散文的で抒情的な、わたくしの意見

大河ドラマ、歴史小説、戦国時代のお話が中心です。

鎌倉殿の13人・「武士の武士による武士のための政治」を考える。

2020年12月15日 | 鎌倉殿の13人
「鎌倉殿の13人」は、鎌倉幕府の成立、つまり武士による政治の成立を描くドラマでしょう。たぶん。コミカルに。

鎌倉幕府が成熟するにつれ「武士の武士のよる武士のための政治」が始まった。これは東大の本郷和人さんの決め台詞だと思われます。

図式A
荘園が成立する。荘園を守るために有力者(寺社、貴族、上皇)に荘園を寄進して対価を払い「守ってもらう」という現象が起きる。院政が発達する。しかし守ってもらえないことが多い。なら自分たちで守る。自己責任。そして「武士の武士による武士のための政治」が始まる。、、、なるほど。

本郷和人さんは自分で「学会では少数派」と書いています。東国国家論を指すようです。または二つの王権論。「歴論」というTV番組では、近藤成一さん、佐伯智広さんを迎え、面白い議論をしています。MCが本郷さんですが、女性陣は必ずしも本郷さんの意見に賛同せず、きちんと文句言っています。自由な学問の雰囲気を感じます。私も若い頃、教師であったこと(歴史ではない)もありますが、一番苦労したのが「自由に発言する楽しい雰囲気を作ること」です。それができているという点で、いい番組だと思いました。特に近藤さんに味がある。昨日もビデオを見返しました。

私は誰か特定の「先生」を支持したりしません。先生とも基本書きません。だから「本郷派だ」と思わないでくださいね。派閥抗争、派閥遊びは大嫌いです。

先に挙げた「図式A」に対しては反論もあります。私なんぞは「あれ、おおかた合っているだろう。教科書にもそう載っているし。」と思いますが、証明するのは難しいですね。歴史上起こった客観的事実ではなく、歴史の把握の仕方だからです。

そもそも院政が起こったのも、「偶然」だと言われます。でも武士の発生は「偶然」なんだろうか?武士集団の発生、そして武士集団が政治の主導権を握ることも「偶然」なんだろうか?

そういうことを考えると、なんだか楽しくなってきます。承久の乱で北条義時という「人」が勝ったのは偶然かも知れません。源頼朝という「人」が幕府を開いたのもたまたまでしょう。でもどっちにせよ「源頼朝みたいな人」「北条義時みたいな役割をする人」が出てきた。そっちの考えのほうが蓋然性があるような気がします。

歴史は偶然の連続で「必然的に発達」したりしない。唯物史観への対抗意識が強い人ほど、こう考えるのだと思います。私のように特に唯物史観を意識しないで、他の史観と別に同じだろう。徳川史観、皇国史観、織田史観、帝国主義史観、司馬史観、唯物史観、薩長史観、、、こう同じ並びで捉えていると、「必然的な発達」という言葉に過剰な反応は起きてきません。

また「武士の武士のための武士による政治」という考えが、「必然的な発達」を指しているとも思いません。

「ある理由をもって変化していく」です。「変化」であって「発達」ではない。進化論はよく誤解されているのですが、進化論における「進化」とは「退化を含める」のです。これは昔大学の生物の教授に質問して確認した記憶があります。

武士の政治が始まって、「発達」せずに「退化」した側面も沢山あります。退化したから大江広元が、京都の政治を導入したし、源実朝も京都を吸収しようとした、のかなと思います。

こういうことを考えるのは久々です。徐々に考えを深めてみたいと思います。

何か書かないと。

2020年12月10日 | 本能寺の変
これは「広告よけ」のための投稿です。

TVドラマ「Nのために」・湊かなえ原作・いまさらの感想

2020年07月06日 | Nのために
TVドラマ「Nのために」、2014年放送、のいまさらながらの感想です。配信で見ました。湊かなえさんの原作は読んでいません。

事件は二つあって、商事会社勤務の資産家男性とその妻の殺人、それと島の料亭の放火です。

ただ、この二つに事件、ある意味「犯人がいない」のです。資産家男性を殺したのは、DVを受けていた妻で、妻は自殺します。料亭の放火に死者はなく、放火したのは料亭の主人です。

「未来ある若者」が四人でてきます。杉下希美、成瀬慎司、安藤望、西崎真人、杉下だけが女性で、榮倉奈々さん。成瀬が窪田正孝さん。安藤が賀来賢人さん。西崎が小出恵介さんです。

この四人が、殺人事件に関与するのですが、本当に「かかわった程度」で、犯人でもないし、犯意もありません。むしろ殺人は「事故に近い」ものです。

なぜか西崎が自首します。その理由が奇妙で、子供の頃の「罪の意識の贖罪をしたいから」です。別に彼は資産家夫婦を殺したわけではありません。しかし夫が妻を刺したので、かっとなって夫を殺したと言って自首します。まあ、かなり無理な設定ではあります。

杉下希美だけが、その事実を知っています。成瀬と安藤はあとで駆け付けたので知りません。成瀬はなんとなく分かっていますが、杉下が犯人だったらと思って、警察に何も言いません。杉下も西崎の意志を尊重して、話を合わせます。

西崎出所後、それをおかしいと思ったのは、元島の駐在の高野、三浦友和さんで、定年後、事件を追います。島の放火では高野の妻が傷を負い、精神的失語症になっています。放火は成瀬と杉下ではないか、と疑ってもいます。

こう書くと、高野は警官らしい警官に見えますが、実は成瀬と杉下のことを心から心配している善人でもあり、成瀬の親代わりでもあるのです。

とても「面白い」「深みのあるドラマ」なんですが、「全部勘違いの産物」ともいえるストーリーです。その勘違いを起こすのは「愛の意識」です。

「かなり変な人」が何人かいます。
1、やってもない罪を、誰の身代わりでもなく引き受け、10年刑務所に入った西崎
2、その彼の意志を尊重して本当のことを言わない杉下
3、料亭放火の犯人が、料亭の主人だと知りつつ、それを言わず、失語症になってしまう高野の妻(料亭の主人が死亡後も言わない)
4、わけのわからない理由で杉下希美とその弟、その母を追い出す光石研、それで病んでしまう母
5、そもそも精神的に不安定な資産家夫婦

