今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
好きなピアニスト、ヘルベルト・シュフの新譜が来月発売予定となっている。
曲目は、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8、16、17番など(NML/Apple Music/CD)。
発売前だが、NMLおよびApple Musicではもうすでに聴けるため、さっそく聴いてみた。
詳細は以下の通り。
ヘルベルト・シュフ/リフレクティング・ベートーヴェン
斬新な発想のコンサート・プログラムとCD録音で注目を集めるピアニスト、ヘルベルト・シュフのベートーヴェン・アニヴァーサリー! ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番『悲愴』、第16番、第17番『テンペスト』を組み合わせ、それぞれに3つの現代作品(うち1つはポップス調)を添えた、シュフならではのユニークなプログラム!
ベートーヴェンというと音楽の革新者というイメージが一般的ですが、シュフの見方は少し変わっていて、音楽史の分岐点においても平易でシンプルな作品を書くことができたベートーヴェンの姿に感動する、と述べています。3つの現代作品は意識的、無意識的に関わらず世紀を超えてベートーヴェンの作品と繋がりを持つものが選ばれており、特にマイク・ガーソン(デヴィッド・ボウイの長年の友人でかつてバンドのキーボードを担当)による『悲愴変奏曲』が大変美しい佳曲。悲愴ソナタの緩徐楽章の主題に基づくポップス調の即興といった趣で、ベートーヴェンの旋律のシンプルな美しさが際立っています。(輸入元情報)
【収録情報】
● ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13『悲愴』
● ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第16番ト長調 Op.31-1
● ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番ニ短調 Op.31-2『テンペスト』
● マイク・ガーソン[1945-]:悲愴変奏曲
● アンリ・プスール[1929-2009]:Coups de Des en Echos
● レアンダー・ルプレヒト[1999-]:ソナタ ニ短調(第2版)
ヘルベルト・シュフ(ピアノ)
録音時期:2020年2月
録音場所:ミュンヘン、バイエルン放送スタジオ2
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
以上、HMVのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。
ベートーヴェンのこれらのソナタで私の好きな録音は、第8番は
●E.フィッシャー(Pf) 1938年11月7、8日セッション盤(NML/CD)
●ゴルラッチ(Pf) 2013年7月4-6日セッション盤(NML/Apple Music/CD)
あたりであり、第16番は
●ヤン・ユァンファン(Pf) 2018年9月6日リーズコンクールライヴ(動画)
●齊藤一也(Pf) 2019年12月ボンテレコムベートーヴェンコンクールライヴ(動画) ※現在YouTubeで見つけられず
あたりであり、第17番は
●リヒテル(Pf) 1961年セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●ゴルラッチ(Pf) 2013年7月4-6日セッション盤(NML/Apple Music/CD)
あたりである。
ヘルベルト・シュフの演奏は緻密で明晰、流れるようなテンポ変化が多く、ロマン派や近現代曲に合った様式を持つ。
そのため、ベートーヴェンのイメージとは少し異なるかもしれない。
上の各名盤ほどしっくりは来ないが、彼らしさは出ている。
テクニック面でも文句はない。
それに、ベートーヴェンのソナタだけで終わらせず、ベートーヴェンと関わりのある3つの現代曲が合間に添えられているのが面白い。
曲の選び方に個性が出ているし、演奏もベートーヴェン以上に彼の面目躍如となっている。
https://www.youtube.com/watch?v=GFzsIxYf43Y&list=OLAK5uy_m-94F1JgOCFSXActgLCP0ZZW8MVMMcvrk
※YouTubeのページに飛ばない場合は以下のURLへ
https://www.youtube.com/watch?v=GFzsIxYf43Y&list=OLAK5uy_m-94F1JgOCFSXActgLCP0ZZW8MVMMcvrk
↑ ブログランキングに参加しています。もしよろしければ、クリックお願いいたします。