ゆうべは、家の近所の、歩いて一分くらいのところにある小公園のベンチで寝た。
別に酔っぱらっていたわけではない。
たしかに仕事帰りに居酒屋に寄り、少しくらいは飲んでいた。
帰宅したのは0:00。
それからシャワーを浴び、歯を磨き、日々録を付け、ジャージ的なものに着替え、帽子をかぶり、戸締りをして外に出た。
途中、自販機でペットボトルのお茶を買った。
白色灯に照らし出された公園には誰もいなかった。
あずまやのベンチにペットボトルを横にして置き、それを枕に横になる。
めちゃめちゃ涼しい。
気温も湿度も、ちょうどよい。
たぶんこんなに心地良いのは一年に数日しかあるまい。
何で外はこんなに涼しいのに、家の中は、エアコンを入れても蒸し暑くなるんだろう。
あと、なんでこう、晩夏の夜、家に一人いると気が滅入るんだろう。
あずまやは屋根があるから星空は見えなかったけど、20年くらい前に一人上京して打ちのめされ、お花茶屋の公園で一晩眠った時は、「都内でも天の川が見えるんだな」と思った。
あれは初夏だった。
あん時も、家にいたくなかった。
ぼろぼろの寮で、エアコン無し、二階のロフト。
暑くて寝れたもんじゃなかった。
あと、やばい会社に入ってしまった後悔と焦りで気が滅入っていた。
公園。
けっこう熟睡し、起きた時はまだ真っ暗。
時計もスマホも置いてきたので時間が分からない。
ちょっと肌寒かった。
家に帰って時計を見ると、四時だった。
なにかこう、ちょっとした旅行に出たような心持ちだった。
職質されたらどうしようという不安は、常に、ありました。
もうやりません。