帝王切開は開腹手術です。
ということは、他の開腹手術と同様の術後合併症が起こるリスクがあります。
開腹手術の代表的な合併症といえば、術後の腸管機能の悪化です。
癒着などにより腸が動かず、食事を摂ることが出来ない状態になることも。
そんな合併症予防に、「チューインガム」 が有効だったという報告がありました。
帝王切開術から3時間後、5時間後、7時間後に30分間ガムをかんだ群と、かまなかった群を比較すると、
かんだ群のほうが、術後最初に腸が動くまでの時間やガスが出る時間、お腹がすく時間が短く、
入院期間も短かったとのことです。
ガム自体にそのような効果があるというよりは、ガムをかむことで腸が刺激され、結果的に動きがよくなったものと思われます。
術後すぐにものを食べるのは危険ですが、ガムなら胃には届かないので、飲み込まない限り安全だと思います。
個人的にはなかなかユニークで興味深い研究だなと思いました。
とは言っても、「術後にガムをかみたい!」と、いきなり主治医の先生に言ったら、変な目で見られるかもしれません。
その辺は注意が必要かもしれません。