ワイヤープランツを増やそう 初めての挿し木と水挿し

ワイヤープランツは小さな葉っぱがワイヤーのような細い枝についた常緑小低木で、ガーデニングや寄せ植えに大活躍しています。

苔玉や、テーブルフラワーにも利用出来ます。簡単に育てられるので、暮らしの中で色々と活用したい植物です。

 

今回はそんなワイヤープランツを増やすために、挿し木水挿しをしました。

 ワイヤープランツはとても丈夫で、「切って土に埋めておいたら根が出てた」なんて話もよく聞きます。それでも、「ワイヤープランツは挿し木できるの?」と気になる方もあるようです。

一度挿し木と水挿しのやり方を覚えたら、他の植物にも応用できます。

 

そこで、『ワイヤープランツを増やしたいけど、初めて挿し木や水挿しをする』という方でもわかるように、具体的なやり方を書いてみました。

ワイヤープランツの挿し木と鉢上げ

ワイヤープランツ の挿し木

 

植物を挿し木するには、その植物ごとに成功しやすい時期があります

 ワイヤープランツの挿し木に適した時期は5~6月と9~10月です。

それでは早速挿し木をしましょう。挿し木をしたのは、適期よりちょっと早めの4月です。

 

① ワイヤープランツの枝を10~15cmに切り取る

通常の挿し木ではハサミで切った切り口を、再度清潔なカッターで切ります。しかしワイヤープランツの枝は細く、丈夫で発根しやすい植物なので、特にカッターを使う必要はなさそうです。

② 土に埋め込む部分(5cmぐらい)の葉っぱを取り除く

地上部に出る葉っぱはそのまま残しますが、葉の大きな植物では2分の1から3分の1ほど切り取ることもあります。

 

③ 切り取ったワイヤープランツの切り口を30分ぐらい水に浸ける

 

④ 挿し木用土(栄養分のない清潔な土)を準備

挿し木に使う土は、赤玉土、鹿沼土、パーライト、バーミキュライト、挿し木(挿し芽)種まきの土などがあります。

今回はワイヤープランツの枝が細いので、目の細かいバーミキュライトを用意しました。

 

⑤ 鉢に用土を入れ、タップリ水をかける

 

⑥ 割り箸で穴を開け、数本のワイヤープランツを一緒に入れる

1本だけでは頼りない感じだったので一箇所にまとめて入れました。

⑦ 倒れないように土を押さえておく

⑧ 鉢は半日陰で管理する

水やりは、必ずシャワーにして挿し木苗や土を動かさないように気を付ける。受皿に水を入れて鉢底から給水させて(底面給水)もいいようです。

 

何枚かの葉っぱが枯れてしまうこともありますが、全体が枯れてしまわなければ、諦めないで水やりを続けましょう。1ヶ月経つ頃には、小さな芽が出てきて、鉢底からは根も伸びています。

ワイヤープランツの鉢上げ

 5月になり、さあ鉢上げです。鉢からそっと抜いてみると、しっかり根が出ています。

根は出ていますが、まだ小さな苗なので、苗の大きさにあった小さめの鉢が良いと思います。今回は10cm角の鉢を使いました。

【植え替え手順】

① 鉢に鉢底ネットを入れ、鉢底石を2cmほど敷き詰める

② その上に園芸用土を入れて、ワイヤープランツ の高さと位置を決める

③ 土を入れた後、鉢の縁に沿って棒で土を突き、根と土を馴染ませる

④ 鉢底から水が流れるまで水やりをする

発根した苗は、お好みでまとめて植えても良し。小さな鉢に小分けして植えるも良し。

植え終わったら、根が落ち着くまで半日陰で一週間ほど管理。その後はお好みの場所に移動できます。ただし西日が当たる所は避けましょう。

ワイヤープランツの水挿し

水挿しは切り取った植物を水に挿して発根させる方法。

4月に挿し木②で準備したしたワイヤープランツを、同時にガラス容器に入れて水挿しを開始しました。

室内に飾り、時々水を入れ替えて、後はひたすら待つはずだったのですが…。

 

2週間後水挿ししたワイヤープランツは、全体が茶色く変色して水挿しは敢え無く失敗

 慌ててワイヤープランツの枝を切り取り、水挿しに再挑戦。

 

ガラス容器を覗いて経過を見ていると、いつの間にか枝に白いツブツブのようなものが出来ています。

そして2週間後には少し発根していました。でも土に植え替えるのは早すぎるので、もう1週間待ちました。

 

3週間後しっかり発根しているのを確認して、鉢に植え付けです。

水挿しで伸びたワイヤープランツの根は脆いので、傷つけないよう細心の注意を払います。小さな素焼き鉢の中にそっと入れました(植え付け手順は、挿し木の鉢上げと同様)。

<水挿しから3週間後 ワイヤープランツの植え付け>

ワイヤープランツの挿し木と水挿しまとめ

 挿し木を行う一般的な方法を踏まえて、ワイヤープランツ の挿し木と水挿しを行う方法を書きました。

 

ワイヤープランツはとても丈夫で、普通の園芸用土に挿し木しても発根してくれそうですが、今回は挿し木用土(バーミキュライト)を使いました。植え替えの手間はかかりますが、挿し木の手順を覚えるには良いかと思います。

ワイヤープランツの挿し木は上手くいきましたが、同時に行った1回目の水挿しは失敗でした。

 

後から考えると、水温がまだ低くて、ワイヤープランツにとって発根の適温ではなかったのかもしれません。やっぱり、適した時期は大事ですね。

 そして植え替えした鉢について。使っていない鉢の中から、合いそうな鉢を探した結果、挿し木苗は陶器鉢に植え替え。水挿し苗は、購入した素焼き鉢に植え付けました。

植え付け後、陶器鉢は1日水やりしなくても平気ですが、小さな素焼き鉢は水やりしても、1日持たず土が乾燥しています。小さい鉢だから、なおさらなのかも。

 

ワイヤープランツは水切れに弱い植物です。素焼き鉢は通気性や排水性が良いので、水やりに負担を感じるなら、もう少し大きめで素焼き鉢以外の鉢を選んだ方が良いかもしれません。

最後に、ワイヤープランツは挿し木も水挿しも簡単です。簡単なので、たとえ失敗しても何度でも手軽に挑戦できます。

お気に入りのワイヤープランツを増やしたい時や、株を更新したくなった時に、挿し木や水挿しをしてみてはどうでしょう。

一度挿し木や水挿しの方法を覚えたら、他の植物にも応用できるので、またやりたくなるかもしれませんよ。