(チョ・ソンジンの演奏動画 ベートーヴェン チェロ・ソナタ第3番) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想でなく、別の話題を。

昨日の記事に引き続き(その記事はこちら)、好きなピアニスト、チョ・ソンジンの演奏動画である。

動画はこちら。

 

 

 

 

2020年6月28日、スイスのソルスベルク音楽祭での公演で、ソル・ガベッタ(チェロ)との共演である。

曲目は、ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番と、アンコールでメンデルスゾーンの無言歌op.109。

動画のコメント欄で、誰かが以下のようにトラック分けしてくれている。

 

 

Ludwig van Beethoven (1770–1827)

Sonata No.3 in A Major for Violoncello and Piano, op.69 (1808)

I. Allegro ma non tanto 0:21

II. Scherzo. Allegro molto-Trio 12:05

III. Adagio cantabile 17:14 - Allegro vivace 18:40

 

Encore: Felix Mendelssohn (1809–1847)

Lied ohne Worte(Song Without Words) in D Major for Violoncello and Piano, op.109 (1845) 26:11

 

 

ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番。

良い演奏だが、昨日の記事の演奏ほどの感銘はないか(昨日の記事はこちら)。

前回のピアノ三重奏曲第4番がベートーヴェン前期作品なのに対し、今回のチェロ・ソナタ第3番はベートーヴェン中期作品。

第1楽章の展開部など、もう少しどっしりした力感がほしい(ロストロポーヴィチ盤におけるリヒテルや、ケラス盤におけるアレクサンドル・メルニコフのような)。

ソル・ガベッタのチェロも同様に、やや重みに欠ける印象。

 

 

チョ・ソンジンは、2009年浜コン優勝時にベートーヴェン中期作品である「熱情」ソナタ第1楽章や「皇帝」協奏曲を弾いたが、それらは気力の充実した力強い名演だった。

彼なら、やれるはず。

今後の彼のベートーヴェンへの取り組みに注目したい。

なお、今回の演奏は良い点もたくさんあって、速いパッセージの驚くべき軽やかさ、滑らかさは相変わらずトップクラスだし、また内声の扱いもところどころ工夫され、洗練されたピアノに幾度となく耳を奪われた。

 

 


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