「玉ひで」を超える「たまひで」の「極上むさし親子丼」 | じきの食歴

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そんな美味なる料理やお酒の記録を食の歴史として記しておこう

創業宝暦十年(1760年)と250年以上の歴史を持つ老舗の親子丼の店「玉ひで」。
親子丼発祥とも言われる人形町の本店は、いつも行列となっている人気店だが、その系列店として、娘さんである一乃さんが女将をされているお店「たまひで いちの」が押上のソラマチにある。
こちらで出される「極上むさし親子丼」は、玉ひで八代目である山田耕之亮さんと、その娘である一乃さんが共同で作り上げたもの。軍鶏の肉のみを使い、玉ひでの伝統を継承しながらも更なる味を探求した、まさに究極の親子丼。
今回、こちらの一乃さんにお願いして、貸切でこの親子丼を盛り込んだ特別コースにて鳥料理を堪能させていただいた。

お店は、東京ソラマチの7階にあるレストランフロアー。
店の入口を入ると左右に2部屋あり、それぞれがL字型のカウンターとなっており、それぞれ11名ぐらい座ることができる。
ソラマチの雰囲気にあわせた、和モダンな内装となっている。
予約を夜のみ可能で、その場合はコースのみとなっている。
今回は、天空コースをベースに自慢の料理を色々と織り交ぜていただいた。

・軍鶏そぼろ
いきなりご飯が欲しくなってしまう。また、これが酒に合う。
お土産で持ち帰りたくなるような、そんな一品。

・珍味4種
軟骨のやわらか煮や砂肝の黒こしょう和え。そして、レバーは生姜に煮られたものだった。湯引きしたものをレモンで和えたりと、他所には無い料理。鳥を知り尽くした玉ひでの本領発揮だろうか。自分でも真似してみたくなるような料理。

・軍鶏の炙り焼き
王道の料理。やはり旨い。しっかりした肉質で、旨みがどんどん溢れてくる。
添え物には、銀杏とネギを焼いたもの。

・鶏生ハム、烏骨鶏の卵煮の盛り合わせ
鶏生ハム、烏骨鶏の卵煮の盛り合わせ、軍鶏の皮ポン酢。
これらは、通常のコースには入らないらしい。ハムのみずみずしさも良いし、卵の力強さ。そして、皮から溢れ出てくる鶏油がポン酢とマッチする。

・軍鶏の有馬煮
普通だったら鶏スープなのだろうが、有馬煮が出て来た。
入ってる鶏だんごがまた滋味深く旨い。

・極上むさし親子丼
そして、ついに出て来た親子丼。
軍鶏肉だけで作られる「極上むさし親子丼」は、通常は数量限定なのだが、今回は人数分作ってもらった。
しかも、この日は特に親子丼を作るのが上手な方に入ってもらったとのこと。
肉の硬さ、卵のほどよい熱の加減。
卵と米、肉と米、卵と肉と米。
歯止めが効かない。
肉も色々な部位が入っており、食べるごとに味わいや食感が異なる。
1つの親子丼という料理の中に、複数の料理が内包されているかのようだ。

そして、ここで皆のリクエストに応じて、唐揚げを追加注文。
熱々で、ハフハフしながらも箸が止まらない。

〆は、いちの特製「ふわとろプリン」。
卵の味がしっかりとしたプリン。

これでお酒もいっぱい飲んで8000円ぐらい。
いやー、値段に対して非常に満足度が高かった。

 

 

 

 

 

たまひで いちの親子丼 / 押上駅とうきょうスカイツリー駅本所吾妻橋駅
夜総合点★★★★ 4.0