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サブロウタ萌え!な映画「昭和極道怪異聞ジンガイラ 仁我狗螺」(2014)

ぷらすです。

今回ご紹介するのは、アマプラでたまたま見つけた2014年の邦画『昭和極道怪異聞ジンガイラ 仁我狗螺』ですよー!
押井守らが審査員を務めたアクション映画専門の映画祭「ハードボイルド・ヨコハマ シネマジャンクション2013」で監督賞を受賞したという作品で、ざっくり言えば極道版「呪術廻戦」って感じでしたねー!

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画像出展元URL:http://eiga.com

概要

不思議な秘術を操る極道たちの姿を描いた、オカルトとヤクザのジャンルを融合させたアクションホラー。とある森の中へと足を踏み入れた呪術の使い手でもあるヤクザたちが、思わぬ事態に直面する姿を活写する。メガホンを取るのは、『Holy+Dog』などの近藤啓二。『サムライゾンビ・フラジャイル』などの正木蒼二、『日野日出志のザ・ホラー 怪奇劇場 ~第二夜~』の高東楓らが出演。独特な世界観に加え、フィルム傷などを盛り込んだクラシックな雰囲気漂うビジュアルも作品の雰因気を盛り上げる。(シネマトゥディより引用)

感想

極道xオカルト

荒ぶる極道社会において漢たちは本来、「博徒」と「香具師」に分かれている。
博徒とは賭博を生業とし主に都市部に定住する漢たちである。
香具師とは、薬草の神・神農皇帝を崇め、日本各地を旅しながら様々な呪術を身につけていった漢たちである。
彼ら、香具師の中でも特に術に長けていた物を「技師」と呼んだ。

というナレーションから始まる本作。

香具師(やし)は、祭りの縁日などで露店で出店や、街頭で見世物などの芸を披露する、または興行を取り仕切るヤクザの事で、古くは流しで歯医者的な事もしたり薬売りもしていたらしいので、その辺が本作の発想の基になってるのかもしれません。

冒頭、江州梅本一家の香具師サジキ・ジントウと弟分で”技師“のクゼ・サブロウタは、組長同士が兄弟分である梓黒組が待つ深い森の入り口に現れます。

この森は梓黒組の力の源となる聖域ですが、また梅本一家の組長と兄弟分である梓黒組の組長はこの森に張られた結界の中に入ったまま行方不明になってしまっているらしく、サジキは組長の命を受けて結界内を調べにきたらしいんですね。
で、梓黒組の人たちとすったもんだの後、サブロウタの術で結界の中に入ったサジキは、紛れ込んだ異物を結界から排除する「傀儡」と遭遇し――というストーリー。

この溢れ出るオカルト系厨二設定………大好物でした!!(*゚∀゚)=3

( ゚∀゚)o彡°サブロウタ!( ゚∀゚)o彡°サブロウタ!( ゚∀゚)o彡°サブロウタ!

また、サジキとサブロウタのビジュアルも、いかにも厨二っぽくてグッときちゃうんですよねー!

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画像出展元URL:http://eiga.com :主人公サジキ(右)と技師のサブロウタ(左)

最初こそ、サブロウタのいかにも過ぎるビジュアルに辟易するんですが、クライマックスにくる頃には「うっは、サブロウタ超かっけーーー!!(*゚∀゚)=3」ってなるんですよねー!

一応、結界に入って調査する兄貴分のサジキが主人公で、サブロウタは外からサポートする相棒的役周りなんですが、傀儡に狙われて右往左往するばかりのサジキより、呪術の知識と技を駆使して必死に兄貴分を救おうとするサブロウタの方が、実質主人公っぽいっていうw

さらに性格は明るく、顔を隠してるくせに感情表現が一番豊かっていうところもオタクはみんな大好き!って感じなナイスキャラなのです。

また、本作で使われる結界は、同じ場所にいくつもの次元の層が折り重なっていて、侵入者を皆殺しにする「箱入り娘」っていう呪術が仕掛けられている。
で、結界から戻ってくるには小さな祠に入っている「箱入り娘」のパズルを解く必要があるんだけど、このパズルのピース一つ一つが異次元の扉になっていて、パズルを動かすたびに自分たちも別次元に飛ばされる――というアイデアも面白かったですねー!

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画像出展元URL:http://eiga.com :パズルのピースを動かすと次元も動くというナイス設定

低予算のインディー映画らしく、出演しているキャストは知らない人ばかりだし、舞台はずっと山林だし、デジタル撮影を自主制作のフィルム映像っぽく加工した映像はいかにも安っぽいんですが、そうしたマイナス部分を香具師=呪術師、山林=結界という設定をつけることでプラスに転換させているのはクレイバーなやり方だなーと思いましたよ。
あと、アイデアもですが構図も全体的に実写映画というよりアニメっぽくて、本作の近藤啓二監督はもしやオタク畑の人なのでは?って思ったりしましたねー。

残念ポイント

ただ残念なことにこの作品、圧倒的にテンポが悪いっていう弱点があって、せっかくのパズルと呪術を連動させるという設定も同じ展開の繰り返しで飽きちゃうし、物語の運びも上手くないので、中盤のあるどんでん返し展開を見せられても「でしょうね!」としか思わないんですよね。

あと、一番の問題は迫りくる傀儡の怖さやスリルが感じられないんですよね。
まぁ、ホラーじゃなくてアクション映画だからなのかもですが、傀儡の攻撃は基本物理だし、体は固いし力もあるし武器も持ってるけど、そこまで絶望的な戦力差ではなくて、効きはしないけど殴ったり蹴ったり拳銃で撃つなどの反撃は出来る。

あと、走って追いかけたりもしないし、突然現れて不意打ちしたりもしないので、常時主人公たちと傀儡の間には一定の距離があるんですよ。

サブロウタの説明で傀儡やべえって事は分かるんだけど、それを映像で見せてくれないし、テンポも悪く見せ方も上手くないので実感として傀儡の怖さもヤバさも伝わらないっていう。

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画像出展元URL:http://eiga.com :ヤクザの腸を引きずり出してご満悦の傀儡タン

傀儡のビジュアルデザインは良かっただけに、そこはかなり勿体ないなーと思いましたねー。

極道版「呪術廻戦」

事程左様に、いかにも安物B級映画っぽいし、タイトルやビジュアルもホラーっぽいので、ついつい敬遠しちゃうかもですが、ぶっちゃけ怖さはゼロだし、どちらかと言えば設定も物語も少年漫画っぽいんですよねw

例えるなら(コッチの方が先に作られてるけど)極道版「呪術廻戦」って言えば作品の雰囲気は伝わりますかね?

テンポが悪くて観づらい部分は多々あるけど、クライマックスのサブロウタの活躍シーンは最高にアガるし、ぶっちゃけ無口な香具師の皆さんの中、解説役として物語を回してるのもサブロウタだし、ラストカットで〆を飾るのもサブロウタっていう、「もうサブロウタが主役でいいじゃない!」っていうサブロウタ映画になってましたねーw

今ならアマプラ見放題で無料で観れるし時間も81分と見やすいので、サブロウタ興味のある方は是非!!

 

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