目の焦点が合わないまま
ポロポロと涙が出続けるわたしを
申し訳なさそうに見ながら、たい焼きくんは続けた。
「ももりんが前の旦那さんで苦しんでたのを散々聞いてたから
なかなか言い出せなかった。」
「あれだけ、もう二度とイヤ、とか言われたら
もう別れるしかないのかな、、とか。。。」
「でも、ももりんと別れたくないんだよ。」
そう言われて初めて彼の今までの言動とか
ちょっと変わったとこが、アスペあるあるだった事に氣付く。
「ごめん。今、何も考えられない。
あまりのショックで何も答えられない。」
そう、告げると、彼は泣きそうな顔で
「とりあえず、飲む雰囲気じゃなくなったね、
宿に帰ろうか。。」
お店を出て、黙って宿まで歩く。
たい焼きくんの氣持ちは痛いほどわかる。
でも、わたしは5年も苦しんだのだ。
もう、二度とあんな思いはごめんだ。
本当に辛かった。
自分に蓋をして我慢して暮らしたくない。
ただ、ただ、大好きな人と心を通い合わせて生きていきたい。
それだけが望みだったのに。
どうして、アスペが続くのだろう。。。
それから、たい焼きくんと少し連絡をとるのをやめた。