特におかしいのが「4」と「5」で、「主人公たち4人」は、ある意味善良な若者たちなのです。

最初の感じでは「白夜行」みたいで、杉下と成瀬が罪を重ね、お互いにかばいあっていく人生なのかと思ったのですが、この二人、罪らしい罪は犯しません。成瀬がオレオレ詐欺に間違って関わってしまう程度です。

厳しい家庭環境で育った4人が、にも関わらず善良性を失わず、けなげに生きていくドラマなのに、なぜかずっと4人は「犯罪者的」な感じで描かれます。

「4人のうちの誰が本当の犯人か」という感じなのですが、その答えは「誰も犯人ではない。本当に4人は悪くない」のです。あえて言うなら安藤が外からチェーンをかけるというミスはしてますが。

そこが凄いのかも知れません。誰も犯人ではないミステリー。

杉下は最後末期の病気になります。彼女は善良な女性で、全く自業自得という感じはありません。むしろ「その設定はやめてくれ」と言いたくなります。

「感じ」としては成瀬と結ばれて「救われる」という感じなのですが、よくよく考えてみると彼女には全くの非はないので、病気ラストは「おかしい」と思いました。

「救う」なら、徹底的に救う。原作を無視してでも、助けて欲しかったと思います。一番素敵なのは、高校生である杉下と成瀬の距離が縮まっていく第二話かなと思います。

杉下希美を末期患者にする意味がわかりません。このドラマはミステリーというより、4人の人生を描く作品です。島から抜け出し、東京に渡った二人、杉下と成瀬が、15年後、結局「島に戻ることを決心」し、二人でレストランを運営して老人になるまで幸福に暮らしました。それでいいかと。病人にしてしまうのは極めて不条理です。まあ私はハッピーエンドが大好きなので、そう思うのでしょうが、なんにも悪いことしてないのに、杉下がかわいそうです。

安定感のある谷口広克さんの「織田信長論」

2020年06月13日 | 織田信長
六月になってから17冊ほどの「織田信長関連本」を「読みなおしたり」、「初めて読んだり」しました。

そのうちの10冊ぐらいは「みんな同じことを言っている」という印象でした。TVにも出ている学者さんの本で、一次史料を駆使して信長がいかに「革命児でも天才でもないか」「信長のイメージがいかに虚像か」を書いているだけです。あまり生産性というものを感じませんでした。ダメ出しみたいな感じの本です。つまらない、と思いました。

そのなかで谷口克広さんの本は、「さすがだな」と感じさせてくれました。読み直したのは「信長の政略」、初めて読んだのは「織田信長の外交」です。

ここでは「織田信長の外交」の「はじめに」から、「共感した部分」を引用します。

(2014年)中世近世の各分野で顕著な実績のある研究者が、あえて信長を取り上げ、一般の読者向けにそれぞれ見解を披歴している。一冊一冊が立派な啓蒙書なのである。このような現象は、中略、私にも記憶がない。

数多くの「信長本」のなかで紹介されている信長は、それぞれ違った顔をしている。しかし、全体を通じて言えるのは、昔から評価されてきた「革命児」とかけ離れているだけでなく、「英雄」のイメージさえ薄れた地味な姿が描かれていることである。これは真実の信長像として受け入れるべきであろうか。

☆そして「学者」が「インパクトの強い説」を啓蒙書の形でだすことである種の「幻惑」が生まれはしないかと危惧しているとした上

私は、信長を革命児としても極端な英雄としても扱っていないけれど、彼の資質が他の戦国大名に比べて抜きんでていたことを認めてはいる。彼の天才的なひらめき、果敢な行動力については、信ぴょう性の高い史料からも読み取ることはできるからである。

そして、彼の行動を追って特に感じることは、彼がこの時代には珍しいほどの合理主義者だったことである。この合理主義こそが信長をして全国統一へ向けた原動力となったと考えてよいだろう。


こっからは私の意見ですが、非常に強い共感を覚えます。私が「みな同じ」と思った信長論は、おそらく関西系の流れをくむものであり、「多数派」なのでしょう。谷口広克さんは「大学の学者」ではなく、中学教諭出身の「信長の大家」です。だからこそ「党派にかかわりなく」、まっとうな意見を披歴できるのだと思います。多数派は正しいことが多いけれど、いつも正しいわけではない。特に信長関連ではそうです。「信長関連本、ドラマ好き」の私としては「大きな多数派の声」に惑わされることなく、「自分の頭で考えていこう」と思うのみです。

麒麟がくる・信長と足利義昭・殿中御掟追加5か条

2020年05月24日 | 麒麟がくる
足利義昭さん。向井さんじゃないですよ。弟です。滝藤さん。

織田信長がこの義昭さんを奉じて上洛するのは、1568年の末です。10月。そしてその翌年の1月には殿中御掟というのを義昭さんに認めさせています。

ここで「信長は初期から義昭を傀儡にしようとしていた」とか書くと、間違いだと言われます。「信長の心は分からないから間違いじゃなくてもいい気もします」が、将軍として守るべき心構えのようなものだと言われれば、そう読めるのも確かです。

信長は幕府に対して「こうあるべきだという理想」があったことにいつの間にかなってます。

しかし、そもそも足利幕府の中に信長は入っていきません。そんなに高い理想があるなら、内部から改革すればいい。でも「実際の行動では」やってません。建前と実際は違います。

