電撃ブックハンター

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古本まつりを浜松で

2019-03-03 01:17:36 | 日記
去年の話ですが、東京は神田・神保町の「古本まつり」に行ってきました。
通りに本を並べて古書ファンをおびき寄せ、ケツの毛までむしり取ろうというイベントですが、その意図が分かっていながら乗らざるを得ません。

リーマンショックが起こるまではよく足を運んでいましたけど、年収が半減して未だ回復しない近年は参加を控えていました。
なんせ行ってしまったらケツの毛をむしられるというより、自分でむしって差し出してしまいますからね。
金回りが良かった時なんか泊まり込んで手当たりしだい買いまくり、リュックから溢れた分は両手で抱え、それでも持ちきれない分はダンボールに詰めて宅配便で家に送っていました。

「バカじゃね?」と思う方、私なんかカワイイほうです。
本当にヤバイ人達の買い方はこんなものじゃありませんから。


さて、当日は別の用事もあって、そちらを軽く片付けてから神保町にハマり込むつもり・・・だったんですが。
その日ちょうどJR東海道線が工事か何かでブツ切れになっていました。
それを知らないでいつも通り在来線で上京してしまい、途中から横須賀線とかで迂回しながらようやく東京駅に辿り着いたのが正午。
のっけから予定狂いまくりでした。

結局、用事が済んだのが16時ごろ。
鈍行で帰らなければなりませんので、移動時間から逆算して神保町に滞在できるのは30分程度です。
何しに来たんだ・・・orz

それでも!
ブックハンターの意地にかけて、向かわざるを得ません。
荷物をコインロッカーに放り込み、地下鉄の最短経路を算出し、通路は風のように歩きます。

そしてついにやってきました。
ブックファンの聖地・東京神田神保町にっっっつ!!!

ここへ来たかったんだ。
俺は!
帰ってきたぞーーーっっつ!!!

カメラ持っていくのを忘れたので写真ありませんが、古書店街沿いに屋台みたいな書棚がズラッと並び、宵闇を提灯が照らして導きます。
まさに灯りに誘われる蛾の如く、古書ファンが吸い寄せられて行くのです。
私もやや自失気味にこの通りをフラフラと歩いていきました。

周りを見ると、どいつもこいつも本に釘付けになっています。
路地裏に据えられた大きな棚にビッシリ詰められた古書を、端から端まで舐めるように見ていく人の群れ。
そこには男も女も老いも若きも関係ありません。
野獣と化しています。
全国からやってきた古本を狩るケダモノたちです。
むろん私もその一匹だった事は言うまでもありません。

しかし30分で隅々まで見て回るのは無理があります。
結局ビニール袋一つ分ぐらい、目についた本を購入するのが精一杯でした・・・。

「うわーん!帰りたくないよー!!やだやだやだーーっ!!」」

と道に転がってダダをこねたかった。
もし私と同じ立場のブックファンだったら、絶対そう思ったはずです。
心の中で泣きながら古書店街を後にしたのでした。


いやーやっぱりいいわー神保町。
首都圏に住んでいたら毎週通いますね。

しかし静岡県に住んでいる以上、それは叶わない現実。
ならば!
こちらに作ってしまえばいいのです。
浜松駅の南側には寂れてシャッター街になったアーケードがあります。
ここを中部地区最大の古書店街にしてしまったらどうか、と勝手に考えています。

活字離れが進む日本ですが、それでもブックファンは根強く存在します。
どんなに電子化が進んでも紙の本は無くならないでしょう。
それを愛する人達も決していなくなりません。
なぜなら「本」は思い出のツールであり、未知の世界への入り口だからです。

紙の匂い、めくる時の感触、読んだ日の天気、その時の境遇、そしてそれらと内容の重なり。
書籍はその時々の自分を振り返らせてくれます。
それに、電子データと違って実物を手にするとワクワクします。
自分が体験出来ない事、知らない世界がギュギュッと押し込められている情報の爆弾ですから当然です。

そんな本がギッシリ詰まった町って、まさにワンダーランドではないでしょうか。

そういう場所を地元浜松にぜひとも作りたい。
寂れて久しい商店街を本の力で蘇らせたい。
本好きの聖地にしたい。
古本まつりを浜松で開きたい!

ブックファンの皆様、夢の国を私達の手で築いてみませんか?




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