昨年千百首から自選五十首(その2)

2019-01-13 08:28:58 | 日記

 

原初の 眠りに覚めた 人間の 自我の夢見の 迷いの深さ


死を写す 踏み絵の冷たさ 身に沁みて 生の過熱や 適温にされ


掴まんと 構えた刹那 身をかわす われの命の あまりの近さ


虚しいと 思わすこころ 執着の 無くて生きるか 犬猫たちは


登るほど 生の登攀に 見渡せる  澄んだ空気の 視界の良さよ


制約を 自由に生きる 動物の 愁いの影の 差すことも無く


サラサラの こころ流れを せき止めて 淀むこころの  すべて偽り


生き物の 無邪気に励む 生きる欲 人は汚して 限度を外れ


手放しに 逆巻く波頭 サーフィンの 鞍上人なく 鞍下馬なく


歌えども 尽きぬ思いの 限りなさ どこで切るとも 終わりは始め


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