さて問題はその一年後に出した殿中御掟追加5か条

① 諸国へ御内書を以て仰せ出さる子細あらば、信長に仰せ聞せられ、書状を添え申すべき事
② 御下知の儀、皆以て御棄破あり、其上御思案なされ、相定められるべき事
③公儀に対し奉り、忠節の輩に、御恩賞・御褒美を加えられたく候と雖も、領中等之なきに於ては、信長分領の内を以ても、上意次第に申し付くべきの事
④天下の儀、何様にも信長に任置かるるの上は、誰々によらず、上意を得るに及ばず、分別次第に成敗をなすべきの事
⑤天下御静謐の条、禁中の儀、毎時御油断あるべからざるの事

①と②は勝手に命令するなという内容 ③は恩賞をあげようにも領地がないだろ、代わって信長がやるからという内容

④天下のことは何事も信長に任せられたのだから、誰に相談することもなく、義昭に承諾を得ることもなく、信長の考えで成敗ができる
⑤天下静謐になったのだから、宮中行事などは義昭がやるべきだ(天下は静謐になったのだ、よって、宮中行事などは油断なく)

⑤の「の条」は分かりにくいですね。条は「よって」ですが「こと」とも訳せます。

⑤天下静謐のこと、宮中行事などは義昭がやるべきだ

私はこうも訳せると思います。なぜって1570年にはどこも静謐になんかなっていないのです。むしろ騒乱の最中、建て前としても「静謐になったのだから」なんて言うのだろうか。まあ言うかな。あくまで建前としてはそういうことになっていたかも知れない。

宮中行事と天下静謐が同じ文脈にあって、④には「静謐」という文字はない。つまり「将軍は宮中行事のお祈りや、天下静謐の為のお祈りでもしてればいいのだ、現実の行動は信長がやるから」という風に私は解釈しました。

天下静謐なんてのは所詮は建て前だと思います。現実とは乖離しています。そういう必要があったのです。建前が必要なんです。

実際は越前の朝倉を攻め、畿内を平定した後は、毛利、武田、上杉、長曾我部などを侵略していきます。

言葉など所詮は建て前に過ぎません。実際に問題にすべきは織田信長がどう「行動」したかでしょう。「我慢したが、説得したが、結局はやった」なら「やった」のです。

ここまでの感想・麒麟がくる・13回目まで

2020年04月18日 | 麒麟がくる
麒麟がくる、放映前からギャーギャーと騒がしくブログを書いていたのに、コロナ騒動で、更新を怠っていました。たまには「文章」を書いてみます。

織田信長

「保守的な信長なんて見たくない」と放映前に書きました。それなのに、保守的とか革新的とかいう次元とは隔絶したような信長です。母の愛にめぐまれず精神不安定、「人が喜ぶと嬉しい、人に承認されると嬉しい信長」

作家というのは見事だと思います。全く想像もしなかった次元から作ってきます。参りましたというところです。なるほどね、「人が喜ぶから天下を統一しようとした。すると批判する人間が沢山でてきて、混乱。帰蝶が心を落ち着かせようとするも結局は暴走、光秀は討たざるえなくなる」ということか。
今はそう予想していますが「きっと外れます」。NHKが保守的とか最新の研究とか言うから身構えましたが、ふたを開けてみればそういう次元で描いていないわけです。
「信長協奏曲」の信長も「人が喜ぶ平和」を目指していました。それと似ていますが、麒麟がくるの信長は筋の通った戦う平和主義者でもない。なんだかつかみどころのないまま、このままで行くのだろうなと思います。つまらない、、とは思いません。

あとはテキトーな書き方になります。

帰蝶は「そうくるか」ですが、ほぼ「信長協奏曲の帰蝶」かなと思います。さらにパワーアップしてますが。川口さん、見事に演じています。

明智光秀は見せ場がまだありません。しいて言えば初回の冒頭のみ。もうちょっと見せ場を作ってあげてほしい。武士のほこりもなにも、「はっ?」と言いながら状況に対応するのに精一杯です。

道三は「ちょっと下品」かな。かっこいいのだけど、もうちょっと格調が欲しい。

水無月の夜 井上陽水 写経

2020年03月04日 | 音楽の歌詞
蛍狩りから帰った君は
足も洗わず
籐椅子に
川向うには一杯いたと
浴衣の裾を濡らして

水無月の夜 
送り火の前

夏帯解いて 浴衣を着替え
丈の長さを気にして
君の作った 砂糖水には
かげろう揺れて
動いた

水無月の夜 迎え火の前

蚊帳をくぐって 蛍籠あけ
笹の葉を持ち とまれと
明かりを消せば 蛍もみえる
夜具と浴衣のふれ音

水無月の夜 蛍火の中

根雪 中島みゆき 写経

2020年03月04日 | 音楽の歌詞
中島みゆきを聴くのは久々です。なんだか写経をしたくなりました。

根雪

誰も気にしないで
泣いてなんか
いるのじゃないわ

哀しそうに見えるのは
街に流れる唄のせいよ

いやね
古い歌は
優し過ぎて
慰め過ぎて

余計なこと
思い出す
誰か
あの唄を
誰か
やめさせて

いつか
時がたてば
忘れられる
あんたなんか

大河ドラマ「麒麟がくる」・第三回「美濃の国」・感想

2020年02月02日 | 麒麟がくる
・とにかく帰蝶がかわいいな。川口春奈で大正解だ。駒の麦さんもだんだん可愛く思えてきた。

・今回は、中休みか。色々伏線をはる回になっていた。

・菊丸の正体が全然わからない。

・駒を救った大きな手の人は美濃の人。じゃああの人の父親しか考えられない。

・深芳野、、はるか昔の「薄幸の」三田佳子さんのイメージしかなかった。がらりと変えてきた。

・道三は権力はあるが、やはり土岐氏がいないと成り立たないという設定。じゃあ権力がないということだ。権門体制論みたいな感じがした。旧権威を必要以上に重くみている。

・光秀の今後

よくある設定では越前朝倉に行く。でもNHKは繰り返し「前半生は分からない」と言ってきた。「信長に仕えるまでの前半生は分からない」ということだろう。

プラスなぜか「斎藤義龍とクラスメイト」という設定になっている。しかも親友だ。とすると、明智家そのものは道三につくが、光秀は義龍を応援するということか。で、義龍の指南役となって美濃をまとめる。

