庭と花の物語*西原村

小さな村の小さな庭やそこで育った花々を紹介します。季節の移り変わりとともに。

2020の花   9月の庭に咲く花々

2021年03月01日 | 
ツリフネソウが庭中に咲いていたのは母がまだ元気な時です。
母は、花の周りの育ちすぎる草を丁寧に抜いていました。  しかし
雑草をとらなくなっても、変わらずいたるところに顔を出すのです。
ツリフネソウは、手のかからない花でした。
一株のツリフネソウが30年近くこの庭に命をつないできたのです。
(私が植えたのではありませんが。)





母がいなくなって、ツリフネソウの群生場所を草刈するため、花数が減りました。
今では草を刈らない、サツキなどの根元や花壇や鉢の中に育っています。
昨年は、数株を植えてみました。
今年どんな広がりを見せてくれるのか楽しみにしています。

白花フジバカマ
この花はこぼれ種では増えません。
一株ですが1m位に成長し、倒れるほど大きくなります。
しばらく鉢で育て、ここに飢えて6~7年になります。

カリガネソウ
一株でも縦横に広がります。普通は紫の花だそうですが、これはピンクです。

八ヶ岳の野草園から買いました。
こんなに大きくなるとは思わず、丈の低い花を隣に置いていました。
隣の花に全く陽があたらず、危うく枯らすところでした。

白彼岸花
60年前に頂いた花です。ここに越してきて50年まだ咲いています。
10年ほど前、庭中にばらまいて植えたのは私です。
イノシシが嫌う花だというのも植えた理由です。
ユリ根はほとんど食べられました。
実は11月に飢えたチュウリップも、土から掘り出されかじられました。
少しは残ってくれたかしらと希望は捨てませんが、年々獣害はひどくなっているので
むなしい願いです。









四季咲きのバラも9月の庭の賑わいです。


2020夏のコスモス

2021年02月28日 | 萌の里

秋の花コスモスは夏の終わりに花を咲かせます。
俵山交流館「萌の里」では8月の初めに種をまきますが
一月でかわいい花が見られます。


花は元気な夏草とともに育ち

9月の半ばには丈が1mになっています。



草原はそろそろ涼風が吹くようになり、三度目の種がまかれます。

小さなコスモスの芽が畑一面を覆っています。もちろん半分は雑草ですが。

この畑のさらに奥の斜面は、3週間ほど前に種まきが行われました。
丈が7~8cmのコスモスが育っています。
2月のブログで紹介した12月のコスモス畑が、この時発芽した花畑でした。
先に咲いた花は10月の終わりには刈り取られ、春の畑の準備に入ります。



草が邪魔だという意見はあります。  しかし 
雑草を抜くとコスモスの根を痛めてしまうのです。
大雨や大風で倒れるより、雑草と共生しているたくましいコスモスの姿を
見守っている私です。

2020年の庭の花を思いだしながら   春を待つ

2021年02月24日 | 
春を待ちながら、去年の庭の写真を眺める。
この花たちは今年も咲いてくれるのだろうか。


12月から1月に氷点下8度の日があった今年の冬
このアマリリスは根が凍って、枯れてしまったのかもしれないと、胸がざわつく。
母が亡くなった年の冬、同じように凍てついた。  その時
赤いアマリリスを失った。赤いアマリリスは毎年見事に咲いていたのに。
このピンクのアマリリスも消えかかったが、小さい芽が春に出てきた。そしてやっと
3年後に花を咲かせたのだった。


キョウガノコ
赤花と白花が咲くが、夏草に覆われて、なかなか花が増えていかない。


ホタルブクロは一株植えると、かまわずとも周りに増えていっている。
私が植えたわけではないが、毎年6月を楽しみにしている。


白のホタルブクロは、母の自慢だった。

シモツケは盛りを過ぎているが、長く楽しませてくれた。

草刈のあとの藪

ダイモンジソウ(白花楊貴妃)
10年近く株分けをしなかったが、夏前に分けた。
秋に多くの花を付けたのでびっくりであった。

ツクシマツモト
この花が咲くと残念なことを思い出す。
「フシグロセンノウ」はどうしたのかと妹に聞かれたことがあった。
この花によく似た少し小ぶりの花を、数年前まで見かけていた。
成長の悪いツクシマツモトだろうかと思いながら、気に留めなかった私。
別種だと知らなかったばっかりに、無くしてしまったのだ。
どこかに残っていますようにと、願う冬。
春とは待ち遠しい季節である。

