Colabo問題の暇アノンはQアノンのような陰謀論者なのか

朝日新聞が運営する「論座」において、コラムニストの勝部元気氏の、「Colabo叩きのネット右派、根拠弱く不正を訴える姿はまるでQアノン」が掲載された。

勝部氏は陰謀論者集団「Qアノン」を引き合いに出し、「Colabo等のナニカグループが裏で政治に根を張り日本支配を目論む」と主張する、「暇アノン」と呼ばれる反Colabo派とは多くの共通点があると指摘した。

勝部氏はこれを、「仁藤夢乃代表Colabo問題」では無く、「仁藤夢乃代表Colaboバッシング問題」であると主張する。



仁藤夢乃代表Colaboを叩く暇空茜氏の動機

勝部氏は、暇空茜氏の一連のWBPC追求運動の動機は「Colabo仁藤夢乃代表の温泉むすめへの批判」が引き金だと指摘し、反Colabo派の多くのクラスタは、「ネット右派」の思想である、「(1)政治体制=権威主義・国家主義、(2)経済財政=新自由主義・反共・小さな政府、(3)社会や人間関係のあり方=権威主義(意識)・パターナリズム、(4)国際関係=ナショナリズム・レイシズム、(5)ジェンダー=家父長制・セクシズム・ミソジニー」という思想を有していると指摘している。

また、「温泉むすめ」等の作品や広告が女性蔑視・女性差別だと指摘され炎上した際に、反Colabo派が主張するのは、「表現の自由、思想・良心の自由を守る事」よりも、出版・広告PR等の「経済活動の自由を守る事」であるとも指摘している。

しかし、消費者側は「作品等の表現の自由を守る事や、作品等をどのように捉えるかである思想・良心の自由を守る事」が主体であり、業者側は「表現の自由、経済活動の自由を守る事」が主体であり、同一視するものでは無い。



新自由主義やパターナリズムのネット右派による「女性の性的自己決定権」

勝部氏は性売買否定派であると推測されるが、新自由主義やパターナリズムのネット右派が「女性の性的自己決定権」という言葉を使用し、都合良く女性の客体化、性売買肯定を推進していると指摘している。

しかし、両者とも、その行為が個々人により「利益」であるか「不利益」であるかが可変している事実、自由主義国家である日本においては、他者危害原則による介入の必要性が個々人により可変している事実を無視しており、本人の利害を問わずに概念を押し付ける両者は、共にパターナリズムとなる可能性がある。

その当事者への介入は個々人により柔軟な対応をすべきである。



東京都若年被害女性等支援事業についての監査委員の指摘は軽微なミスなのか

勝部氏は東京都福祉保健局に対しての監査で、「大半は請求人の主張は妥当でない」として退けられており、人件費に関しての軽微なミスが指摘されただけであり、「陰謀的シナリオは否定されており、その指摘からは剥離している」と指摘している。

しかし、「人件費」以外にも「領収書」「事業実績額の内訳の記載」「履行確認」「給食費、宿泊支援費」も不適切であると指摘されており、事実を矮小化させている。

公金を使用しているにも関わらず、「実際とは異なる備品」や「購入していない備品」が経費計上され、経費の按分の根拠が不明瞭であると指摘されているのは、軽微なミスとは到底考えられない。



反Colabo派の大半はネット右翼なのか

そもそも、Colabo問題が大きくなった要因は、暇空茜氏の指摘を端緒に「公金を使用しているにも関わらず杜撰な会計処理」が発覚した事が要因であり、勝部氏が指摘した「ネット右派」の思想に傾倒しているクラスタとは全く別のクラスタ、「温泉むすめ」も知らずに「ネット右派」の思想に興味も無いクラスタが、明確な説明義務を果たさないColaboや仁藤夢乃代表を問題視しているのが事実である。

また、Qアノンを引き合いに右派の陰謀論であると故事付けた勝部氏の指摘は、論点をすり替える陰謀論であり、勝部氏はこの問題を「仁藤夢乃代表Colaboバッシング問題」と主張したが、矢張り「仁藤夢乃代表Colabo問題」が適切である。

このような事実を無視したコラムを掲載する、朝日新聞の媒体である「論座」は信頼性に欠けていると言わざるを得ない。

また、過去にも朝日新聞は、NHKクローズアップ現代でのデマ発言が記憶に新しい、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会田中紀子代表のデマ(内容は下記記事を参照)を掲載しており、朝日新聞自体が信頼性に欠ける媒体だと言っても過言ではない。