ミス発生!チームワークでリカバリーを

先般、当社の営業の一人が、製品の受発注業務で、御得意さまの商圏にさえ影響を及ぼしかねない規模の大きな失敗をしてしまいました。(関係者の皆様には、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます)。

二度と同じミスの無いよう原因を調べ、再発防止策やその仕組み作りをする事が最重要です。

しかし今回このブログでは、ミス発生とチームワーク(組織力)に注目して書こうと思います。

 

たいていの場合ミス発生時、担当者は、かなりの叱責を受ける事を覚悟して悲痛な顔をしながら私の元へ報告にやって来ます。

私は、勤務態度、接客マナー、社内清掃、時間については大層うるさく叱責するので、厳しい社長という印象を従業員から持たれているかもしれませんが、実は業務上の失敗においては、どんなに大きな事例であっても従業員に対して叱責したことは一度もありません。

前述した勤務態度等の項目については本人の意識の高い低いの問題によるものですが、ミスは誰にでも起こりうる問題で、熱意を持って仕事に取り組んでいても発生してしまうからです。

 

ミス発生の報告があった場合に私が必ず行うことは、冷静沈着に心を落ち着けること、そしてそのミスに関する情報を担当者とすべて共有することです。

ミスが発生すると通常、担当者は動揺してしまうものですから、上手くまとめて状況説明をするのは難しいものです。ですから内容を3回以上、繰り返し聞き直し(軽微なものは除く)、状況把握の精度を高めるようにしています。

と言っても今の当社の場合、私に指示を求めるケースは少なく、すでに担当者はリカバリー案を用意している場合が多いです。

担当者から先方に報連相のあと、トップとして謝罪を間髪入れず行います。この時点でアポが取れた場合には、即座に担当者と共にご訪問もさせて頂きます。

トップが案件を把握して全社を挙げて対応に当たっていると知っていただく事で、多少なりとも安心感を覚えて頂けるのではないかと思います。

 

ミスが発生してしまった後は、お客様に迷惑をかけないように、どれだけフォローさせてもらうか、どれだけ迅速にリカバリーを行うかが重要になります。

その為には周りの協力が必要不可欠になって来ます。

一緒になってリカバリーに取り組んでくれる者、今日する予定だった仕事を代わりに引き受けてくれる者など人手が必要になります。

普段からコミュニケーションを図り、情報共有を行っていれば、皆が当事者意識を持ってスムーズに協力を得ることが出来ますが、普段のコミュニケーションが疎かになっているとフォローを頼みにくいですし、「自分には関係ないこと」のような顔をされるかもしれません。そしてそのような顔をすれば、今度は自分が失敗した時に返って来ます。

誰かの失敗をフォローすることは、一気に絆を深めることが出来る良い機会です。

 

一人で働いているわけではないので職場には信頼関係が欠かせません。

組織の力を最大限に引き出すためには、全従業員が交流を深め、気兼ねなく意見の交換が出来、風通しの良い、お互いを思いやれるような環境作りが大切です。

近年では飲みにケーションに批判の声も多く聞かれますが、一緒に飯を食うことは信頼関係や結束力を深めるための糸口になると思います。夜ではなくランチ会を選択肢に入れるなど、色々工夫しながら従業員同士でのコミュニケーションを深めて行ってもらいたいですし、そういう環境を整えることが経営者としての役割の一つだと思います。