【閲覧注意】自意識過剰のノンコさん | 高峰明日香の明日はどっちだ!

高峰明日香の明日はどっちだ!

1/6のロー・ファンタジーお人形劇場やってます。PCオススメ。
ジェニフレ・バービー・12インチフィギュア達で構成されてます。
読む前にプロフィール欄に目を通してください。
私が監督でドールは役者です。記事は予約投稿です。

この物語はフィクションです。

ノンコ「どうしよう、かあさんに久しぶりに会うのに、こんな恰好、派手だわ。40歳なのにみっともないわ」

あすか「お母さん、まだ決まらないの?」

ノンコ「着ていく服は大事なのよ。40にもなってチャラチャラした服は着られないわ。目立たないように、出来るだけ地味で品のあるものを着なくちゃ、世間様に恥ずかしいわ」

 

あすか(右)「何着たっておんなじだと思うんだけどね。自分の親に会うのに、わざわざなんとかして自分をみっともなく見せようとするのがよく分からない」

久美子(左)「同情するわ」

 

ノンコ「やっぱりアン・クラインのブレザーに黒いパンツスタイルのほうが40歳にはふさわしいわよね。できるだけ人目に付かないようにしなきゃ」

あすか「お母さん、ゲシュタポの目に付かないようにするユダヤ人じゃないんだから、気にしすぎだよ」

 

あすか(左)「だいたいねえ、お母さん、『もう○○歳だからこれは着られない』『母親になったからこれは着られない』って年齢や身分で自分の可能性を狭めるなんて自分の人生、もったいないよ?お母さん、20代からすでに喪服みたいな恰好してただろ。憧れのファッションとか、なりたい自分とかないわけ?少しはそういうことも考えなよ、自分の人生だろ?」

ノンコ(右)「あら、そんなの世間様が許さないわ。40歳で憧れのファッションだなんて恥ずかしい。上品で地味にしないと近所の人から石を投げられるわよ。体型は隠す、帽子もかぶる、全てを隠して街を歩かないと道を歩けない位みっともないわ、40歳の私なんて。若作りしてるって言われたくないわ」

 

久美子「二人とも、もう午後3時よ。いいかげんにしたら?日が暮れてるわよ。ノンコ叔母さん、そのカッコでどこもおかしくないわよ」

 

あすか「じゃ、出発だ」

久美子「行ってらっしゃい」

あすか「久美子ちゃん、行かないの?」

久美子「ノンコ叔母さんがそんなにビクビクして出掛けるような堅苦しい人たちになんか会いたくない。ふたりで恥かいてくればいいわ」

ノンコ「あすかちゃん、急ぎましょ、お祖母ちゃんの家、これじゃ1時間ぐらいしか居られないわね」

 

コノエお祖母ちゃん「まあ、ノンコ、久しぶりねえ。相変わらずお堅いのね」

ノンコ「かあさん、最近お店に置いてある服はどれも私には派手すぎるわ」

 

セシル「あ、お母様にはいつもお世話になっております」

ノンコさんの心の声「(まあ、なんて恰好!)」

 

マーニーさん「まあ、ほっそりしてるのねえ、ノンコさん、なんて綺麗なの、もっとオシャレしなくちゃ!」

ノンコさんの心の声「(へそが出てるじゃない!)」

 

アイリスさん「まあ、あなたがコノエさんの娘さん?銀行員みたいね」

ノンコさんの心の声「(と●抜き地蔵の商店街のオバサン?)」

 

ノンコ「私、ちょっと気分悪いから帰ります」

コノエお祖母ちゃん「あら、来たばかりなのに」

ノンコ「あすかちゃん、行くわよ」

 

あすか「お母さん、失礼だよ。それに私、今日はここで鴻上尚史について討論していくから、終わったらお母さんのスマホに連絡するね、そしたら車で迎えに来て」

ノンコ「なにバカなこと言ってるの、ここの皆さんにご迷惑よ」

マーニーさん「全然迷惑じゃないわよ、いつも私達、そういうふうにしているわ」

アイリスさん「鴻上尚史は興味深い話題よ、ちょうど世間世間とうるさい人たちをバッサリやってるから気持ちがいいわ」

ノンコ「……もう勝手にして!」

 

あすかっち宅に帰ったあと。

ノンコ「あんな下品な人たちと付き合うのやめなさい」

あすか「みんなお母さんより年上で、高収入で、そして自分の自由も楽しんでるよ。世間様は誰も彼らに石投げないよ?どうして現実を見ないの?いつまで私を『キューポラのある街』に閉じ込めておきたいの?」

ノンコ「アンタ、明日から学校の制服以外着るのやめなさい。なまじ自由なんてものがあるから生意気な子に育つのよ」

 

あすか(中央)「なにそれ?お母さんどうしたの?まるで『キャリー』のママみたい。イヤ、昔からそうだったけど、更年期もう終わったんじゃなかったの?」

ノンコ(右)「あんた、いかがわしい女になって、クスリに溺れて逮捕されるわよ。デザイナーだかなんだか知らないけど、あの人たちはうちにふさわしくありません」

久美子(左)「ノンコ叔母さんのは更年期のせいじゃなくて、もとからの性格ね。あすかっち、アンタ一生結婚できないと思うわ。叔母さんきっと誰を連れてきても難癖つけるし、会う前から低学歴だのヒモだの決めつけて、アンタを手放さないわよ。お気の毒ね。おやすみ~」

 

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久しぶりにノンコさんの毒母ぶりが出ました。以前からどれぐらい経ってるかな。

ノンコさんは40歳になる自分を認められないのです。

イヤ、おそらく、小さい頃から、年を取りたくなかったのです。

でも、その恥ずかしい思いを他人に知られるのはもっとイヤなのです。

だから、逆に早くから老いた服を着て、娘にもそれを強制するのでしょう。自分がやっていることをちょっとでも疑えないことほどたちの悪いものはありません。40歳になるのがイヤだったら、いくらでも方法はあるでしょう。でも、その勇気がないので、行った人をいつまでも「整形したあの人ね」と言い続けるのです。そして、年齢に合わない少女趣味な服を着た人や、美魔女もどきの人に、心の中で石を投げ、あざ笑うのです。学校では慕われる先生でも、娘の目はごまかせません。誰よりも人格者でありたいと願った母を恥ずかしいと思う娘にとっては、自分をごまかすことこそ悪なのでしょう。

<禁・無断複製転載>

 

あすかっちがネオ江古田サロンの面々と討論した本↑↓

 

 

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