斎藤義龍は道三亡き後、意外なことに「美濃をよくまとめた」。その裏には宰相明智光秀の知謀があった。となるかもしれない。この予想、当たる確率は低いけど。

大河ドラマ「麒麟がくる」 第二回「道三の罠」・感想

2020年01月26日 | 麒麟がくる
天文16年(1547)です。織田信秀の「美濃侵攻」から始まります。信秀の晩年ということになります。織田信秀はさかんに戦をしかけていました。史実としては今川や松平にも。

・とにかく斎藤道三がカッコいい。国盗り物語に平幹次郎さんと同じぐらいカッコいい。道三はこれでなくちゃ。

・加納口の戦いが描かれていた。5千人の美濃兵が死んだという伝承があるやつだ。美濃崩れ。

・光秀が孫子を暗唱していた。教養人であることが示されている。

・「貸した金を返せないなら、侍大将の首を二つとれ」と道三が光秀に言う。こんなセリフ、今までの大河では聞いたことがない。面白い。「光秀が戦う動機づくり」にもなっている。

・帰蝶、川口春奈がかわいい。帰蝶は信長とほぼ同じ年。おそらく15歳ぐらいの設定である。光秀は19歳。光秀とは「いとこ」だが、ずっと会っていなかった設定。「光秀と帰蝶の淡い恋はない」ということが分かった。と思ったら予告編で帰蝶と光秀はなんとなくいい感じになっている。帰蝶はずっと立て膝だ。ここまで「たくましい帰蝶」は初めてだ。

・尾張は美濃を攻めるが、美濃からは尾張をほとんど攻めない。これは何故か。今度調べてみたい。

・相変わらず殺陣がリアルである。金かけている。すごいシーンになっていた。

・負けた織田信秀「城に帰って、、寝るか」が良かった。「だめだコリャ」という感じだった。

・「やり」はとりあえず「叩いて使う」ことはないようだ。短いやりをもった敵の集団に対し、光秀は「刀で」切り倒している。短い槍の集団に「刀」では無理である。(という実験結果がある)

・戦いのシーンに、変な占い師とかが出てこないのがいい。

・火だるま俵、あそこまでの効果はきっとないだろう。

・美濃衆と道三との気持ちの乖離が描かれていた。

・道三の戦い方、気合のかけ方、武田信玄のようであった。「奇襲作戦」か。実際は奇襲などあまりないのだが、ドラマとしては面白い。

・光秀が討った侍、明智光安に似ている。のか本人なのか。首を落としたのだから、明智光安ではないのであろう。

・土岐が守護で、道三は守護代、戦国に詳しくない方には説明が必要かな。必要ないかな。

・道三の頼純暗殺。ダーク過ぎるが、超ハンサムな本木さんだから成り立つ。

・駒が「戦はいやだ」というようなセリフを言わない。言わないのは珍しいと思う。

・もう少し「時代背景や美濃の情勢を詳しく描くはず」であったのかも知れない。しかし色々あって全44回になってしまった。最初の方は、今回も含めてダイジェスト的になっているのかも知れない。NHKも大変である。

大河ドラマ「麒麟がくる」 第一回「光秀、西へ」・感想・素晴らしかったと思う。

2020年01月19日 | 麒麟がくる
麒麟がくる初回「光秀、西へ」の最初の感想です。ビデオを見返したら、また書くと思います。ツイッターのように、短文を連ねます。

・画面が綺麗だ。カラフルだ。そうなることは知っていたが、それにしてもカラフルだ。

・音楽もよい。特にオープニングが良い。

・最初の方は映画「七人の侍」か。

・初回を見て、特に大きな不満がない大河ドラマは珍しい。ほぼ予想通りであるが、光秀の描き方は予想と少し違っていた。

・斎藤道三が槍を振るっていた。良い演出だ。かっこいい道三を久々に見た。泣きそうになった。

・経済にこだわる道三対武士のほこりの光秀、という構図は、やがて崩れていくと思う。光秀も軍団を動かせば、経済について学んでいくはず。

・それでも光秀のキーワードは「誇り」なのであろう。本能寺の変の原因も「誇り」ということになろう。(個人的恨みではなく、もっと高い次元の理由づけがなされるはず)

・「人買い」「奴隷商人」が描かれていた。

・関所の理不尽、野盗の姿も描かれていた。

・戦国の悲惨さ(本当はこうだった)は描かれていたが、衣装がカラフルなので、リアルな悲惨さではなかった。それぐらいがちょうどいいと思う。本当にリアルに描かれたら見ていられない。

・帰蝶が「美濃国内で、おそらく土岐氏とすでに結婚して」いた。一応そういう史料はあるみたいだけど。川口さんの帰蝶は素敵だと思った。

・マチャアキの演技は今一つだったかな。重要な役だけに評価が辛くなる。

・門脇麦さんは魅力的な表情をしている。意志の強そうな顔立ちだ。素敵な女優さんだと思う。

・あれだけ駒に心を開きながら、結局はヒロ子と結婚する。どう整合性をつけるのか。つけないのか。

・駒を救った「大きな手の武士」。誰だ?斎藤道三の父?明智光秀の父?おそらく光秀の父だろうな。

・戦国の理不尽さをまざまざと見て、世を変えないといけないと思う光秀、もっと前から美濃の様子を見て気付いていてもいい気もするが、物語としては分かりやすくてよい。

・長いセリフが多かった。私は嫌いではない。誰が話し手かにもよるけれど。

・「史実を基にしたフィクション」であることが「演出から」はっきりと分かった。フィクションなのだ。だから楽しい。「これが史実だ」的な描き方をしていない。それが良い。幕末や近代史では過度なフィクションは排除すべきであるが、現代と直接にはつながらない戦国史ではある程度のフィクションが許容されてもいいと思っている。

