ごきげんよう、えらーぶるです
ハプスブルク展に行って参りました。
豪奢。夢の様。
序盤から興奮します。
鎧とか水晶で出来た壺とか角で出来た盃とか格好良いですよね。
ベラスケス作の「青いドレスの王女マルガリータ・テレサ」とヴィジェ・ルブラン作の「フランス王妃マリー・アントワネットの肖像」が見られたのは感激でした。
マリア・テレジアやエリザベトなど有名人が沢山います。
一生見られないと思っていた作品を前にすると、生きていて良かったと思えます。
「美」に殉じても構わないと思う。
今なお力を保つ永遠性を持ちつつも、今や生まれ得ぬ儚き物に。
私はこういう華やかな世界に憧れているので、ときめきました。
ふと、中野京子が著書『ヴァレンヌ逃亡』の中で、
「『美』は庶民のものではなく、宮廷の占有だった。淀んだ泥沼の上辺に咲く、それは蓮の花とよく似ている。」
と書いていたのを思い出します。
「美」は労働に追われる庶民でなく、暇と金とセンスある王侯貴族だけの物。
搾取の果てに生まれる美の極致。
そんな時代の後に生き、嘗ての労苦の上の美に触れられる事に感謝します。
でも、やっぱり此処の国民にはあまりなりたくないですね。
消費税が10%になったのとは比べ物にならないぐらい辛そう。。。
ゴシック写本の小宇宙の方も素晴らしかったです。
緻密乍に素朴な手書きの写本は、今も作り手の息吹を感じる程、生き生きとしています。
悠久の時を超えた敬虔な思いに心打たれます。
チケット一枚で此方も見られるので、是非。
国立西洋美術館、広いし、平日も混んでるし、流石です。
満ち足りた思いで、五限を受けに大学へ戻ったのでした。