今回はアルフレッド・ヒチコック監督の「知りすぎていた男」(1956年)です。
医師のベン(ジェイムズ・スチュアート)と元ブロードウェイ・スターのジョー(ドリス・デイ)のマッケナ夫妻は、息子ハンクを連れてモロッコに観光に訪れていた。ベンはフランス人のベルナールという男と親しくなるが・・・。
"The Man Who Knew Too Much (1956)" Photo by Rossano aka Bud Care
source: https://flic.kr/p/2d5Ega3
人の良いベンは、バスの中で出会ったばかりのベルナールからの個人的な質問に「隠すことないから」と全部答えてしまう。
ジョーはベンに「短い時間であの人はあなたのすべてを知った。でもあなたは彼のことを何も知らない」とチクリ。
実際、これがそもそもの始まりになっちゃうのです。
実はスパイだったベルナールが死の間際にベンに「アンブローズ・チャペル」という謎の言葉を遺したことで、一家は要人暗殺の陰謀に巻き込まれてしまう。
誰も頼れない状況になり、夫妻は「アンブローズ・チャペル」を頼りにロンドンへハンクの捜索のため渡るのです。
"St Saviours's Church Hall, Vicary Street, Brixton Hill c1956." Photo by Robert Cutts
source: https://flic.kr/p/d1kFgY
ヒッチコック映画では定番のいい奴だけどちょっと抜けている男とタフで聡明なヒロインが巻き込まれる極上のサスペンスです。
ヒッチコックは今作でも教訓を与えています。それは「他人に自分の個人的な情報を安易に教える必要はなく、相手のことを知りすぎる必要もない」。
ドリス・デイは健康的な笑顔がとても印象的ですね。彼女が劇中で歌う「ケ・セラ・セラ」が効果的に使われており、物語のキイとなっております。
「ミンクの手ざわり」(1962年):ケーリー・グラントと共演したドリス・デイ
"Cary Grant and Doris Day" Photo by kate gabrielle
source: https://flic.kr/p/99Q2cp
ドリス・デイが13日に亡くなったそうです。97歳でした。とても残念です。
「ケ・セラ・セラ」に励まされている方は今も多いことでしょう。ドリス・デイの「なるようになるわ」という歌声を忘れません。ご冥福をお祈りいたします。
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