コズミック フロント☆NEXT 選 ▽ザ・プラネッツ(1~3集)   BSプレミアム | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

 

 

感想

46億年前に誕生した、太陽系の惑星たちの歴史についてを描く5回シリーズ。

初回放送は2019年6月だが、今回再放送されたのはこのうちの3編。
こうして様々な角度からの探査結果を知るにつけ、いかに地球がラッキーな運命に導かれて生命を育んで来たかが良く判る。
もっと大事にしなくては・・・・


1. ひとときの楽園 水星・金星 1/23放送 番組概要


水星
太陽に一番近く、月と同等の大きさ。極端な楕円軌道(近:4600万km、遠:7000万km)
自転遅く昼は88日(夜も)。日なた430℃、日陰-170℃
探査は1973年にマリナー10号、2004年にメッセンジャーが行っている。
内部の核の割合が85%と高い。

原因は小惑星の衝突で表面の岩盤が剥がれた。
また硫黄、カリウムなどの揮発性元素が多い(形成のためには高温不可)。
誕生のシナリオ
誕生時は金星より太陽から離れていた。その後今の位置に移動。
極付近に大量の氷がある。自転軸が垂直のため、氷が安定して何十憶年も維持された。
小惑星の衝突がなければ楽園だったかも。

 

金星
厚い雲に覆われている。輝く理由:距離が近く、雲が光を反射。
初の探査機は着水を想定。ベネラ13号が着陸しカラー写真を送付。
CO2 96.5%、気圧は地球の89倍。

なぜあの姿になったか(地球とほぼ同じ大きさ。組成も)
太陽に近く表面温度高い。太陽は年を取るにつれて熱くなった。

35憶年前の太陽は暗かった。その時点での金星はうららかな春。
太陽が高温化するにつれて、温室効果で水が蒸発。

地球も温暖化が進めば同じ道を歩む。

その他衛星についての記述
木星のエウロパ、土星のタイタン
タイタンへの探査機ホイヘンス。
川原があり、摩耗した石があった

→液体の作用。石ではなく氷。メタンの液体。
2006年カッシーニの観測で液体メタンの湖を発見。
55億年後、更に太陽が高温になると、これら衛星が楽園になるかも知れない(太陽系の最後でもあるが)


2. 運命を分けた姉妹惑星 火星 

                             1/30放送 番組概要

 

地球と姉妹惑星と言われている。最初の探査機はマリナー4号(1965年)。1971年、マリナー9号で全体の80%の表面をカバー。
1976年バイキング計画で着陸。数十憶年侵食されていない。

火山、峡谷、盆地。
2011年にキュオリシティによる探査。摩耗した石の発見。

土に2%の水分を含む。
40億年前には豊富な水があった。

表面の1/5が海。出来て10億年以内に海、水が消える。
初期の火星は、生命のためにはいい環境だった。
38億年前、火星に小惑星が降り注いだ(後期重爆撃期)。

他の惑星にもその機会があった。
原因は海王星の関わり。重力の相互作用が乱れて影響した。
火星では大気による温室効果が減り、温度低下。

地球は大気を保った→この違い。
太陽風が大気を吹き飛ばす。それを防ぐのが磁場。

プラズマが磁場に捕らえられてオーロラが見える。
地磁気がなければ大気が剥ぎ取られる。

地球は核の液体金属の対流で磁場を作っている(防護システム)
火星も磁場で守られていたが、35~40億年前にダイナモが切れた。
この違いは火星の成分に金属が少なかったから。また火星の大きさが地球の半分しかない事で、ダイナモのスイッチが切れた。
火星が我々に与える未来。地下資源。鉱物、鉄、窒素が豊富。
火星に故郷を作る。新たな世界。


3. 私たちの命運を握る 木星 2/6放送 番組概要

 

太陽系で最大の惑星。

木星質量:木星以外の全ての系内惑星、衛星等の総量の2.5倍。
2016年に送り込まれた探査機ジュノーによる詳細調査。
系内惑星に対して、太陽に次いで大きな影響力を与えている。
特に強い影響は衛星イオ。月とほぼ同等だが火山活動が活発。

内部エネルギーではなく、木星を回る楕円軌道(1周42時間)による潮汐力の摩擦熱。
太陽系の創成期には今より太陽に近かった。その際に多くの星間物質をはじき、その他の惑星が大きくなれなかった。

地球が生命のために最適となった要因。
その後土星の生成により、木星は今の軌道に安定。地球に水が多いのも、木星がはじき飛ばした氷の小惑星が降り注いだため。
今も外宇宙からの隕石を、自身の重力で捉えて地球などから守っている。