鬼子母神さま参拝 | しちふくのひとやすみ

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獣医師&獣医鍼灸師&レイキヒーラーである
しちふくの感じたいろんなこと

雑司が谷の鬼子母神さまに
参拝させていただきました。


鬼子母神さまは安産と子育の神と
言われているので
お宮参りに来ている方が多かったです。

太鼓の音や読経をたくさん
聞かせていただきました。

境内には、昭和にタイムスリップしたような
駄菓子屋さんがありました。





私が鬼子母神さまにお参りするのは
今日が初めてなのですが、
以前からずっとお参りしたいと
思っていました。



私が子供の頃、
母が鬼子母神さまを信仰していました。

当時、私の家には祖母の部屋に
仏壇や神棚がありましたが、
それとは別に両親の寝室の箪笥の上の
小さなスペースに御札のようなものがあり
母がよく手を合わせていました。

子供だった私が『これなあに?』と訊くと、
母は『これは鬼子母神さまというんだよ』
と教えてくれました。

そのとき、母は鬼子母神さまのことを
このように教えてくれました。

鬼子母神さまはもともと鬼の娘で、
子供が千人もいて、
自分の子供は大層可愛がったけど、
とても気性が荒くて
いつも人間の子供を捕まえて
食べてたんだって。

あるとき、お釈迦様が
鬼の娘の千人目の子供を隠したら、
鬼の娘が半狂乱になって子供を探したそう。

そこで、お釈迦様が鬼の娘に向かって
『お前は子供が千人もいても
 一人でもいなくなれば
 嘆き悲しむではないか。
 お前が食べた人間の子供達の親が
 どれだけの思いをしたか分かるか?』
と言ったんだって。

それで、鬼の娘は自分の過ちに気付き、
お釈迦様の弟子になって
子供達を守る仏様になったんだよ。

小学生だった私は
この話を聞いても怖いだけで、
なぜ母が鬼子母神さまに手を合わせていたのか
まったく分かりませんでした。



その理由が分かったのは
私が35歳のとき、
父が亡くなった後でした。

父の葬儀が終わって一段落した後、
母から『改めて話したいことがある』と、
私がそれまでまったく知らなかった話を
聞かされました。

父と母は再婚同士であること。

私がたった一人の兄だと思っていた兄は
父の連れ子であること。
(兄は腹違いである)

母には初婚のときに産んだ男の子がいること。
(種違いの兄がいる)
(名前も顔も分かりません)

だから夫の連れ子である『私の兄』を
自分の産んだ息子と思って
大切に育てたこと。

私が父と母の間に産まれたことに
間違いはないこと。

私が小学生の頃、
子供のいない伯父夫婦から
私を養女に欲しいと言われたが、
母が頑として断ったこと。

私の養女の話を断ったために、
母は嫁として少し辛い経験をしたこと。

そんなことを聞かされました。

母にしてみれば、
最初に産んだ息子を相手方の跡取りとして
奪われてしまい、
次に産んだ私を養女に取られてしまえば、
自分の産んだ子供と
離ればなれになってしまうという
危機感があったのでしょう。

母がしょっちゅう鬼子母神さまに
手を合わせていた時期は
私を養女に欲しいと言われていた
時期だったのかもしれません。

鬼子母神さまの御加護のおかげで、
私はずっと実の両親と暮らし続けることが
できたのかもしれません。

そして、そのような家庭の複雑さを
私に悟られないように、
母は全力で私を守ってくれたのでしょう。

今日は、そのようなことを思いながら
鬼子母神さまに御礼をお伝えしました。

ずっと心につかえていたものが
スーッと楽になったような気がします。

私の家族事情のことを
ブログに書くつもりはなかったのです。

でも、何だか
『もういいかなぁ』と思いました。

何がもう良いのか分かりませんが。。。

私に何も説明せずに旅立った父を
恨んだこともありました。

母を憎いと思ったこともありました。

そんなこと全てが
どうでもいいように思えました。




よいお参りができました。

本当にありがとうございましたおじぎ


 

 

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