいね。」

「ママはやさしいね」

「ママは賢いあたまがあって いいね」

「ママのおなかのやわらかさが とっても気持ちいい」

 
 
もう思いつく限り、色んな言葉で私をほめる。
たまに
化粧が変だ、とか
おばちゃんだ、とか
そんな突っ込みはいれるが、彼女は分かってる。

そんな言葉を聴くのも私は好きだってことを。

 


 

10歳になると、もっとすごい。
愛の伝え方も、求め方も上達してきた。

 
 

「わたしが風邪の時にはママの手はひんやりしていて気持ちいいーってなるし、冬の寒い日にはママの手はあったかくて、やっぱり気持ちいいーってなる。ママの手はいいの。とってもいいの。」(布団のなかで)

「私はママにジェラシーをかんじちゃう。だって、そんなに綺麗でかしこくて、お料理も上手で、字も上手で。」(リビングで突然)

「ママの近くにいてもいい?ママからは優しくてあったかいパワーがでてて、近くにいてそれを感じたいから。今日は一緒にお風呂にはいってもいい?」(脱衣所で)

「ママのハグはあったかくてとーっても気持ちがよくて、おっぱいもふわふわで気持ちいいんだもん、ずーっとこのままがいい。」(寝室で)

「ママが髪をとかして乾かしてくれるのが好きなの。ねぇ、ママ?ママはいい髪を持ってるね」(風呂上りに)

「ママは気持ちいいっていってくれるでしょう?ああぁとか うぅぅとか、ママが気持ちがいいってわかると、私もとっても気持ちがいいの。」(マッサージをしながら)
 


 

一方的な言葉なんだ。
彼女自身から溢れ出す愛をただ一方的に与えてくるし、伝えてくる。

でも、私は分かってる。
彼女の根底には求めてやまない愛がある。
分かってか知らずか、
それを押し付けてこないのが わたしの娘なのだ。

 
 
まま ねています。 すぐもどってくれます。
 
 
幼いころに書いてくれた
断定的で力強い この短い手紙を読み返すたびに

胸が熱くなって、
私はこの子が大好きだなと思う。

寂しかったろうにな、不安だっただろうにな、
そんな言葉は一言も発することなく、
ただ私への信頼の言葉を伝える。

子供なら 子供らしく 
全部を伝えたらいいのにと思うけれども
彼女は小さいときからこうなんだ。
悲しい辛いと泣き喚く私の方が子供のやうだ。

 
 
だから、余計に
彼女から発せられる言葉たちは、
どれも愛おしい。

 

 

これを読んでくれているあなたに大切な人がいて
その人もきっとあなたのことを想ってくれているのなら

 
 

自分の想いや愛を つたえることを

怖がらないで

面倒くさがらないで

ただ

伝えてみたら いいと思う。

方法は色々だ。

 
 

時に愛がひっくりかえって
極限の寂しさや憎しみの姿を見せることもあるだろうけれども
そんなことを相手につたえてその人を困惑させるよりも
 
 
本来の愛を伝えよう。

愛だけを一方的に伝えよう。
 
 
それが愛を生むのだと思う。

 

 

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