conparu blog

ささやかな身の回りの日常を書き綴ります。
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初雪寸想

2020-01-19 23:38:38 | 随想
 年寄りは可愛さを歳に刻まなくては・・・つねづね思っているけれど、世の水は苦く安穏を受容させてくれない。世が緩やかに流れて花鳥風月を愛で、神仙に篭もるなど江戸時代に戻らなければ境地は探り得ない現実がある。昨日は東京にも初雪が降って、視界は白銀のカーテンに包まれたかの淡い期待を抱かせたが、地上に落ち積もることもなくアスファルトの黒い深みに吸い込まれていった。
そして今朝の晴れやかな陽光に目覚めれば、障子に踊る小鳥の影・・・ささやかな平穏の一時を得ることで現世の塵芥から逃れる術としよう。
歴史は時の積み重ねの果てに表われるモノ。今の今は足下を濡らす水の色で無色透明であるけれど、高見より観れば判然とした一色を呈して道理と言える。

 
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