2019年11月29日。
クラブチッタ川崎に原始神母のライブを観に行きました!!!
こちらの原始神母というバンド。
リーダーの木暮"shake"武彦さん(ex.レベッカ、レッド・ウォーリアーズ)を中心に結成され、1970年代のプログレッシヴ・ロックの代表格として君臨する、ピンク・フロイドの楽曲を演奏するトリビュートバンド。
2017年のフジロックで初めて観た時以来、すっかりファンになってしまいまして、昨年のツアー(→感想はコチラ)に引き続き、ワクワクしながら観に行ってきたのでした。
原始神母は毎年秋~冬にかけてツアーを行っていて、その年ごとにテーマが決められているのですが、今年はピンク・フロイドの全アルバムの中で最も難解なアルバムと言っても過言ではない「ウマグマ」の50周年と、ピンク・フロイドの全アルバムの中でも実は最も多くの人にその名を知られているかもしれない「ザ・ウォール」の40周年をお祝いするという趣向のライブ。
「ザ・ウォール」は大好きなアルバムだけれども「ウマグマ」。
長いことピンク・フロイドのファンでありながらも、世間からの評価があまりにも低すぎるゆえに、実はこれまで一度も聴いたことがなかったアルバム。
しかしながら、原始神母が演るんだったら、しっかりと予習しなければってんで中古CDをゲット・・・・したものの、何度聴いてもいまひとつ馴染めないままに迎えたライブ当日。
いやー、果たして今夜は楽しめるのかなぁ・・・とビクビクしながら会場に向かったわけですが、今夜のライブは人生初の最前列!
こんな至近距離で「ウマグマ」のDisc2に収録されている難解曲の数々を浴びたら、自分はどうなってしまうのだろう・・・・と、さらにビクビクしながら、開演を待ったのでありました。
そんなこんなで、ライブは10分押しくらいでスタート!
今回のオープニングはどの曲だろう・・・・と思っていましたら、まさかのあの曲でライブはスタート!
まだ12月21日に六本木 EX THEATERでのライブが控えているので詳細は書きませんが、開始2分で既に涙目になってしまった僕。
去年のツアーの時にも感じましたが、この世にピンク・フロイドが存在していてくれて、そして日本に原始神母がいてくれてよかった!
と心の底から思った、そんな幸せな瞬間だったのでした!
さて、オープニングナンバーが終わり、会場中に感動の嵐が巻き起こる中、続く第一部は「ウマグマ」50周年パーティ。
予想では、当時の代表曲のライブバージョンが収められているDisc1を中心に、明らかに習作の寄せ集め的なDisc2の曲はサラッと演って終わるのだろうな・・・と思っていたのですが、さにあらず。
むしろDisc2がメインと言ってもいいほどの選曲で頭がクラクラ・・・・。
しかしながら、あんなに退屈だと思っていたDisc2の曲たちも、ライブで聴くと緊張感と躍動感と浮遊感が入り混じったような不思議な魅力が満載だったのが嬉しい驚き!
今回の原始神母のツアーを観て、改めて「ウマグマ」を好きになった人もきっといっぱいいるんだろうなぁ。
1969年に録音された奇妙な曲の数々の魅力を再発見することのできた、そんな貴重な体験でした。
そんなこんなで恐ろしく濃密な第一部が終わり、すっかり腰砕けな状態で休憩時間を過ごした後、つづく第2部は「ザ・ウォール」特集!・・・・かと思いきや、まずはベスト・ヒット集をしっかりと演奏してからの「ザ・ウォール」特集。
終演後のMCで、第2部をプロデュースした扇田裕太郎さんが話していたのだけれども、今回の「ザ・ウォール」特集は30分に収めるようにとのお達しがあったとのこと(笑)
あの壮大なアルバムを30分に収めるのは相当苦労されたんだろうなぁと思うし、実際に聴いた印象はコンパクトながらもツボを押さえた素晴らしい選曲だった・・・といったところだったのですが、できることならば壁を積み上げる演出込みで全曲聴いてみたいものだなぁ。
そのあたりは10年後の「ザ・ウォール」50周年アニヴァーサリーを期待して待つことにいたしましょう。
というわけで、今年のライブも、昨年に続いて心の底から「最高!」と言える素晴らしいライブでした!
途中、木暮さんが「年に1回、こうやってピンク・フロイドを愛する仲間で集まれるって、最高だね」ということを話していたけれども、それはあの会場にいた全員が感じていたことなんじゃないかな。
メンバーの皆さんはそれぞれ日本の音楽界の第一線で活躍している方ばかりですから、それぞれの活動できっと忙しいだろうに、毎年こうして原始神母としてのツアーを開催してくれて、ピンク・フロイドの音楽を生で聴ける機会を与えてくれる・・・ということは本当に嬉しいこと。
2020年は、アルバム「原子心母」の50周年だったり、「炎」の45周年だったりするので、来年のツアーはそのあたりを特集するのかなぁ・・・などと想像しつつ。
早くも来年のツアーが楽しみです!