こんにちは、千葉の実家に帰った、いなむーです。 今年の夏のPLUS KAGAもいよいよクライマックス。6・7日目(8月10・11日)は、4期生それぞれがこれからの活動を模索して発表する日だった。
6日目はプロジェクトディスカッションということで、地域の方を呼んで濃いフィードバックをいただいた。7日目はそれを受けて、さらに洗練させたプランを最終的に地域の方々にお披露目する公開プレゼンテーションを行なった。その時の様子を報告する。
ローカルステイから戻る4期生
8月6日の朝に、加賀交流プラザさくらで朝市(元気市)が開かれるというので行ってみた。そこで、朝市の人にインタビューをするアビを発見。4期生にとって、地域の方々のところに泊まらせていただくローカルステイは、地域の日常や生の声を聞くのにとてもよい経験だったようだ。改めて受け入れていただいた皆様、ありがとうございました。
プロジェクトディスカッションで個人プランを磨く
9時頃にローカルステイから帰った4期生は、プレゼンの準備を始める。プロジェクトディスカッションは、15時から大聖寺の町屋で開始。さて、どんなプランをみな考えたのだろうか。
一人一人本番(公開プレゼンテーション)と同じ順番で発表をしていく。持ち時間は質問入れて1人30分だ。その後にOBOGや地域の方が感想やフィードバック、約10名ほどの地域の方にお越しいただいた。
最後にコーディネーターの三島さんから、一人一人に話があり、終了。
その夜はそうめんパーティ。プロジェクトディスカッションに来てくれた地域の方や駆けつけてくれたOBOGも一緒に食事をする。
長い長い夜の始まり
それから、プロジェクトディスカッションを踏まえて、4期生はプランを見直す。
ここから、長い夜が始まる。
なぜ自分はPLUS KAGAに参加したのか。
自分がやりたいことは何か。
地域から求められていることは何か。
自分にとっての軸は何か。
一過性でなく発展性のあるプランか。
大学生らしい斬新さはあるか。
自分がやる理由があるか。
全部満たそうとして、頭は混乱する。一回今までのアイデアから離れてみようか、やりたいことをこのまま突き進むべきか。もはや、発表の準備というよりは、生き方のビジョンのような部分にまで考えが及んで来て、ああだこうだと考え続ける。
毎年、公開プレゼンテーションの前日は、徹夜をする人がいる。もちろん今回も。
まだ、考えがまとまらなくて、プレゼン資料ができてない!などと焦りが出てくる。
そして、朝が来る。
いよいよ公開プレゼンテーション
公開プレゼンテーションは「かが交流プラザさくら」で行われる。
10時頃、みんなで会場準備。その後、プレゼンの準備をしたり、お弁当を食べたりして過ごす。
14時、公開プレゼンテーションは開幕。まずは、コーディネーターの三島さんから、今回のPLUS KAGAのワークショップの趣旨と概要を説明する。
その後、加賀市宮元陸市長のご挨拶。
今回、サポートメンバーの2期生とものが作ったPLUS KAGAグッズの販売を行なっている。こちらは、缶バッジ。3種類ある。
こちらは、トートバッグ。
こちらは、2期生ともののプロジェクト「どうゆ〜カゴ」のタオルと図鑑。山代温泉利用者のカゴの中身(お風呂グッズ)を100人分イラスト化したもので、とてもユニークな取り組みだ。ぼーっと気軽に眺めていたくなる感じが良い。
ぼくもちゃっかり獅子舞の鼻の写真集を販売。こちらは、「KAGA SHISHIMAI project」と題して、石川県加賀市各地の獅子舞を調査して、写真や本にまとめたもの。現在17地区を収録していおり、来年くらいにもっとたくさんの地区の鼻を載せた最新版の写真集を出したい。ぜひ、獅子舞をしている地域の方をご紹介いただけたら幸いである。
さて、ここからはいよいよ4期生6人の発表。一人一人プロジェクトをご紹介していく。
あまね(金沢大学大学院)は、テクノロジーの視点からプロジェクト「バリアフリーテクノロジー」を提案。
地域の人と話をする中で、パソコンやSNSを使いこなせていない人が多いことに気づいた。そんな中で、高齢者向けにITを普及することで、住民に役立つテクノロジーを模索していきたいとのこと。市役所や住民の声を集める研究所のようなものをアウトプットのイメージとして持っているようだ。