・麒麟がイメージ映像としても出てこなかった、気がする。ちゃんと見返してみたい。

・最後にちょっと理屈っぽい意見。
人物の描き方が多重性を持っていて安心した。松永久秀に道三をほめさせ、光秀にはけなさせる。さらに本人を映像で描く。結果人物は二重、三重の解釈が可能な人物となって「見ている側に解釈の余地を与える」ことになる。それが良かったと思う。
時代劇を書きなれていない作家だと「平清盛は武士の世を開いた素晴らしい武将であった」と「ナレーターに語らせてしまう」、それではこっちに解釈の余地がなくなる。しかも見ていてもどこがそんなに素晴らしいのかよくわからなかったりする。
「光秀と道三には距離があり、師匠弟子の関係ではない」という設定のせいもあるだろう。しかし今後も人物は多重性、多層性を持って描いてほしい。一面的な「決めつけた描き方」をしてほしくない。特に「織田信長」に対してそれを期待している。

というわけで、第一話はよかったと思います。今後気になるには、「同じ脚本家の」あの「大河太平記」の足利尊氏のように、光秀が「高貴な将軍様に惚れ込んで」、ちまちまとくだらないことを思い悩み、行動力をなくしてしまったりしないかということです。大河「太平記」は名作でした。しかしどこが魅力的かも分からない後醍醐天皇に真田さんの足利尊氏が惚れ込み、徐々に優柔不断な男になっていく様はいただけなかった。あんなストーリーは嫌だなと思います。

「麒麟がくる」については、他に二十ほどブログを以前から書いていますので、よろしかったらご覧ください。

源頼朝は征夷大将軍を辞任していた・鎌倉殿=征夷大将軍ではない。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」

2020年01月18日 | 鎌倉殿の13人
「いだてん」を見ていなくて、「書くこと」があまりなく、韓国史劇を見て書いたりしていたのですが、今年は「麒麟がくる」があるし、2022年は「鎌倉殿の13人」があって、一気に「学習意欲」が高まっています。

「源頼朝は征夷大将軍を辞任していた」、割と有名なことのようですが、私は一年ぐらい前に知りました。辞任したのか、本人は辞任したけど朝廷は受理しなかったのか、判然とはしないようです。とにかく頼朝の意識としては「オレは征夷大将軍ではない。鎌倉殿だ。官位というなら、一応、前右大将ということでヨロシク」という感じだったのでしょう。

官位なんていくら高くても「それで現実に御家人たちが自分に従う」なんてことはないわけです。官位に従うというなら平清盛なんて前太政大臣です。そんなことに関係もなく、反平氏の動きは高まっていきました。

つまり「鎌倉政権のリーダーは征夷大将軍ではなく鎌倉殿」ということになります。

頼朝は1194年に将軍を辞任している。1199年までの5年間は将軍ではない。もし早死にしなければ、それからずっと征夷大将軍という肩書はなしに鎌倉殿を務めたことになります。二代目の頼家もすぐに将軍にはなっていません。

となると「鎌倉殿」とは誰なのか。鎌倉時代に限定して書くなら、

・源頼朝
・源頼家
・源実朝

まではまあ「鎌倉殿」なのかなと思います。しかしその後の藤原将軍や親王将軍は「実権力を有していない」わけです。

そうなると「源実朝」の次は

・北条政子と北条義時
・上記の二人が亡くなった後は、北条泰時
・その後は「北条得宗」

が「実質的な鎌倉殿かな」と思います。北条氏はなぜ将軍にならなかったとか言われますが、征夷大将軍位に意味などないならその質問自体が無効となります。北条得宗は実質鎌倉殿だったのであり、「鎌倉殿なんだから他の称号など必要ない」ということになります。得宗とは北条泰時直系の鎌倉政権のリーダーです。もちろんじゃあなんで親王将軍が必要だった?という疑問は残るわけで、それは今後考えてみたいと思います。

北条が将軍にならなかった(名目上のトップ1にならなかった)ことについては「出自が低かった。他の御家人と同列であった」「朝廷の権威を利用し、権力は自分たちが手にした」とか言われています。しかし北条の家格は低いのでしょうか。権威を利用したのでしょうか。私はちょっと違う考えを持っています。むしろ逆なんじゃないか。京都、朝廷の権威を排除しようとしたのではないか。征夷大将軍になるとすると、朝廷にその官位をもらわないといけないわけです。鎌倉の名目上でなく、真の権力者が朝廷によって「認めてもらう」という構造になる。これを避けたのではないか。鎌倉の権力者は「北条得宗であり、それは朝廷とは全く関係ない」という立場なのではないか。そう考えています。北条は高い官位も拒否しました。四位ぐらいにしかなっていないはずです。

話は大きく変わって、「鎌倉殿の13人」の「源頼朝役は誰が良いか」という話に移ります。

設定として「北条義時は源頼朝からすべてを学んだ」ということにするようです。そうなると小栗旬さんより年上ですね。そして「貴族風で気品がある」「でも粗野な面もある」「女好きであるけど憎めない」「それなりに威厳はある」ということになります。となると、

中井貴一さん、、、適役だが以前に演じている。
妻夫木聡さん、、、貴族風だが女好き感がない。小栗旬と年が近すぎる。
内野聖陽さん、、、悪くないが、やや武骨か。
北村一輝さん、、、悪くないが、貴族風ではない。
堺雅人さん、、、、いいかも知れない。
福山雅治さん、、、いい感じかも知れない。
佐々木蔵之介さん、適役かも知れない。

という風になります。

2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」・キャスト予想・その3(三谷幸喜が好きな俳優を考慮しなければ)

