中東旅行記7 灼熱のアスワンに到着

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ちなみに今回の中東旅行は1か月の日程でした。メインは何といっても好きな人のいるシリアのダマスカスに行くこと。しかし、それ以外にもヨルダン、シリア、イスラエルと観光地は目白押しでした。そのため本当はもっと居てもよかったのですが、実は中東旅行の後、アジアにもよるつもりでした(帰りのクアラルンプールで降りて北上してタイに入国するつもりでした)。そのため1ヶ月の日程になっていました。

というわけでそんなにエジプトにかける時間はあまりありませんでした。レバノンのベイルートからクアラルンプールに出発する帰りの飛行機の日時から逆算して、移動時間も考慮するとエジプト観光できる場所はあと1か所くらい。ルクソールか、アブシンベルか・・・どうするか迷った挙句、アブシンベル神殿を見に行くことにしました。

この判断は、ちょうど私がエジプトを訪れた3、4年前の1997年に起こったイスラム原理主義による無差別殺傷事件、ルクソール襲撃事件のイメージがあったかもしれません。ご存知の方もいるかと思いますが、エジプトの観光地ルクソールにて外国人観光客61名とエジプト人2人、計63人が殺害されました。ちなみに日本人の死者は10名と国別でいうとスイス人36人に続き、多くの被害を出しました。

そんなイメージからか、私はルクソールではなくアブシンベル神殿を見に行くことにしました。そんなアブシンベル神殿はカイロからおよそ1200㎞の距離にあります。日本でいうと東京から樺太くらい離れています。アブシンベル神殿に行くには、まず入り口にあたるアスワンを目指すことになります。

アスワンへ向かうためカイロのラムセス中央駅から夜行列車に乗り込みました。苦行を覚悟していましたが、夜行列車は意外と快適でした。しかし、アスワンに到着し、町に降りるとそこは灼熱でした。スーダンとの国境に近いこのアスワン。誤解を恐れずいえば、街中が揺らいで見えました。これが蜃気楼かと。

余談ですが、当時、私は洗濯はシャワーを浴びるときに一緒に服やズボンを石鹸でごしごし洗っていたのですが、アスワンで洗濯物を干したら即乾いていました。まるでドライヤーを当て続けたかのように・・・そんな中このアスワンでお金の両替をしようとexchangeを散々歩き回るはめになりました。

灼熱地獄の中、マジ脱水症状で死ぬかと思いました。なんとか両替ができたものの命の危険を感じ一旦宿に戻り、夕方になるのを待ちナイル川に沈む夕日を見に行くことにしました。明日は朝の4時からアブシンベル神殿ツアーに出かける予定です。



週刊地球旅行(44)ルクソールからアブシンベル神殿へ(エジプト)