2020の花   ポピーは雑草の中で色鮮やかに咲く

2021年02月16日 | 萌の里
昨年の5月の連休後の萌の里。ポピーがやや盛りを過ぎていました。

葉が黄ばみ始めていますが、ポピーの鮮やかな花は風に揺らいで咲いていました。







雑草を除くのは難しい
共生するしかないのです。



この季節はちょうどヤマボウシの白い花が満開でした。
散策するのは最適の場所でした。




2020(昨年)の花の話   西側登山道が開通したので行きました。  

2021年02月08日 | 熊本地震
西側登山道は4年ほど通行止でした。
阿蘇の中岳の火口には、友人が熊本に観光で来た時に登るだけですが、
地震後ずっと気になっていました、
どんな被害があったのか、自分の目で確かめてみたいと思っても、傍に行けなかったのです


杵島岳は無残に崩れていました。
きれいな草原だったのに。火山の山肌が白く赤く、皮膚をむかれた因幡の白ウサギのように見えました。
元に戻るには数十年かかるのだろうかと、思いながら呆然と見たのです。
以前のキスミレに覆われた草原を見ることは、私にはかなわないけれど、
草原は時間がたてば旧に戻るのです。この山々が数千年同じことを繰り返してきたのなら。


米塚火山の前に狭い場所があって車を止めました。

米塚は頂上に丸いくぼみがあります。火口の痕です。
30センチほど山頂が沈んだと、地震後ニュースで聞きました。
上空の映像から、火口の周りを亀裂が一周しているのを確認しました。

写真を拡大。

道路から草原の中には入れません。立ち入り禁止となっています。
米塚に黄スミレは咲いていました。

4月29日でしたが、黄スミレはまだ咲いていました。
白い花は雪笹でしょうか。一面に咲いていました。
近くに駐車場とトイレと遊歩道があります。遊歩道は舗装してあるので歩きやすいです。
コロナ禍の中、歩く人もいませんでした。
おにぎりとお茶を持って1時間ほど散策しました、私は中岳まで行きたかったのですが、家族の賛同はなく、このまま帰宅。
阿蘇の山々や花に親和性を感じないとのことでした。
ちょっとざんねん。

2020草原の工事Ⅱ   見えてきた工事の様子

2021年02月06日 | 熊本地震
日曜日、工事が休みの時、近くまで行きました。
遠くからは全く見えなかったものを見ました。
予想外のものだったのです、覗き込んで考えてみました。

この穴は、底が土のままです。
多量の雨水がこの穴に溜められるように作ったのではないでしょうか。
穴の下には多分活断層があると思います。
ここに住む私の実感ですが。
オーバーした雨水は排水溝から流されるようになっていました。


多分ダンプカーのタイヤを洗う設備かしらと思えるものもありました。
真相はわかりません。


コンクリートの道が、幅10mほどで斜面を登っていました。
驚いたのはコンクリートの厚さが、30㎝~40㎝はあることでした。













道は片側はできていました。今後、残りの半分ができるのでしょう。

雨水の排水管でしょう。水が集められて大穴にためられるのだと思います。

熊本は水の国と言われるくらい湧水の多いところです。
雨水と湧水の関係は理解できます。
近年湧水がどんどん枯れているそうです。
雨水を川に流してしまう排水溝の進歩のおかげで、雨水が素早く川に集まり、洪水の原因にもなっています。
今、熊本県は、雨水を川に流してしまわない政策を始めました。
冬でも田に水を溜めるとか、地下に流す排水を推奨しています。
かって、雨水はあまねく大地を潤したのです。
私にできる雨水の有効利用はあるはずです。考えると楽しくなります。