2020年01月14日 | 鎌倉殿の13人
三谷組俳優(西田敏行さんとか)を配慮した、キャスト予想その2はここにあります。

☆脚本は三谷幸喜さんです。
☆「頼朝の挙兵あたりから、承久の乱あたりまでを描く」と三谷さんが言っています。

ここでは、三谷幸喜組俳優を考慮しません。

「1180年時点」とは「頼朝が挙兵した年の年齢」


源頼朝(1147-1199) 1180年時点33才・・・大泉洋(決定)

☆ここから「鎌倉殿の13人メンバー」ただし三浦義村等を加えている。

北条義時(1163-1224)1180年時点17才・13人の中で最年少・・・小栗旬(決定)

北条時政(1138-1215)1180年時点42才・・・坂東彌十郎(決定)

大江広元(1148-1225)・おおえひろもと・・・栗原英雄(決定)
1180年時点32才・1199年時点51才 大江姓は晩年・それまでは中原広元・中原親能は兄・嫡男大江親広は承久の乱で上皇側
早くから政所長官・守護地頭設置を進言・頼朝存命時は実質ナンバー2・一貫して北条義時と協力関係

三善康信(1140-1221)・みよしやすのぶ・・・小林隆(決定)
享年81才・1180時点40才・1199年時点59才・問注所執事(裁判所長官)・承久の乱では主戦論を展開・北条義時とは協力関係

中原親能(1143-1209)・なかはらちかよし・・・野間口徹
享年66才・1180年時点37才・1199年時点56才・京都守護・政所奉行・大江広元の兄

二階堂行政(生没年不詳・頼朝と同年代か)・にかいどうゆきまさ・・・岩松了
京都の公家出身・行政官・政所執事

梶原景時(1140?-1200)・かじわらかげとき・・・中村獅童(決定)
享年60才・1180年時点40才・1199年時点59才・坂東武者・御家人・教養人・歌人

足立遠元(1130頃-1207頃)・あだちとおもと・・・でんでん
享年77才・1180年時点50才・1199年時点69才・東京都足立区あたりを拠点とした武将・平治の乱に源義朝のもと参加・公文所寄人

安達盛長(1135-1200)・あだちながもり・・・野添義弘(決定)
享年65才・1180年時点45才・1199年時点64才・鎌倉最有力御家人安達氏の祖・源頼朝の側近・子の安達景盛は頼家とは対立、実朝の側近

八田知家(1142-1218)・はったともいえ・・・ムロツヨシ
享年76才・1180年時点38歳・1199年時点57才・保元の乱に参加・北条氏に対抗した頼家の下知により、阿野全成(頼朝の弟・頼家のおじ)を誅殺した

比企能員(没年1203)・ひきよしかず・・・佐藤二朗(決定)
頼朝の乳母比企尼の猶子・娘、若狭局は頼家の妻・頼家の外戚として権勢を振るう・北条氏最大の政敵

三浦義澄(1127-1200)・みうらよしずみ・・・藤岡弘
有力御家人・享年73才・1180時点53才・1199時点72才・三浦氏の運営は子の三浦義村(1160-1239)に譲っていたと考えられる。

三村義村・・・北条義時のライバル・山本耕史(決定)(大河草燃えるで藤岡弘が演じたのは、この三浦義村)

和田義盛(1147-1213)・わだよしもり・・・横田栄司(決定)
享年66才・1180年時点33才・1199年時点52才・坂東武者・最有力御家人・初代侍所長官・数々の武功を挙げる

和田義盛の父・伊吹吾郎

その他キャスト

北条政子・・・小池栄子(決定)・源頼朝の妻

北条政子のよくしゃべる妹・阿波局?・阿野全成(頼朝弟)の妻・実朝の乳母・・・宮澤エマ(決定)

北条時子・義時の異母妹・足利義兼の妻・芦田愛菜

北条義時と政子の母・伊東祐親の娘・岩下志麻

北条政子の侍女・木南晴夏

北条義時の恋人・北条泰時の母・阿波局?・・・山本美月

北条義時の最初の妻・姫の前・・・広瀬すず

北条義時の二番目の妻・伊賀の方・・・夏帆・ややワル?

北条義時の侍女・江口のりこ・義時に対し何かとうるさい設定

牧の方・北条義時の義母・宮沢りえ(決定)

大姫・頼朝の娘・南沙良(決定)

寒河尼・源頼朝の乳母・女地頭となる・黒木瞳

足利義兼・足利氏2代目当主・北条義時の妹、時子の夫・神木隆之介

北条政範・北条義時の異母弟・加藤清史郎

比企重子・能員の妻。比企尼の娘。政子に対抗的・ふせえり・比企は北条氏最大のライバル

比企尼・源頼朝の乳母・高畑淳子

北条泰時・義時の嫡男・執権政治の基礎を築いた・坂口健太郎・御成敗式目を作った人

北条時房(1175-1240)北条義時の超有能な弟・初代六波羅探題長官・初代鎌倉幕府連署・向井理

源義経・菅田将暉(決定)・源頼朝の弟

源範頼・頼朝の弟、義経の兄・迫田孝也(決定)

源行家・源頼朝のおじ・杉本哲太(決定)・鎌倉幕府倒幕に功績

源義家・八幡太郎義家・11世紀の武将・源頼朝や足利氏の祖・石坂浩二

阿野全成・頼朝の弟・新納慎也(決定)・源頼朝の良き相談相手のはず

藤原頼経・三寅・8才で四代将軍となる。28才で京都に戻される。・鈴木福

後白河上皇・似ても焼いても食えない「日本一の大天狗」・草刈正雄

後白河法皇の愛妾・川口春奈・策謀家

北条時政の後妻、牧の方・菜々緒・ちょいワルです

後鳥羽上皇・承久の乱を起こします。・ディーン・フジオカ

後鳥羽上皇の愛妾・剛力彩芽

源頼家・二代目将軍、暴れん坊将軍・金子大地(決定)

