もうすぐ娘たちの運動会。毎日練習に汗をかいている娘たち。
今年はPTAのメンバーとして子供たちの活躍を見ることに
なりそうです。
みなさんはどんな1週間を過ごされましたか?
今週印象に残った1冊を紹介します。
瀬尾 まいこさんの『図書館の神様』です。
それまで一心に取り組んできたバレーボールをやめて、住んで
いた土地を離れ、地方の小さな私立大学へと進学した「私」。
海が見える高校の国語教師として赴任したのだが、何と部員がたった一名の文芸部の顧問をすることになってしまった。まっすぐな青春を送ってきた「私」が、ある出会いから、傷を負った心を回復
していく。
極度のアレルギー体質で、あらゆるものを食べては体調を崩してきた。そんな「私」が夢中になったのは、バレーボール。小学生
からはじめて、高校でもその活躍が評価され部長に。何事も真面目でまっすぐな私は、練習試合でミスをしたメンバーを叱責した。すると、翌日、その生徒は身を投げてしまった…。
このことをキッカケにバレーボールから離れ、地元から離れ、何となく教職を目指してある高校に採用された「私」。教科は楽そうだからと考えた、好きでもない国語で、しかも男子生徒が一名のみ在籍という文芸部の顧問にまでさせられてしまいます。
プライベートでは、不倫の恋ゆえの自宅デートを楽しみ、週末には弟が訪ねてきて、まったりと過ごしています。高校時代の出来事は「私」に深い影を落としていて、それにより「私」は夢をあきらめ、抜け殻のようになり、やる気がなく流されるままに漂っているような印象を受けます。
たった一名の文芸部員、垣内君は中学時代はサッカーをやっていたようですが、高校ではなぜか文芸部。なぜなら文学が好きだから。文学に毛ほどの興味もない「私」との、温度差のあるやりとりが笑いを誘います。
「私」が図書室で垣内君と交わす何気ないやりとり、恋人と過ごす時間、弟が遊びに来るとき。季節を重ね、言葉を交わしていくうちに、「私」心の傷が少しずつ描かれていく様子が丁寧に描かれています。
文学は、傷つき、固くなり、投げやりになった「私」の心を暖かく包み、柔らかくほぐしてくれるのです。さらに出会いや自分の経験が、その喜びをいっそう深めてくれる一面もあります。
図書室や図書館は、そんな本や人との出会いを提供してくれる場所です。図書館の神様は、助けの手を差し伸べるのではなく、そこに訪れる人たちの出会いや何らかの気づきを得る瞬間を、そっと見守っている存在なのかもしれません。
〈今週 読了した本〉
『奇譚を売る店』
『虹猫喫茶店』
『仕事も人生も読む本で大きく変わる 読書術』
『図書館の神様』
『奥様はクレイジーフルーツ』
『すぐ死ぬんだから』
『キミは知らない』
〈現在 読書中の本>
『ファイアガード 新宿警察署特殊事案対策課』
『独白するユニバーサル横メルカトル』
〈今週購入した本〉
『その女ジルバ』①~④
『独白するユニバーサル横メルカトル』
読書人が集う『シミルボン』にて、インタビュー記事掲載!
https://shimirubon.jp/columns/1691046
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