春には本格的な土の大移動が始まるのでしょう。

2020年の庭 12月になって紅葉

2021年01月31日 | 
やっとモミジが紅葉しました。
その時には、銀杏はすっかり落葉していました。










藪の中を歩いて写真を撮りました。
草の実が全身についてしまうので、歩く箇所が限られます。


咲き分けで絞りの椿。
大輪の花が見事ですが、藪が深いところにあるので、
毎年忘れられています。


赤の山茶花
植えてから50年近くになるので大木です。


斑入りの山茶花  
植えられてからかなり年月がたっていますが幹回りも細いままです。


八重咲で小ぶりの山茶花


毎年見事に多くの花をつけるピンクの椿
一月くらいは咲いています。



2020年の12月の庭でした。


スミレ 草原の妖精たち(2017年のブログ)

2021年01月31日 | 山野草
この菫が咲いていたのは掘り返された草原です。
この菫をまたみることができるのでしょうか。



牧草地を歩くと出会う


はるの短い間だけ出会う


スミレ   時期がずれると姿を見ることが難しい




立ちすぼスミレ   家の周りに咲いています。
















 



まるで草原の妖精たち 


でも


毎年同じようには咲きません


 


我が家の庭にも


樹木の枝を剪定すれば必ず咲いてくれるから


日の当たる場所を作ってやりましょう


2020.工事   11月の草原は黒い土に

2021年01月30日 | 広場と公園

萌の里のコスモス畑が積み上げられ黒土の間に見えています。
ピンクのじゅうたんのように見えます。

2020年の4月からダムの調査は行われていました。
どれほどの土がこの場所に運ばれるのか、
計算されたのですね。
斜めに建てられた板の角度にきちんと合わせて土が置かれています。

その正確さに感心はするものの、何か大切なものを失ったような
先の見えない不安のような、見てはいけないものを見た時のような
そんな気持ちになりました。





草原の下が10mほど掘り下げられていました。


表土は30cmの厚さで削られ盛り土にされていました。
工事終了後元の表土に戻されるのだと思います。(聞いた訳ではありませんが)
元の表土でなければ、草地に戻ることがないからだと思います。
都会の道路脇と同じように外来種の植物とツクシやイラクサのような雑草に覆われた荒れ地に
変わってしまうことを避けているからだろうと思います。
何千年も草原として保たれたこの場所は
一度壊れたらもとには戻りません。






前日はかなり雨が降りました。
掘り返された工事現場が、雨に耐えられなかったのです。
土の道路をどろ水が流れ、あわや壊れそうになったのではと  思いました。



2020年8月のこの場所

2020の花のはなし  コスモス

2021年01月25日 | 萌の里

12月の半ば
萌の里のコスモス畑を散策  
あたりは冬の夕闇に消えてゆきそうでした


















振り返って 萌の里の建物をみました。
西陽が山を照らしています。
コスモス畑の向こうでは道路工事をしていました。大切畑ダムの復旧工事が始まっています。
ダムに沈む田畑の土を一時避難させる場所をつくっています。この草原がその場所なのです。
そこで、土を積んだダンプカーが通る道路を作っているのです。

5時過ぎ  現場作業は終了していました。
これから3年かけてダムは完成すると聞いています。

このダムの水が使えないと、作物の生産ができない農家が多くあります。
大切畑の堤(ダム)は江戸時代に築かれたため池でした。
長い年月村の生産を支えてきたのでした。





地震から4年  大切畑は変わる

2020年03月24日 | 熊本地震
熊本地震で西原村に大きな被害が出たのは、2016年4月16日午前1時半の本震でした。



この損壊した道路は、俵山から村の中心に向かう道です。
地震から1か月ほどして、初めて大切畑(おおぎりはた)大橋を見に行った時の写真です。
大橋の少し手前から撮りました。

橋のつなぎは外れています。

大橋を大切畑の集落から見ています。(撮影日2016.5.15)

2016.4.22の朝
大雨のため避難勧告が前日に出ていたので、村の避難所にて車中泊をした帰りでした。
被災している私たちは、停電のため、また家の中が歩けないほど物が散乱していたこともあって、ラジオは聞いていましたがテレビは見ていませんでした。
迂回路を探して大切畑の集落を通った時  見たのは



