モノマネだから?違うから?…2/5 | りおみーのブログ ニュースとお笑い芸人に不毛な突っ込み

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主にお笑いのネタに関して、時々ニュースに関して、「これってどういう事?」をロジカルに分析してます。

前号続きです。。。

(1)ホリさんの「○○が絶対言わない事」
(2)ナイナイ矢部浩之さんによる桑田佳祐さんのモノマネ
(3)青木隆治さんによる布施明さんのモノマネ
(4)青木隆治さんによる江頭2:50さんのモノマネ
(5)マニアックモノマネ
(6)デフォルメ
(7)渡辺直美さんによるビヨンセのモノマネ
(8)渡辺直美さんが顔を黒く塗ってビヨンセのモノマネをする場合
(9)黒人のスタイルのいい女性による渡辺直美さんのようなビヨンセのモノマネ

今回は(3)(4)。

□□□□□□(3)そっくり1□□□□□□

(1)(2)で挙げたのは「非モノマネの笑い」。

「非モノマネの笑い」は、
モノマネという名目でありながら、
面白いのは「モノマネの(客体の)あるべき姿から逸脱」している事。

つまり、モノマネになっていない部分があるからこそ笑いになる訳です。

では、モノマネになっている場合はどうでしょう?

比較する対象として、
青木隆治さんの上手なモノマネをイメージして下さい。

例えば、布施明さんのモノマネ。

これは間違い無く似ていますよね。

リテラの記事が、

「人々の笑いを呼ぶのは、(中略)徹底的に研究し、それを再現する技術をもっているから……」

と書く、
「徹底的に研究し、それを再現する技術をもっている」モノマネですね。

でもこれって、、、笑いではないでしょう?

「技術のある似ているモノマネ」ですが、
面白くは、、、ないですよね?

「似ているモノマネ」「技術のあるモノマネ」と「面白い」が、
イコールで結ばれる訳ではないという事ですね。

「『それを再現する技術をもっている』モノマネは『人々の笑いを呼ぶ』」
……という訳でもないという事です。

(1)(2)(3)だけを見ると、
リテラの記事の主張に反して、
「モノマネから逸脱する事」こそが笑いで、
「技術のあるモノマネそのもの」では笑いにならないようにも思えてきます。

□□□□□□(4)そっくり2□□□□□□

その青木隆治さんは、たくさんのモノマネレパートリーを持っています。

例えば、江頭2:50さん。

クオリティーの高い、
「それを再現する技術をもっている」モノマネです。

でもこちらは、明らかに笑いですよね?

「それを再現する技術をもっている」上手なモノマネは必然的に面白いという訳ではありませんが、
面白くないという訳でもありませんね。

江頭2:50さんのモノマネに関しては、
むしろ、
「それを再現する技術をもっている」上手なモノマネだからこそ面白いと言えるんじゃないでしょうか。

では、
(3)と(4)の違いは何で、
(4)は何が面白いんでしょう?

2つあると思います。

1つは、
青木隆治さんと江頭2:50さんのギャップ。

江頭2:50さんという、
青木隆治さん"らしくない"キャラクターに成りきる事が面白い。

< 基準 >:青木隆治さんのキャラクター(主体)
< ズレ >:江頭2:50さんのキャラクター(客体)
<ツッコミ>:「青木隆治のイメージ壊れるわ!」「そんなのマネせんでえぇねん!」

こういう笑いがあるのは間違いないと思います。

これは、
江頭さんになりきれてないからと考える事も出来るので、
「非モノマネの笑い」
と解釈出来ます。

ただ、もっと大事なのはもう一つの方。

もう1つの笑いとは、
「モノマネのネタ元(客体)の言動の再現による、そこに内在するディスコミュニケーションの再提示」。

昔からよくモノマネされる人って、
個性の強い人ですよね。

個性って、
普通と違う特徴な訳で、
モノマネされる客体自体にディスコミュニケーションがあるという事ですね。

つまり、
江頭2:50さんの言動自体が普通ではなく可笑しいという事です。

別に、江頭2:50さんの様な人に限りません。

旧くは田中角栄さん、
定番ネタでは前述の桑田佳祐さんなど、

特徴的であると認識しながらも、
普段は個性やパフォーマンスとして受け入れているものでも、
その特徴的な喋り方や、言い回し、歌い方、声質等に焦点をあてて、
改めて示されると、
その普通ではないディスコミュニケーションを意識させられて面白いと感じるという事です。

< 基準 >:一般の人の普通の言動
< ズレ >:モノマネされる客体の特異な言動
<ツッコミ>:「何やねん、そのクセ!」「普通に出来ないんかい!」

この、
個性の強い人のその個性をディスコミュニケーションとして提示して笑いにするのが、
典型的なモノマネといえるでしょうか。

この笑いこそ、
リテラの記事のように、
「人々の笑いを呼ぶのは、(中略)それを再現する技術をもっているから」
と言える笑いでしょう。

「再現する技術をもっている」上手なモノマネだからこそ、
モノマネの客体のディスコミュニケーションを上手く再現、再提示出来る訳ですからね。

この「モノマネのネタ元(客体)の言動の再現による、そこに内在するディスコミュニケーションの再提示」による笑いを、
ここでは、「モノマネ本来の笑い」と名付けます。

布施明さんの歌い方をディスコミュニケーションとは感じないから笑いにはならないけど、
江頭2:50さんの言動はディスコミュニケーションなので笑いになるという事です。


以下次号、、、


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