「グランメゾン東京」第8回感想 | 感想亭備忘録

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今回は尾花(木村拓哉)と京野(沢村一樹)が対立し、その問題を二人で解決することで結束が強まり、店としての方針も明確になる、というお話でした。

 

やっぱり京野と倫子(鈴木京香)の恋愛話は不要でしたね。なんだか物語が濁ってしまった気がします。尾花と京野の対立は、料理上の意見の違いで十分です。というか、恋愛が混ざったおかげで対立の理由が見えづらくなってしまったんじゃないでしょうか。

最高の食材を最高のアイデアと技術で調理し最高のタイミングでサーブする、それで十分とする立場と、お客様一人一人に合わせたアレンジをするべきという立場、その二つで対立させたほうが説得力があったんじゃないかと思います。

そもそも恋愛話がなくても、尾花の師匠の来店と彼の残したクレームについて尾花と京野が対立すれば問題なく物語はつながります。恋愛を絡めることで物語の幅を広げようとしたのかもしれませんが、今のところ効果は出ていないといっていいでしょう。

 

師匠の娘の声が電話から聞こえただけで女遊びを疑うところなんかも、なんだか無駄に恋愛絡みにしようとしているようでちょっと鼻白んでしまいます。

 

とはいえ問題の発生、解決に向けて謎の解明、解決したことによって店の進むべき道が決まる、という流れは面白く基本的にはよくできたドラマだと思います。それだけに変な恋愛話なんか入れないで、もっと丁寧に師匠の味覚の異常に気づいた理由なんかを描いて欲しかったのです。

 

基本的に面白いんですが「それはいいから」といいたくなるエピソードが混じってちょっと残念、って感じですね。

 

あ、それと尾花の師匠が尾花の去り際に「取れよー!三ツ星ー!」って叫んだ時に、師匠の方を見ずに背中越しに手を突き上げ指三本を立てるシーン。カッコいいシーンなんでしょうがちょっと吹き出してしまいましたwあまりにも、あまりにもキムタク過ぎますw