絵本との出会いは、感性に任せよう! | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

絵本は感性に訴えてくるもの


そんな表現を、どこかで読みました。
もうずっとずっと前のことで、
いったいどこでその文章に出会ったのか、
前後に何が書かれていたのか記憶にありません。


なので、もともとの趣旨から外れて、
今はわたしの中でわたし流に膨らんでいるのかもしれませんが、
でも、確かに絵本を読んでいると、

理論的に納得するよりも先に感情が揺さぶられる、

という経験を度々します。

 

そういうこと、ありませんか?

 

どんな時代にどのように生きている人がいて、などの、

物語の背景を理解するより先に、

主人公の気持ちが、
いきなり自分の中に湧き上がってくるという、

不思議な経験です。

 

 

まだ姪っ子が小さい頃、
こどものともバックナンバーにあった「イカロスのつばさ」を

ニコニコ よんで!
と言ってきたことがありました。


難しすぎるよ、と言っても、、
頑固な2歳児(^^)、どうしてもこの絵本をと引きません。

それならと読み始めて、
しばらくして、ふと顔を見ると泣いていました。

 

今まで機嫌よくしていたのにどうしたの?
どこか痛いの?
と確かめたのですが、
涙の理由は本人にも説明できませんでした。

 

ちょうど、イカロスの翼のロウが溶けて、
落下しようという場面を読んでいたところだったので、
そこに描かれた彼の失望感や悲しみが、
姪っ子の感性に反映したのだろうと、後で気づきました。

まさに、絵本は、
古代ギリシアも宇宙空間も知らない
2歳児の感性を揺さぶったのですね。

 


ところで、本屋であるわたしの主な仕事は、
お客様のお好みに合う絵本を一緒にお探しすることです。
自分の好みだってよくわからないのに、

(わたしの好みはいつも↑ぐにゃぐにゃと動いています。)
人様のお好みを探すわけなので、

手品のようにいきなり当たりとはいきません。


これはどうでしょう?

とまず1冊お見せした時のお客様の様子から、
次の1冊を差し出し・・・
ご感想聞いてまた別の1冊を手渡し・・・
という具合に何作品かご覧いただき、
その過程でめでたくも核心に触れた絵本があった場合は、

 

みっくんのおばちゃん これです!

顔 これにします!

 

と、言って頂くことができます。

勿論、ご要望を伺いながら、ざっくりの予想は立てるんですよ。
例えば、取っかかりはこんな絵本から始めてみます。

 


“じぶんで~!”の主張が始まる頃の小さい人なら、これ。

 

 

わたしの

三浦太郎 文・絵

こぐま社 本体¥800.

 

 

 

新しいメンバーを迎えるご家族には、こちらを。

 

 

みんなあかちゃんだった

鈴木まもる 文・絵

小峰書店 本体¥1、300.

 

 

理系男子へのプレゼントなら、これはどうかな。

 

 

リンドバーグ

ト-ベン・ク-ルマン 文・絵  金原瑞人 訳

ブロンズ新社 本体¥2,200.

 

 

 

 

といった具合に、候補作を順次見ていただきます。
ところが、当然のことながら、(←ここ大事!)

おすすめした絵本で決まるとは限りません。


だんだん確信に近づいたという手応えを感じた辺りで、
全然違うものに決着することも、ままあります。

それ、全然話題に上がっていなかった絵本なんですけど~。

 

でもね、
お客様がその本を「好き」と感じたのなら、
それは良い出会いを演出できたと思うようにします。

 

そこに行くまでに何冊も手渡して、あらすじもお話したけど、
それはそれとして。
絵本は理屈で買っていただくものではない。

感性で選んでいただきたい。
気持ちにぴったり来るものが、本日の“買い”です!


本屋はお手伝いをしますが、

結局は、

お客様の感性で選んでいただけるのが嬉しいです。

 

 


お子さんと来店されたママさんたちも、
絵本選びでは葛藤もおありでしょう。(おそらく・・・)
読んで欲しいと思う絵本と全然違う本を、


女の子。 これにする!


と抱きしめて離さない・・・。
ありますよね~。

 

そんな時には、
この絵本がこの子の感性を揺すぶったかな?
と、「イカロスのつばさ」を思い出してくださいね。

 

ママが読ませたい絵本は、
ママの絵本として別にお求めください。

あれまはてなマーク

最後はピコットの、

プラス1冊おすすめ大キャンペーンとなりました。チョキ

 

 

 

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