いい加減なアドバイスをしている保険代理店や保険ショップは姿を消す | FPで保険屋のオッサンのブログ

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お金のはなし(特に不動産と保険)アレコレ。時々ぼやき。

前回の記事の続きになります。

 

「皆さんのご要望をお聞きして、それに合った保険を提案してます」と顧客重視のようなことを言っているけど、実際は手数料重視であり、保険を売れるだけ売るのが保険代理店・保険ショップのやり方だと前回書きました。

 

さらに言えば、「ご要望に合った保険」と言う表現も注意が必要なのです。

 

保険業法では、お客様の意向(ご要望)を確認して保険を提案し、その過程を記録することが義務付けられています。それは過去に、お客様の意向も聞かずに押し売りのようなセールスがあり、その反省から意向を確認することがルール化されました。なので意向に反した保険提案は今はできないようになっています。

 

 

では、保険金額についてのルールはあるでしょうか?保険業法には「合理的な方法で保険金額を見積る」と言う表現はありますが、具体的には何も書いていないのです。

 

万一の時に子供に300万円を確実に残したいから、と具体的に言われるお客様もいますが、多くのお客様は「万一の時に備えて」死亡保険が必要と考えていても具体的な希望金額(ご要望)はなしです。と言うか聞かれてもお客様にも分からないのです。

 

ここでA保険代理店で「少なくても1000万円は必要です」と言われれば、何も分からないお客様は1000万円の死亡保険を契約してしまいます。

 

別のお客様がB保険ショップで「こどもの教育費もかかるから3000万円位は必要です」と言われれば、お客様は3000万円の死亡保険を契約してしまうのです。このようなケースは非常に多いと思っています。

 

保険代理店や保険ショップの勝手な言い分なのですがお客様は言われるがままです。結果として、お客様のご要望に合った保険金を提案したと記録されてしまうのです。

 

ここで必要になってくるのが、必要保障額の計算です。客観的に必要な金額を確認し、それに沿った保険金で好みの商品を選ぶと言うやり方をもっと世の中に広めていけば、このようないい加減なアドバイスをしている保険代理店や保険ショップは姿を消すと思っています。