源実朝・三代目将軍・賀来賢人

土肥実平・阿南健治(決定)

木曽義仲・斎藤工・正式には源義仲

巴御前・広瀬アリス・義仲の恋人・武人でもある

藤原秀衡・奥州藤原氏・松重豊・義経をかくまう

藤原泰衡・奥州藤原氏・甲本雅裕

平時子(清盛妻)・石田ゆり子

平清盛・松平健(決定)

平知盛・清盛四男・「見るべきほどのことは見た」と自害・中村倫也

平宗盛・小泉孝太郎(決定)

静御前・松岡茉優・義経の恋人

常盤御前・板谷由夏・義経の母

若狭局・源頼家の妻・木村文乃

坊門信子・源実朝の妻・永野芽衣

亀の前・夏菜

土佐坊・児嶋一哉・義経暗殺に失敗・「とさぼう」だよ!

金売り吉次・荒川良々

武蔵坊弁慶・柳葉敏郎

北条宗時・片岡愛之助・北条義時のお兄ちゃん・武士政権計画の首謀者?

安達景盛・池松壮亮

三浦胤義(三浦義村弟)・野村周平

畠山重忠・中川大志(決定)

建礼門院徳子・新木優子・安徳天皇の母・平清盛の娘

梶原景季・溝端淳平

上総広常・加藤雅也・源頼朝に対し対等な姿勢でのぞむ

源三位頼政・岸部一徳・源氏で初めて三位まで登るけれども

以仁王・山田裕貴・後白河法皇の息子・清盛打倒に動き出す

曾我祐成・片寄涼太

曾我時致・伊藤健太郎

平賀朝雅(1205没)・ひらがともまさ・源氏の一族・北条時政の婿・将軍候補資格者、源頼朝の猶子・義時に殺害される・高杉真宙

藤原定家(1162-1241)・時代の記録を残した・柄本佑

伊東祐親・辻萬長(決定)

公暁・志尊淳・源頼家の息子・源頼朝の孫

琵琶法師・平家物語冒頭を歌い語る・滝田栄
以上

朝ドラ「スカーレット」・百合子(福田麻由子)・大野信作(林遣都)・松永三津(黒島結菜)・喜美子は何故TVを買わない?

2020年01月14日 | スカーレット
今週は「優しさが交差して」という題の週です。2020年の1月14日。

百合子(福田麻由子)が「かわいいな」と思います。絶世の美女ではない。でも表情やしぐさや声の出し方がかわいい。福田麻由子さんですね。子供の頃より柔和な顔になりました。「白夜行」とか「日本沈没」で拝見したことがあります。まだ少女でした。

信作は「ばあちゃんの死をきっかけに大きく変身」したはずですが、やっぱり子供の頃の気の弱さが残っているという設定みたいです。林遣都さんは主役もしている俳優さんなのですね。今回初めて見たわけじゃなさそうです。前も見ていた。しかし今回しっかりと名前と顔を認識しました。いい役をもらったのでは、と思います。百合子と幸福になっていただきたい。

松永三津(黒島結菜)。ツイッターなどを見ると、今回初めて「見た」という方も多い。そして「うざい」という方も多い。そういう役だから、当然です。「アシガール」とかを見ると、印象が変わると思います。なんならスペックサーガの黒島結菜、つまり「ニノマエイト」です。まあこれは見ないかな。

前に「出ても損な役」と書きましたが、損しています。でもNHKには「アシガール」で主演をさせてもらっていますからね、断れない。「朝ドラの主役だってできたはず」と思うと、かわいそうです。

物語は「ひたすら室内、狭い空間」で続いていきます。作業場と居間。これしか舞台がありません。そこで夫婦の「優しさのすれ違い」と松永三津のうざい行動ばかりを描いていく。

「世界が狭すぎるではないか」と思います。舞台は1970年、昭和45年だと思います。でもキックボクシングの沢村忠のほかは時代背景を探る手段がありません。

だって「TVすら持っていない」のです。「我慢が美徳だった時代」は終わって、昭和45年ならTVの普及率はほぼ100%です。カラーTVすら25%。

作者の水橋さんは昭和39年の生まれです。自分が6歳の時、TVがない家庭など「ほとんどなかった」という記憶がないのでしょうか。それともモデルになった方の家に本当にTVがなかったのか。ネットの情報ですが、離婚後相当困窮なさったようです。実際にTVがなかったかもしれない。しかしドラマは設定が違います。徐々にですが、豊かになり、喜美子も陶器を大量に作れば、収入が得られるという設定になっている。

生活はできている、百合子も働いて給料をもらっている、でも貧乏だからとTVを買わない。1970年なのに。ドラマの設定として、あまりにリアリティがありません。「貧乏、我慢の強調もほどほどに」と思います。そもそも「ちゃぶ台なんか本当にひっくり返していた家庭」なんか少ないと思います。食料を大切にするのです。貧乏なのです。料理をひっくり返すわけがない。一部にはあったでしょうが、非常に特殊です。

TVがない設定なので、喜美子や八郎さんは「外部の空間」を知りません。ニュースも見てない感じ。だから三津から「新しい情報」を手に入れようとします。江戸時代か!その三津だって「ヒッピー」だったはずなのに、ベトナム反戦にも興味を持たず、今はTVのない家でお手伝いをして、八郎さんにまとわりつくだけの生活です。

関西が舞台なら大阪万博が1970年です。映画「20世紀少年」の時代です。20世紀少年たちが子供だった時代です。「たけし」などまさに20世紀少年のはずなのに、あれほど情報過疎状態では19世紀少年になってしまいます。

私が、どうしてTVにこだわるのか。それは「ドラマの中に時代の情報が少しも反映されない」からです。オリンピックも、大阪万博も、アポロの月着陸も反映されない。そして「ひどい公害、環境問題」も、あの頃の人々の今とは違った「生活意識」も少しも反映されない、、、それは「もったいない」と思います。

