天井の染みの数だけ獺祭忌
横顔の妙にかなしき子規忌なり
九月十九日は正岡子規の忌日。
松山に生まれ、脊椎カリエスを患い
ながら、俳句、短歌など多くの業績を
残した。
三十六歳で没。
正岡子規を詠んだ俳句で、私の好きな句は
東国原英夫さんの詠んだ
>鰯雲仰臥の子規の無重力
何もメモしていないのに、刻み込まれて
忘れられない。
子規は病床にあって、いつも天井を眺めて
いたのだろうか?
食べることが大好きで、かなりの大食漢
だったらしい。
現代の俳句は、正岡子規の存在なくしては
語れない。
病床にありながら、写生の句作に力を
注ぎ、たくさんの名句を残している。
>白萩のしきりに露をこぼしけり
>梨むくや甘き雫の刃を垂るる
一見何気ない秋の光景だが、子規の写生の
眼を感じる。
俳句の何たるかも分からない私だけど、
少しずつでも歩みを進めていきたい。
正岡子規が没して、今年で117年を
迎える。