明日の水曜日、夜8時からのテレビ番組にさくま診療所と佐久間院長が出演します。


テーマは「中絶」

私が専門としてきた不妊症の分野とは、ある意味真逆の医療行為です。

このブログの読者様にしてみたら、せっかく授かった命を無駄にしてしまう行為として、理解不能なことと捉えられるかもしれません。

名前を聞くだけで嫌気がさしてしまう方も多いと思います。

でも、これは紛れもなく日本で起こっている現実なのです。

自分に関係なくても、我が子に関係ないと言い切れるでしょうか?

私は学校教育に問題があると思っています。

日本の学校教育では、「妊娠が成立する仕組み」は教えても、「妊娠に至る過程」は教えません。

性教育は各家庭に委ねられているし、親達は教える方法を知らない。

なんとなく同世代からや、ネット等からの不確かな情報を基に知識をつけるしかないのです。

なので日本人の中で避妊に対して正しい知識を持っている人はとても少ないと感じます。

さらには、正しい知識を得ようとする意欲すらも感じないことが多々あります。

このように性に対する議論がタブー視されて来た中で、NHKさんが今回の番組を企画して頂いたことは、とても有意義なことだと思います。

実際、東京では多くの病院に取材依頼をしたものの取り合ってもらえず、たまたま当院を見つけて頂いたそうです。

撮影中は、当事者の患者さんはもちろん、周りの患者さんにもご不便をお掛けしました。

それでも同じような思いをする女性を減らすため、取材に応じて頂いた患者さんには頭が下がります。

まだ完成したものは見ていないので、私も楽しみにしたいと思います。