イエス(Yes)の代表アルバムの一つでもある 『 Close To The Edge (危機) 』 は1972年9月13日にリリースされていますが,その 2ヵ月前の 7月30日~1973年4月22日まで欧州,北米,日本,豪州を中心にリリースに伴うツアー 「 Close To The Edge Tour 」 が行われています.
 
 「 Close To The Edge Tour 」 日程
   1972年07月30日 - 08月21日 : 北米ツアー
   1972年09月02日 - 09月12日 : 欧州ツアー
   1972年09月15日 - 11月20日 : 北米ツアー
   1972年12月15日 - 12月17日 : 英国ツアー
   1973年03月08日 - 03月14日 : 日本ツアー
   1973年03月18日 - 03月27日 : 豪州ツアー
   1973年04月04日 - 04月22日 : 北米ツアー  

 本商品は,1972年9月15日フロリダ州はペンブロークのハリウッドスポルタリウム公演を皮切りに,11月20日ニューヨーク州はユニオンデールのナッソー・ベテランズ・メモリアル・コロシアム公演まで行われた北米ツアーから,ツアー前半に当たる 10公演目:9月25日コネチカット州はハートフォードのディロン・スタジアム公演のオーディエンス録音を収録し,2008年11月に Virtuosoレーベルから 『 Seasons Will Pass You (Virtuoso 040/041) 』 としてリリースされたもので,ブート収集中断時期の関係上保有しておらず,今回の再入荷に伴い購入したものです.
 再入荷に伴って便宜上 サブ・タイトル 「 Hartford 1972 」 が付与され 『 Seasons Will Pass You : Hartford 1972 (Virtuoso 040/041) 』 となっていますが,ジャケット含めて当時のリリース時の状態です.

  『 Close To The Edge (危機) 』 のレコーディングが完了した直後に,ドラムの ビル・ブルーフォード(Bill Bruford)が脱退した関係で,代わりに アラン・ホワイト(Alan White)が加入し未だ 2ヵ月後のライヴではありますが,演奏は安定しているというか素晴らしいの一言.
 9月に入りセット・リストに加えられた ”Close To The Edge” は,前日(9月24日)までセット・リスト後半(”Heart Of The Sunrise” の後)に演奏されていましたが,この日の公演以降セット・リスト前半へとと移っています.

 何と言っても各パートの音がクリアに聴こえますし,高音質です.マスター・テープに起因するカットが複数個所にあるのは残念ではありますが,演奏も素晴らしく,何と言ってもこの時期の イエスのライヴをこの音質で聴けることは非常に有難いです.
 イエスのファンであれば必聴の音源でしょう.

 メーカー情報では
 『本年度最強のイエス・ライブCDが登場!!
 1972年「危機」に伴うUSツアーより9月25日、ハートフォード公演を極上レベルのオーディエンス録音でほぼ完全収録(この日の前座はイーグルスとエドガー・ウィンター)。
 この時代としては異例な程の、とにかく信じられない位にダイレクトなサウンドで録音されており、別格の高音質でツアー開始2ヶ月目のショウを楽しむことができます。冒頭のSiberian Khatru のオルガンリフの音の立ちっぷりで、この音源の尋常ではないクオリティがお分かりになられると思いますが、事実、ボーカルを含めた全ての楽器が驚きの高音質で収録されており、分離感抜群のリアルなサウンドに、聴いたファンは誰もが唖然とすることでしょう。
 録音上のカットは曲間を中心に複数個所ありますが、曲中ではClose To The Edgeは13:34にカットがあり15:53辺りで一瞬音が落ちますが後に回復します。他、Heart Of The Sunriseで若干音が篭る箇所もありますが、こちらもすぐに回復します5人ともこの時期らしいエナジーと才気に満ち溢れた演奏を披露しており、緊張感溢れる壮絶なアンサンブル・プレイはどの曲も聴き応え満点。リックのキーボードの音色が後に比べるといい意味で生々しく、シンセ、ハモンド、クラヴィなどを駆使しながら、シンフォニック・ロックの元祖とも言えるヴィンテージサウンドの魅力を楽しむことができます。And You And Iの4分台のパートの大胆なメロトロンの使用はこの時期ならではで大必聴パートになっています(8分台前半もユニーク)。
 Close To The EdgeやRoundabout後半の切れ味鋭いオルガンソロも最高です。ハウは曲中は勿論、お馴染みのアコースティック・ソロ・パートでも見事な演奏を披露し、観客から喝采を浴びています。ハウのYours Is No Disgrace8分台からのギターソロは凄まじいの一言で最高の聴き所になっています。理解のキャパシティを超えたような「全員が尋常ではないレベルのテクニックをもった驚異的なバンド」を目の前にしたアメリカ人観客が、呆然としながら見入っている様が伝わってくるような録音です。ラストのYours Is No Disgraceの6分台のギターソロのエフェクトでステレオで派手にパンさせるところで、音が大きくなったり小さくなったりしているので、この録音はPAのどちらにマイクをかなり接近させて録ったのがわかります。
 1972年「危機」ツアーを代表する音源として定番化間違いなしの大傑作タイトルが200枚限定のプレスCDにてリリース決定です!!