あまりに狭い世界で、夫婦と家族と三津だけがなにかをやっているドラマ。超高度成長期だから面白い時代なのに、時代の雰囲気や情報を取り入れない。惜しい脚本だと思います。

私は戸田恵梨香さんを応援しているので、これからも一応見ますけれども。

2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」・キャスト予想・その2

2020年01月12日 | 鎌倉殿の13人
2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」・キャスト予想・その3(三谷幸喜が好きな俳優を考慮しなければ)はこちらにあります。

キャスト予想その1はここにあります。

☆脚本は三谷幸喜さんです。
☆「13人のメンバー」には、いわゆる「三谷組」の役者を多く並べています。
☆「頼朝の挙兵あたりから、承久の乱あたりまでを描く」と三谷さんが言っています。

北条義時(1163-1224)・・・小栗旬(決定済)
享年61才・1180年時点17才・1199年時点36才・鎌倉殿の13人の一人、13人の中で最年少

源頼朝(1147-1199) 享年52才 1180年時点33才・1192年時点45才・・・妻夫木聡

☆ここから「鎌倉殿の13人メンバー」

北条時政(1138-1215)・・・中井貴一
享年77才・1180年時点42才・1199年時点61才

大江広元(1148-1225)・おおえひろもと・・・高橋一生
享年77才・1180年時点32才・1199年時点51才 大江姓は晩年・それまでは中原広元・中原親能は兄・嫡男大江親広は承久の乱で上皇側
早くから政所長官・守護地頭設置を進言・頼朝存命時は実質ナンバー2・一貫して北条義時と協力関係

三善康信(1140-1221)・みよしやすのぶ・・・篠井英介
享年81才・1180時点40才・1199年時点59才・問注所執事(裁判所長官)・承久の乱では主戦論を展開・北条義時とは協力関係

中原親能(1143-1209)・なかはらちかよし・・・梶原善
享年66才・1180年時点37才・1199年時点56才・京都守護・政所奉行・大江広元の兄

二階堂行政(生没年不詳・頼朝と同年代か)・にかいどうゆきまさ・・・相島一之
京都の公家出身・行政官・政所執事

梶原景時(1140?-1200)・かじわらかげとき・・・山本耕史
享年60才・1180年時点40才・1199年時点59才・坂東武者・御家人・合議制発足後すぐに失脚・教養人・歌人

足立遠元(1130頃-1207頃)・あだちとおもと・・・西村雅彦
享年77才・1180年時点50才・1199年時点69才・東京都足立区あたりを拠点とした武将・平治の乱に源義朝のもと参加・公文所寄人

安達盛長(1135-1200)・あだちながもり・・・小林隆
享年65才・1180年時点45才・1199年時点64才・鎌倉最有力御家人安達氏の祖・源頼朝の側近・子の安達景盛は頼家とは対立、実朝の側近

八田知家(1142-1218)・はったともいえ・・・でんでん
享年76才・1180年時点38歳・1199年時点57才・保元の乱に参加・北条氏に対抗した頼家の下知により、阿野全成(頼朝の弟・頼家のおじ)を誅殺した

比企能員(没年1203)・ひきよしかず・・・佐藤浩市
頼朝の乳母比企尼の猶子・娘、若狭局は頼家の妻・頼家の外戚として権勢を振るう

三浦義澄(1127-1200)・みうらよしずみ・・・藤岡弘
有力御家人・享年73才・1180時点53才・1199時点72才・三浦氏の運営は子の三浦義村(1160-1239)に譲っていたと考えられる。

三村義村・・・向井理

和田義盛(1147-1213)・わだよしもり・・・西島秀俊
享年66才・1180年時点33才・1199年時点52才・坂東武者・最有力御家人・初代侍所長官・数々の武功を挙げる

☆以下主要人物

北条政子・・・綾瀬はるか・または満島ひかり

北条政子の騒がしい妹・阿波局?・・・広瀬アリス

北条義時の恋人・北条泰時の母・阿波局?・・・山本美月

北条義時の最初の妻・姫の前・・・黒島結菜

北条義時の二番目の妻・伊賀の方・・・夏帆

大姫・頼朝の娘・永野芽衣

比企重子・能員の妻。比企尼の娘。政子に対抗的・石田ゆり子

比企尼・源頼朝の乳母・斉藤由貴

北条泰時・義時の嫡男・執権政治の基礎を築いた・中川大志

北条時房(1175-1240)北条義時の超有能な弟・初代六波羅探題長官・初代鎌倉幕府連署・志尊淳

源義経・林遣都

源範頼・頼朝の弟、義経の兄・永山絢斗

阿野全成・頼朝の弟・染谷将太

後白河上皇・似ても焼いても食えない「日本一の大天狗」・草刈正雄

後白河法皇の愛妾・木村佳乃

北条時政の後妻、牧の方・吉田羊

後鳥羽上皇・承久の乱を起こします。・ディーン・フジオカ

後鳥羽上皇の愛妾・剛力彩芽

源頼家・二代目将軍、暴れん坊将軍、神木隆之介

源実朝・三代目将軍・竹内涼真

木曽義仲・阿南健治

藤原秀衡・奥州藤原氏・西田敏行

藤原泰衡・奥州藤原氏・甲本雅裕

平時子(清盛妻)・吉瀬美智子

平清盛・北村一輝

その他キャスト

平知盛・清盛四男・「見るべきほどのことは見た」と自害・ガクト
静御前・桜庭ななみ
常盤御前・板谷由夏
若狭局・源頼家の妻・橋本愛
坊門信子・源実朝の妻・瀧本美織
亀の前・壇蜜
土佐坊・児嶋一哉
金売り吉次・戸田恵子
武蔵坊弁慶・中原丈雄
北条宗時・迫田孝也
建礼門院徳子・新木優子
公暁・仲野太賀

以下、後で加筆します。