お母さん業が忙しかった頃は
まとまった休日があると
丸一日を準備に当てて
キャンプに出掛けた。
森の中で、家族だけで
焚き火をしてぼんやり過ごすのは
楽しいものだった。

家族の時間は有限で
ワタシはそれを使い果たした。
楽しみ尽くしたので悔いはないが
オットと二人きりで
休日を過ごすのは、
なかなかに難しく、
あの、慌ただしくも愛しい
お母さんだった日々を懐かしむ。


ものを言わない寡黙なおじさん(オット)と
ピクニックに来ています。
準備と言っても朝早起きして
サンドイッチやサラダを適当に作って
ポット一杯の珈琲を沸かし、
敷物と昼寝用のクッションを
ボロ車に突っ込むくらい。

朝露を踏んで、水辺に陣取り
黙々とパンを噛む。

写真だと旨そうだな。

あとは、微風の中で
とろとろ居眠りしています。

贅沢だなあ。

これはこれで。

ありんこが、鼻の穴に侵入してくるけども。

頭にどんぐり、落ちてくるけども。

オットのイビキがうるさいけども。


その場を動かず、
秋を見つけたりね。

腹這いになった目の前に
キノコが生えてたり。
毒キノコじゃないでしょうね?

大好きな絵本と同じシチュエーションが
起きるのを、にこにこ味わったり。

めんどりペニーでしょ。
かもさんおとおりでしょ。
おおきなのはらでしょ。
ガンピーさんのふなあそびみたいなことも。


楽しいなあ。
それなりに。


休日の過ごし方。
だんだん、変化するけれど、
人生のどこの地点でも
上手に、自分なりの
贅沢を見つけていきたいな。