あおい(東京都市大学)は、地域の何気ない日常を再発見すべく「おさんぽサイコウ」というプロジェクトを提案。
小さい頃からの自分の趣味「お散歩」を生かして、新しい地域の魅力を発見していき、まちづくりのプロジェクトとして発展させることができるのではないか、という提案をしていた。パーソナルな視点が光るプロジェクトになりそうだ。
アビ( 輔仁大学)は、人口減少社会において人が死んでいくことに着目してプロジェクトを提案。
本当の死とは、「忘れられてしまうこと」と捉えている。伝えきれていない思い出や映像を残しておくことが大事なのではないかと考え、写真撮影やイベントなどの実施を考えている。とても重いテーマではあるが、どうしても向き合わなければいけないテーマであり、斬新な取り組みになりそうだ。
うっちー(多摩美術大学)は地域の小さな祭りに注目して、「あとの、まつりプロジェクト」を提案。
高校時代に頑張った体育祭での成功体験があり、消えゆく祭りを再興して地域に一体感と盛り上がりを作っていきたいそうだ。大聖寺高校の学生に話をすると評判も良く、高校生と地域の架け橋になれればと熱く語っていた。
ないき(芝浦工業大学)は、「MELTING KAGA」と題して、人種関係なく集まれる場を作ることを提案。
ポートランドに行った経験もあり、海外から来た人と地域の人を結ぶことに関心があるそうだ。イベントから始めて、場所をしっかり持って、最終的には町内会に海外からの移住者が参加する未来を描いているとのこと。加賀市の人口は減っているが、海外からの移住者は増えている点で、地域からも求められているプロジェクトだ。
最後にザキヤマダ(慶應大学)は、「ハロー, ニューワーク」と題して、新しい仕事を創り出すプロジェクトを提案。
ヤギミルクの石鹸の開発や、お米の販促などを例に挙げ、加賀の仕事の課題や可能性を見つけ出して、仕事と暮らしを創出していきたいとのこと。仕事の概念を見つめ直す、面白い取り組みになりそうだ。
(photo by まっすん)
OBOGも、1~2分間軽く今後の取り組みを話した。 僕は、8/31~9/14で開催する東京から石川徒歩の旅の話をさせてもらった。こちら、加賀出身者をインタビューして加賀までたどり着き、地域の魅力を再発見する旅になりそうだ。現在、埼玉、群馬、長野、新潟、富山、石川にお住いの加賀出身者を募集しているので、ぜひご連絡を!
ほかにも、まっちゃは橋立漁港をPRするプロジェクトの話、おーちゃんは山中でのツッコミ大会開催やイベント出店の話をしていた!OBOGも実際にたくさんの人がプロジェクトの実施で動いている。
公開プレゼンテーションにご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!
打ち上げは白山とBAR Friendsへ!
みんな、もはや疲れて寝ていたが、打ち上げもとても盛り上がった!
最後に
改めて、8/5~11までの6泊7日、受け入れ見守ってくださった地域の皆様、本当にありがとうございました。今後も4期生やOBOG含め、PLUS KAGAメンバーの一人一人がプロジェクトに向けて動いていくことになりますが、応援いただけたら嬉しいです。
そして、この夏突然立ち上がった本コラム「1期生いなむーから見たPLUS KAGA」を読んでくださり、本当にありがとうございました。これからも、より良い写真と文章で、加賀の魅力を伝えていきますので、よろしくお願いいたします。
【本コラム「1期生いなむーから見たPLUS KAGA」について】
こちらは、PLUS KAGAのサポートチームに新しく加わった1期生の稲村行真(いなむらゆきまさ)が、個人的な視点からPLUS KAGAを語るコラムです。ここでは、普段は伝えられないPLUS KAGAの運営の裏話をこそっと皆さんに教えちゃいます。
執筆:稲村行真(ぼく・いなむー・イナムラ)
PLUS KAGAには2016年に1期生として参加。それ以来、個人プロジェクトの実施で石川県加賀市に関わり続けている。今までの実施企画は、東京から石川まで2週間で歩いて古民家を取材する「古民家冒険project」(2017年)や、加賀市各地区の獅子舞を取材して写真のアート作品を残す「KAGA SHISHIMAI project」(2019年実施中)などがある。今年はPLUS KAGAサポートチームとしても、石川県加賀市を盛り上げていく。