 ★beatleg誌 vol.102(2009年1月号)のレビュー要約です。ご参考まで。
 イエスの『危機』発表に伴うツアーから、1972年9月25日のコネチカット州ハートフォードでのパフォーマンスを完全収録した2枚組。
 以前にも『Down At The Edge』のタイトルでリリースされていたものだ。『危機』のレコードではビル・ブラッフォードがドラムを叩いていたが、すぐに脱退したので、この時点でアラン・ホワイトに替わっており、以降"黄金期のメンバー"といえば、このジョン・アンダーソン、クリス・スクワイア、スティーヴ・ハウ、リック・ウェイクマン、アラン・ホワイトの5人のことを指すようになった。もちろん、90年代に『キーズ・トゥ・アセンション』で見事復活を遂げた時はこの5人のメンバーだった。
 本作はオーディエンス録音でモノラルであるが、めちゃくちゃデッドな音像で録れており、モノラルの音圧も手伝って、非常にパワー溢れる演奏が堪能できる。PA自体にリヴァーブがほとんどかかっていないので、ヴォーカルを含めてタイトでダイナミックな演奏となっている。イエスの音楽にはある程度のファンタジー性が必要なはずだが、ここにあるイエス・サウンドはまさにロック・バンドそのものとしての姿である。
 記録上では、イエスにとってまだ3度目のアメリカ・ツアーであり、このハートフォードという地でのライヴは初めてのことだったのだろう。いわゆるアメリカナイズされたうるさ型のオーディエンスではなく、初期日本の聴衆にも似た「固唾を呑んでいる」状態なのが伝わってくるのが面白い。すでにこのツアーも後半戦に差し掛かっているので、演奏は素晴らしく、若々しい元気なイエスの最高の演奏が聴ける。なんと「危機」の後半でジョンが「イエー!」と叫ぶ場面もあり、「この曲、そんなノリノリの曲かあ?」とこちらが思うほどだ。一家に一枚必須の名盤。』

Seasons Will Pass You (Virtuoso 040/041)
 
 Live At Dillion Stadium,Hartford,CT,USA 25th September 1972

  Disc 1
   1. Firebird Suite
   2. Siberian Khatru
   3. I've Seen All Good People
   4. Close To The Edge
   5. Mood For A Day
   6. Clap

  Disc 2
   1. Heart Of The Sunrise
   2. And You And I
   3. Wakeman Solo
   4. Roundabout
   5. Yours Is No Disgrace

 Jon Anderson : Vocal
 Steve Howe : Guitar
 Chris Squire : Bass
 Rick Wakeman : Keyboards
 Alan White : Drums

 Siberian Khatru
 
 Heart Of The Sunrise
 

[参考]

危機
[Steven Wilson Remix]



危機



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#2019‐08‐27