【結晶塗装】ヒートガンとダンボールでOK!絶対に失敗しないコツを伝授

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モデルパーツ:ジェネレーターカバー
【難易度】中級(塗装に関する知識が必要です)
【作業時間】1~2時間
【予算】3000円~(工具抜き)

きょうすけです(@kyosuke400)

突然ですが「結晶塗料」というものをご存知でしょうか。その名の通り、結晶化し硬化する特殊な塗料です。
その見た目からチヂミ塗装と称されたり、リンクル/放熱縮塗装とも呼ばれています。

またエンジンノイズの低減にも効果があり、スポーツカーのエンジンカバーなどに採用されています。
王道のカーカスタムのひとつです。

個人での施工は、その塗装面から難しそうに感じますが、一般的な塗装作業と大きく変わりません。
「焼付乾燥」が必要不可欠ですが、事前に知識を持っていれば一般家庭でも問題なく施工できます。

ココでは、結晶塗装の焼付乾燥までしっかり解説させていただきます。
実体験を元に、失敗しないポイントもご紹介。


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使用する道具

結晶塗料 スプレーガンで使用する原液タイプ。
単体使用できるスプレー缶でもOK
ヒートガン 焼付乾燥に必要
温度計 焼付乾燥の温度管理に必要
焼付用ブース ダンボールを使用

1-1 結晶塗料

カーベック(CARVEK) 結晶塗料 黒 ブラック 1L缶 1668 [HTRC3]

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スプレーガンで使用する原液タイプ、単体で使えるスプレー缶の2タイプございます。
今回は原液タイプを使用しますが、施工手順は変わらないため安心してください。

塗料は「CARVEK(カーベック)」さんのモノを使用します。
【HP】カーベック 結晶塗装

1-2 ヒートガン


焼付乾燥に必要です。安いもので2000円ほどで購入できます。
120℃まで上げないといけませんので、家庭用ドライヤーでは厳しいんではないかと。

1-3 温度計


120℃で20分間の乾燥が必要なうえ、温度が上がりすぎてしまうのを防ぐためにも温度管理は必須です。

1-4 焼付用ブース

焼付乾燥で必要となります。手軽なところだと、一斗缶やダンボールが使用できますが、高温となるため扱いに注意してください(使用する場合、自己責任となります。)

専用の焼付乾燥機「CV-Junior」も出ています。クオリティーを重視したいのであれば用意しましょう。

カーベック(CARVEK) 小型乾燥機 CV-Junior クラフトオーブン 1026

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事前準備

2-1 塗る物の下処理

ジェネレーターカバー

今回は、バイクのクランクケースカバーを塗ります。
塗装は剥離し、研磨シートなどで足付け、古いガスケットなども今のうちに剥がしておきます。
また、塗装したくない部分にはマスキングをしておきましょう。

私は足付け、プラサフ、ミッチャクロンで下処理しました。

2-2 焼付用ブースの準備

自作乾燥機

自身で作成される方は、事前に準備しておくと塗装後が楽です。できる限り小さく作った方が、温度上昇に期待が持てます。
私はダンボールを使用します(火災に注意)

失敗しないコツ

実体験を元に、特に気を付けていただきたいポイントをまとめました。
成功させる為にも、必ず目を通していただきたいです。

3-1 下処理はしっかりと

塗装_足付け不足

「塗装は、8割が下地で決まる」と耳にしますが、その通りです。
足付けが不十分だと塗料は乗ってくれません。

マスキングポイント

また、ボルトが当たる場所はマスキングをしておいた方が無難です。結局剥がれてしまいます。
見た目もよくありせんし、他の部分を巻き込んで剥がしてしまう可能性もあります。
私もしておけば良かったです。

3-2 塗膜は厚く、数回に分けて丁寧に

結晶塗装_失敗

結晶塗装は、ある程度の塗膜がないとチヂミ模様が発生いたしません。

チヂミ模様は、塗膜表面が引っ張られることで模様となります。
薄すぎると、引っ張ってくることができず失敗してしまいます。ですが一度に多く塗ってしまうと、タレてしまう原因となります。

そのため一度に厚く塗らず、中乾燥を挟み3回以上に分けて塗ることが成功させるポイントです。中乾燥を挟むことで、中に残ったシンナーを抜くことができます。

ちなみに、塗装の厚みによって模様も変わります。

3-3 焼付ブースへの移動方法を考えておく

塗装剝がれ

焼付ブースの事前準備はもちろん、移動の方法も考えておきましょう。
結晶塗料はベタベタします。塗った後に塗装面に触れると高確率でハゲます。

塗装に使用した台座ごと、焼付ブースへ入れることが理想です。

3-4 防護はしっかりと

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結晶塗料はベタつきが強いので、髪の毛や顔などに付着するとなかなか落ちません。
口や目の中への侵入を防ぐためにも、防護はしっかりと行いましょう。

スプレーガンを使用する方は、詰まりやすいので気を付けてください。
ノズル口径は1.3~2.0が推奨となっております。

作業工程

結晶塗装のコツは、「塗膜を厚くさせる」ことです。
先述の通り、一度に厚く塗らず、中乾燥を挟み3回以上に分けて塗ることが成功させるポイントです。

4-1 最初は捨て吹き

結晶塗装_捨て吹き

先ずは全体に捨て吹きし、塗料の弾きなどがないか最終確認します。

4-2 数回に分け、塗膜を厚くしていく

結晶塗装_本塗

塗りづらい場所を優先に吹き、一回の塗は控え目に
大体3回に分け吹きかけたモノがこちら

スプレーガンだとイイ厚さを出せますね。この面積であれば200mlで十分でした。

4-3 自然乾燥させる

この10分ほど自然乾燥を挟みました。この乾燥時間でも模様に変化がでます。
焼付乾燥を直ぐに行った場合は模様が強くなり、時間を置くと細かくなります。

4-4 焼付乾燥を行う

ヒートガンで室内を120℃に保ち、20分乾燥させます。高温にし過ぎるとダンボールが引火しますので、必ず目を離さないようにしましょう。
また、焼付乾燥 完了直後は塗装面が柔らかいので、1~2日置いて完全硬化させてから組み付けましょう。

今回使用したヒートガンは、安全の観点から連続使用時間が5分でしたので数回に分けて行いました。果たしてうまくできたのでしょうか。

DIYで結晶塗装をしてみた結果

結晶塗装_DIY

見事に大成功!
ヒートガンの連続使用時間という盲点はありましたが、うまくチヂミ模様が再現できております。塗料が届きにくい細かいところまでしっかり塗れています。

結晶塗装_チヂミ模様

アップで見てみると、本当に面白い模様です。周りの評判も良く、やってよかったと思います。

今回はスプレーガンを使用しましたが、需要が多ければスプレー缶での施工も記事にさせていただきたいと思います。
是非、皆様もお試しあれ。

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