ちょこっとあらすじ
家族を不慮の事故で失ったダニーは、大学で民俗学を研究する恋人や友人と共にスウェーデンの奥地で開かれる”90年に一度の祝祭”を訪れる。
美しい花々が咲き乱れ、太陽が沈まないその村は、優しい住人が陽気に歌い踊る楽園のように思えた。しかし、次第に不穏な空気が漂い始め、ダニーの心はかき乱されていく。妄想、トラウマ、不安、恐怖……
それは想像を絶する悪夢の始まりだった。(公式サイトより)
感想
ジャック・レイナー、ウィル・ポールターなどの人気、実力の若手に『ヘレディタリー/継承』のアリ・アスター監督。
そしてA24…
これはただごとではないな、って
やっぱり、ただことではなかった。
『ヘレディタリー/継承』は試写会で観て、そのトークイベントでA24のことを知った。
今、ノリにのってるスタジオだ。
まずジャック・レイナーにあんなことまで、させちゃいます。まさにカラダを張った演技ですよね
ここまでやるかー?!って
日本ではモザイクだけど、海外ではモザイクなしなのかしら?
これは神秘的なシーンなので、あえてモザイクは外してほしかった。欲望からではありませぬ。
同級生の故郷のスウェーデンの奥地のとあるコミューン『ホルガ』にやってきた男女5人。
90年に1度の祝祭があるらしい。
祝祭って…、絶対やばいよね。やばくないわけがない。
だって奥の奥の奥地のコミューンだよ。
って、この大学生たちは思わないのか?わたしなら、思うけど…
卒論のテーマとか、スウェーデンの女とヤリまくりたいとかね、そんなんで興味本位でやってきたのだが…
興味本位で祝祭とか訪れてはダメー
クスリでキメてトリップした映像は幻想的で北欧のカラフルでポップな色彩満載で、多幸感いっぱいで、って…でも絶対、もうヤバイこと起きるでしょ、って、感じがありありなのだ。ジリジリね。
でも普通にホラーとかに比べたら、オドロオドロ感が希薄で、怖がらしてやろう感が少ない。リアルちっくぢゃないのだ。意図的なあきらかな作り物感。それも悪くない。
このコミューンでは、18歳のサイクルで人生を『季節』と表す。18歳までは成長期の『春』、18〜36歳までは外の世界へ旅立つ『夏』、36〜54歳は労働する『秋』、そして54〜72歳は教育係となる『冬』…
73歳以降はどうなるの?
もう死、しかない…?ないよね?
そしてその古い死は、新しい命へと、サイクルされる。
結構、グロいシーン。だけど作り物感満載なので、グロさをあまり感じない?!
☟グロいシーンがあるので閲覧注意
ずっとそうやって洗脳されてきて…
みんな年とったら、そうするのが当然だと思ってる。みんなその光景を凝視してるよー
ヤバイよ、ヤバイって…
と思って帰ろうとすると…
そう簡単には帰れない。
行きはよいよい、帰りは怖い、だ。
さて、この地を訪れた5人の運命は…
また1人、また1人と…
そして血を絶やさない為に、そんなこと…
新たな血を🩸ってことで…
選ばれちゃった幸運…、いや不運…
このシーンはちょっと…クスリでラリってるのは分かるけど…、こんなみんなに見守られて、聖なる行為をするなんて…、てか周りは懐妊を促す為のなんかなんだけど…、最悪だよね。
そしてそれを見てしまったのは彼女のダニーなわけ。彼女はメイクイーンに選ばれ、女王になってて…、女王は最後の生贄を選ばなければならず、違う女とちょめちょめしていた自分の彼を選んぢゃうのだ。
そして最後の熊の中に入れられるシーンは、ちょっと怖すぎるから…自分だったらって思うと、耐えられないよね。叫べない、動けない、でもどうすることも出来ない…意識だけはちゃんとある。でも痛みを感じないクスリは飲まされてて、でも、苦痛に悶絶してるから、騙されたんだよね。意地が悪いコミューンの人たちだよ。罰なのか…?
てか、もう、このコミューン、狂ってますから!
生贄の死体たちがオブジェのように装飾され、エロ、グロのシーンのオンパレードなのに、これでもかってぐらいの幻想的な映像が素敵すぎて、とてもミスマッチ、いや、マッチしてて、祝祭だからね、って。妙に納得。
恋人を生贄に差し出した彼女の会心の笑顔が清々しいほど不気味。笑顔でグッバイ
ある意味、御伽噺のような作品。
『ブラッディ・マンデイ シーズン1』とシーズン2の間に観たんだけど、ここ何週間も毎日、祝祭とか聞いてると…祝祭って…
もはや、いい意味には感じなくなってる、自分がいる。
2020.9.21 DVD鑑賞