45年前、姉と義兄の結婚式、義兄が弾き語りで歌ったのは、さだまさしの「関白宣言」でした。

8月30日、義兄が息を引き取る時、さんまのまんまだったかわからないけど、テレビでさだまさしが関白宣言を歌っていました。ここ数十年聴いたことのない歌だったのに。

姉は義兄に抱きつき、嗚咽を漏らしていたので、気がつかなかったけど、私にはその奇跡のような瞬間が見えていました。


「俺より先に死んではいけない
例えばわずか一日でもいい
俺より早く逝ってはいけない
何もいらない俺の手を握り
涙のしずくふたつ以上こぼせ
お前のお陰でいい人生だったと
俺が言うから必ず言うから
忘れてくれるな 俺の愛する女は
愛する女は 生涯お前ひとり」

涙のしずくは二つどころでは無かったけど、義兄、最期にこんな演出するなんて、かっこよすぎて。



義兄は今日、68年の生涯を閉じました。

最期の奇跡を起こして。