【強迫性障害は甘えやわがままではない!】

こんにちは。心理カウンセラーの武田です。



私は強迫性障害・パニック障害の克服をサポートするカウンセリングをしています

さて、今回は「強迫性障害は甘えやわがままではない!」というテーマでお話しします。

強迫性障害のことを家族や友人や上司に相談することがあると思います。

ですが、そこで「そんなのただの甘えじゃないの!」と言われてしまい、ものすごく悲しくなったとおっしゃる方が多いんですね。

勇気を出して相談したのに「甘え」とか「わがまま」といった人格を否定される言葉で責められてしまうと、強迫性障害の人はたまらなく辛いですよね。

私自身も強迫性障害だったので、わかってもらえない苦しさは痛いほどよくわかります。

そして、代弁するわけではありませんが「強迫性障害は決して甘えやわがままではない」と発信したくなりこの記事を書いています。

今回の記事の次のような流れで書いていきます。


1.強迫性障害が甘えではない理由。(不潔恐怖)

2.強迫性障害が甘えではない理由。(私の症状から)

3.強迫行為は甘えじゃないけど、減らす努力は大切。


 

1.強迫性障害が甘えやわがままではない理由(不潔恐怖)

「甘え」や「わがまま」というのは、自分のやりたいことを自分勝手に他人の迷惑を考えずにやることです。

ですが「手洗いを長時間くり返す」「気になるたびに除菌シートで拭きまくる」「確認を何度も何度もくり返す」「気になる現場に戻って確認する」といった強迫行為は、そうではないのです。

実はやりたくてやっているんじゃないんですね。本心はやめたいんです。そんなことやりたくないんです。だって強迫行為はすごく疲れますし、苦しいですからね。ここが甘えやわがままと根本的に違うところです。

「やりたくないことが、やめられない!」これが強迫行為の苦しさです。

●甘えやわがまま・・・やりたいことを自分勝手に好きなだけやる。

●強迫行為・・・やりたくないことなのにやめられなくて繰り返してしまう。


この違いですね。

不潔恐怖の人の中には、シャワーを2時間以上浴びる人もいます。本人は仕事で疲れてしんどいんです。

 

できれば早く休みたいところだと思います。

ですが、シャワーを長時間浴びなければ汚染が広がってしまうような強烈な不安に襲われてしまうのです。

この不安の強烈さは強迫になった人じゃないと理解できないと思います。

いくら浴びても汚れが落ちてないような強い不安に襲われて、長時間浴び続けてしまうのですね。

本当はさっさと風呂場から出てきて、夕食を食べたり趣味を楽しみたいのです。

 

だけど、そういう時間は全て強迫行為に費やされてしまうので自由がありません。

それでも、やめられないのが強迫行為なのですね。

ご家族にとっては「いつまで風呂に入ってるの!早く出てきなさい!」と怒りたくなる気持ちがあることでしょう。

ですが、強迫の人の中には、やめたいのにやめられずに泣きながらシャワーを浴び続ける人もいます。

 

やめたいのにやめられない葛藤に苦しみながらシャワーを浴びているのです。

本人はシャワーを長時間浴びつづけると一時的に安心できます。

 

なので習慣化してしまうと本人の希望で長時間浴びているように見えるかもしれません。

ですが、本人の本音としては、やめたいのです。

それが強迫性障害という病気の特徴なのです。

本人の人格や性格が悪いわけではありません。強迫性障害という病気が悪いのです。

「甘え」と「わがまま」という言葉は本人の人格を否定する言葉なので、そういう言葉で責められると、本人はとても傷ついてしまうのですね。

ですので、どうぞ本人から強迫性障害の相談があった際には、「甘え」とか「わがまま」という言葉で症状をとらえるのではなく、「やめたくてもやめられないから苦しいんだよね」とその苦しさを汲み取ってあげてほしいなと願っています。


2.強迫性障害が甘えやわがままでない理由。(私の症状から)


実は私も強迫性障害でした。私の症状は「確認をやめられない」という確認強迫というものです。

私はカウンセラーになる前、小学校教師だったのですが、強迫性障害の症状が一番強かったのが、「プールの水を止めたかどうか」の確認でした。

当時私は体育主任で、プールの水量を調節する役目があったのですが、プールの止水の確認はたまらなく苦しかったです。

プールの水は止め忘れると水道代が数万円~数十万円かかると言われています。万が一つにもミスするわけにもいかないのですね。

そういうプレッシャーからか私は確認行為を止めることができなかったのです。

こんな感じです。

A.プールでしっかり確認したはずなのに職員室に戻ると、「ちゃんと止めたかな。万が一止まってなければどうしよう」と猛烈な不安に襲われる。

B.念のためもう一度プールに戻り確認する。

そしてAとBを3,4回繰り返してしまうのです。職員室とプールは距離がありましたから何度も往復するうちに疲れ果ててしまうのです。

それでも戻って確認しないと、不安で他の仕事が手につかなってしまうので、当時は確認をやめることができなかったのですね。

土日に不安になってわざわざ学校に行って確認することもありました。もちろん水はちゃんと止まっています。

頭の中では止まっていることはわかっているのです。それでも実際に現場に戻って確認しなれば不安でたまらなくなってしまうのですね。

確認をやめるのも地獄、確認をやり続けるのも地獄という状態でした。

私は「甘え」や「わがまま」で確認行為をやっていたわけでは決してありません。

本当に苦しかったのです。確認をやめたかったのです。

これを読まれた方は、この確認強迫の症状が甘えやわがままではなく、病気の症状だということがわかっていただけると思います。

ご家族に確認強迫の人がいる場合は、その苦しさを理解していただいた上で、本人の治療をサポートしていただければと切に願います。


3.強迫行為は甘えじゃないけど、減らす努力は大切。


上記のとおり強迫行為は甘えやわがままではありません。

ですが、だからといって「やるのは仕方ないことなんだ」と開き直って強迫行為を続けてしまうのも、やはりよくないのですね。

なぜなら強迫行為を続ければ続けるほど、どんどん強迫性障害は悪化してしまうからです。

強迫行為というのは、やればやるほどどんどんエスカレートしてやめられなくなってしまうという性質があります。

強迫行為を続けると、結果的にご本人さまが一番苦しくなってしまうのです。

ご本人さまのためにも、できるところからでいいので、強迫行為を少しずつ減らし、この病気を治していくことをおすすめします。
 
このように書くと、「簡単に強迫行為が減らせるのならば苦労はしていない!それができないから苦労してるんだ!」と言いたくなることでしょう。

確かに、そのお気持ちはわかります。ですが、それでも強迫行為を減らす練習をしていかなければ、悪循環から抜け出せないのも事実ですので、勇気を出してチャレンジしてほしいのですね。

もしお一人で強迫行為を減らす自信がない場合はいつでもご相談いただければと思います。

私自身の克服体験で会得した考え方や知恵をアドバイスさせていただき、症状が少しでも良くなるようにサポートさせていただきます。

 

強迫性障害のつらい症状でお悩みの方はいつでもご相談してくださいね。


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