息をのむ風景でした。
ダムから引かれた水路が壊れて無残に崩れていたのでした。
そして集落は

集落全体が全壊していたのでした。
一月後に友人から聞いたテレビ報道によると、「大切畑では地震後数時間で、村の男たちが潰れた家から9人の人を助けた」奇跡の村といわれていたのでした。

2016.5.15の大切畑
たまたま大切畑に親戚がいたので、見舞いに訪ねました。
申し訳ない気がして、他のお宅は覗いていません。道路から見えた風景ばかりです。





段上にあった隣の家との境が、崩れました。
納屋はすでに解体撤去していました。農機具は全部廃棄にしたと言っていました。




家の玄関のコンクリートの土間が浮いています。
実は家の前の庭部分が30センチ沈下しているのです。




2016.5.18橋から見た風景  大切畑を見下ろしています。

崩れた家から、順次更地にしていました。
1か月で、集落の3分の1ほどが更地となっていました。


2019.12.8橋の近くから見た風景  大切畑を見下ろしています。

2019年9月14日大切畑大橋は復旧しました。3年6か月ぶりのことでした。
前夜まで、開通にかかわる道路工事をしていたのですが、間に合ったのでした。
「萌の里」では祝賀式に合わせて、餅と豚汁を振舞いました。
私もボランテアで手伝いましたよ。

まだまだ復旧は続きます。
集落には、数百本のコンクリートの柱が打ち込まれています。

災害に強い村に変わるのでしょうか。


まだ多くの人たちが仮説に暮らしています。

地震の後
家具家財、電化製品、先祖の遺品あらゆるものが災害ゴミ置き場に投機されていました。
だから
仮設を訪ねると、新しいベッドとテレビ、洗濯機、冷蔵庫などが狭い場所に身動きできないほど並んでいます。買い換えたものばかりでした。
仮設から出て、新しい家と集落で、どんな暮らしが始まるのでしょうね。








大切畑大橋開通  「通行止め」が無くなった   

2020年03月22日 | 熊本地震
2019年9月14日  大切畑大橋開通
3年6か月ぶりに橋が通れるようになりました。
このルートの壊れていた4箇所全ての橋が復旧したことになりました。

この写真は2016年5月12日です。
この集落の家のほとんどが倒れました。



そして、2019年12月8日には
大規模な復旧工事が行われていました。








この道は俵山トンネルから続く道です。熊本空港に向かっています。


地震後、我が家に向かう道のすべてが崩壊したので一時孤立しました。
孤立は2日位です、村の人が自分たちの持っている重機で、落石を取り除いたので孤立は免れたのです。


2016年4月16日(地震当日) 朝6時くらいに撮った写真です。



排水溝も壊れ、道路はいたるところがいたんでいました。
しかし、復旧がこんなに時間が長くかかるとは、当時は思いませんでしたよ。
我が家の石垣が崩れました。

12月の庭  花木に肥料を与える

2020年03月20日 | 
冬の初め  花木の手入れをする。
剪定をしたり、肥料を施したり。

少し前だったら美しかっただろうと思われる野菊が、庭中に咲いている。



色あせてきたところなので残念だが


山茶花も満開だったが写真を撮るのを忘れてしまった。
なぜか山茶花に愛着がわかないでいるが、このピンクの花は癒される。


5月はポピーの花を見に来ませんか

2020年03月18日 | 萌の里
5月には阿蘇の草原は緑に覆われます。
俵山の「萌の里」のポピーの花畑が満開となります。


写真は昨年のポピーです。
よく見ると、ポピーの間にコスモスが咲いています。
前年のコスモスのこぼれ種が、しっかり芽吹いているのです。



「がんばろう熊本」の幕は今はありません。
ここには地震で壊れた送電線の鉄塔があったのです。
鉄塔の場所は、50メートルほど東に移りました。

復興工事が終了したので、今年は花畑が広くなっているはずです。


5月には新型の感染症は沈静化しているでしょうか。
花を尋ねて西原村にどうぞ。




6月の花アジサイ(2019)

2020年03月16日 | 花木
6月
昨年もアジサイが庭の主役になりました。




見慣れた花ですが、写真に撮りました。






雨が降らないとき、そして草刈を済ませてからやっと庭を歩きます。











アジサイだけは毎年同じように咲きます。