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秋田高専 入試問題の特徴について

2020-03-08 12:00:00 | 日記(活動関連)

秋田高専

秋田高専の学力検査選抜は2月16日に、秋田県公立高校の一般選抜は3月5日にそれぞれ実施されました。受験生の皆さん、お疲れ様でした。

秋田高専では、国立高等専門学校機構で用意された試験問題を用いて学力検査選抜が行われます。ホームページに過去問が掲載されており、平成28年度以降はマークシートを用いた解答方式となりました。社会は実施されず、国語,数学,英語,理科の4教科が実施されます。令和2年度の入試は、理科,英語,数学,国語の順に、各50分の試験時間で実施されました。

この記事では、秋田高専の学力検査問題内容(以下、「高専入試」と表記)を、秋田県公立高校の一般選抜問題内容(以下、「公立高校入試」と表記)と比較し、その傾向と対策について解説致します。(尚、秋田県公立高校一般選抜の過去問は、美の国あきたネットに掲載されています。)

1.国語について
公立高校入試には「『聞くこと』に関する検査」があります。これは、スピーカーから2~3名の会話が放送され、聞き終えた後に、その内容について答える問題です。この他にも、現代文(漢字の読み書き等も含む)、古文または漢文,200~250字で記述する作文があります。
高専入試には、「『聞くこと』に関する検査」に相当する問題はありません。また、過去5年は、古文,漢文の問題や作文も登場していません。さらに、解答方式がマークシートである性質上、漢字の書き取りや、「○○について本文中から五字で抜き書きしなさい。」のような問題もありません。(正しい漢字を選択する問題はあります。)現代文の読解問題がメインとなり、古文や漢文が苦手な人にとっては解きやすいかもしれません。ただ、読解問題の文章量は多い傾向にあります。

● 対策方法
長い文章でも、全体像を把握しつつ、登場人物の状況を読み取る必要があります。基本的な読解ができるように、新聞や小説などを読んで練習するのが良いです。

2.数学について
後半の大問の難易度は高めですが、公立高校入試と比較して、難易度の差はあまり大きくありません。基礎レベルから応用レベルまで、様々な問題が出題されます。解答方式がマークシートである性質上、解答を記入する際は注意が必要です。例えば、問題文中に、下記の注意点1のような正解が当てはまる欄があるとします。欄の記号1つにつき、数字や負の符号が1つずつ当てはまることを意味し、その値をマークシートに記入します。分数に負の符号がつく値を解答する場合は、下記の注意点2のように分子に符号をつけて記入します。正解の形(整数か分数か)や桁数がはじめから分かるため、計算ミスをしても気づきやすい面があります。


● 対策方法
のような値でも、加減乗除の計算を正確にできるようにしましょう。難しい問題を解くための時間を確保するために、易しい問題をできるだけ素早く解くことが理想です。問題集を活用して多くの問題を経験し、「この問題はこのようにして解ける」という判断をなるべく瞬時に行えるようにしましょう。

3.英語について
公立高校入試にはリスニング問題がありますが、高専入試にはありません。また、解答方式がマークシートである性質上、英単語の書き取りや英作文もありません。科学分野を題材とした長文問題がいくつか出題され(※1)、人によっては難しく感じられるかもしれません。数量を推理,計算する大問(※2)が、毎年1つ登場するのが特徴的で、英語の試験でありながら、正しく計算する能力も要求されます。その他、適切な会話文を選択する問題や、正しい単語を選択する問題などが登場します。

(※1)一例として
・ハリケーンの命名規則などについて。(平成29年度)
・アメリカの国土には、異なる標準時間帯がいくつか存在することについて。(平成28年度)

(※2)一例として
・映画を見始めた時刻や家族全員の入場料などを求める問題。(平成31年度)
・学校や友人宅への移動時間や到着時間などを求める問題。中3数学で学習する「三平方の定理」の知識が必要になる箇所もある。(平成30年度)
・修学旅行で必要なタクシーの台数や宿泊時の部屋数などを求める問題。(平成29年度)
・登場人物が食べたケーキの量や摂取した砂糖の量などを求める問題。(平成28年度)

● 対策方法
公立高校入試と同様に、単語や文法を幅広く復習をしつつ、長文問題は問題集を活用して練習するのが良いです。数量を推理,計算する問題は、問題用紙の余白を利用して、それぞれの登場人物がどのような状況であるのか(誰が何円持っているか など)をまとめながら解答しましょう。高専入試の過去問を解いて問題の傾向を事前に把握し、自分なりの解き方を確立させましょう。

4.理科について
中学校の実力テストや公立高校入試には登場しないような問題が出題されることもあります(※3)。計算問題の量は公立高校入試と同じ~やや多いくらいですが、難易度は高めです。応用力が求められる問題が比較的多いのが特徴です。解答方式がマークシートである性質上、計算問題の解答方法は数学と同様です。記述式で解答する問題はありません。

(※3)一例として
レンズの公式を算出する問題。(令和2年度)
ハビタブルゾーンに関する問題。(令和2年度)

● 対策方法
用語について、その説明だけでなく、なぜそのようなことが発生するのか、という部分も説明できるようにしましょう。例えば、「日食」とは「地球から見た太陽が月に覆われ、太陽が欠けて見えたり、太陽全体が見えなくなったりする現象」だけでなく、それは「月は地球の周りを公転しており、太陽,月,地球の順に一直線に並ぶタイミングがあるから発生する」というところまで復習しておきましょう。
ある実験を行ったときに、「もし条件を変えて実験したとき、その違いはどのように結果に反映されるのか。」ということに関心を持つようにし、そのときの結果を自分なりに考える練習をするのも良いです。グラフや表を用いた問題や計算問題(地震の揺れ,化学反応時の質量変化 など)も復習し、解く手順を確認しましょう。

まとめ
教科書で基礎固めし、問題集や公立高校入試の過去問で実践演習を行い、さらに高専入試の過去問で問題の形式に慣れる、のように対策するのが良いと思います。公立高校入試と比較して、問題の形式が明らかに異なります。試験当日に向けた予行練習という意味でも、過去問を解くことは非常に大切であると思います。


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