「KABUTO　音楽の絵本」の３回目のスクリプトです。
以下のURLでご覧いただけます。
https://youtu.be/R7uWuGklKAU

KABUTO　音楽の絵本
Story-3　海の砂を感じて
海の瞑想（１）　海の砂を感じて

「目を閉じます。今、砂浜にいて、海を見ながら座っています。
手についた砂を軽く払い落とします。それでも残る1粒の砂。
それは「私」です。

「一粒の砂」。
小さい大きいという基準を外すと、砂一粒も広大な宇宙。
その一粒に無数の命が存在している。
そんなご自身の存在の大きさを感じてみてください。

その一粒の砂である「私」は波が来て、流され、流れていきます。
波は、「風の力」「月の引力」などによって起きます。
その宇宙の力、エネルギーに身を委ねて、流され、流れていきます。
流され、流れて　流され、流れて・・・・・


流され、流れていくうちに、一粒の砂の「私」は
数え切れない多くの砂のなかにいて、誰でもなくなっていきます。

誰でもなくなっていく「私」
「私」という存在が薄らいでいき、消えていきます。
「私」は砂一粒一粒であり、砂全部であり、海であり、地球である。
そして宇宙というひとつの命であることを感じていきます。
「私」はすべてがひとつという対象のない存在。
対象がないから何も起きない、調和にある。

心が今とても穏やかです。安心と幸せの中にいます。


もう一度、個である砂の一粒に戻ってみます。
砂の一粒である「私」は、流され、流れていき、地球のいろいろなところを旅することができます。
海の底、海の中、海の外、たくさんの景色を見ることができ、
いろいろなことを思ったり、感じたりすることができます。

それは、風が吹き、月の引力があり、波が起き、潮の満ち引きもある。
宇宙のエネルギーが私を旅にいざなう。
宇宙のエネルギーがくれている「旅」という大きな恵み。
少しの時間、一粒の砂として旅を続けて、海を、地球を感じてみてください。


ゆっくりと海が消えていきます。
波の音が遠ざかっていきます。
あなた自身が「砂の一粒」であることも消えていきます。
目を閉じたまま、だんだんとご自身に戻っていきます。
自分自身を感じていきます。全身を左右に少し動かしてみてください。
手の平を広げてください。
「砂の一粒」であったときに感じた「意識」を今ご自身に感じています。
少しの間、ご自身が砂の一粒でありながらすべてであるかけがえのない存在であることを思い、安心と幸せに包まれていることを感じます。

ゆっくりと目を開けてください。
ありがとうございました。
今、素晴らしいエネルギーに包まれ、満たされています。
すべてがひとつということは、あなたはすべての命「ひとつひとつ」であるということです。
良い一日をお過ごしください。」