「Off The Wall」(1979年)はマイケル・ジャクソン初のソロアルバムです。ジャクソンズを離れ、クインシー・ジョーンズをプロデューサーに迎えて制作したこのアルバムは大ヒットしています。
"Off The Wall" Photo by Sharon Cole
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マイケルは幼少期から父親がマネージメントする兄弟バンド「ジャクソン5」のボーカルとして絶大なアイドル的人気がありました。
マイケルは自伝で回顧していますが、「Off The Wall」の一番の意義とは、ジャクソンズを仕切っていた父親のコントロール(支配)から離れて自分の音楽を作ったことにあったのですね。
シングル「Off The Wall」でマイケルは「自分の人生を生きろ。型破りに生きるなら人生は悪くないよ」と歌っているのはそういう理由なのですよ。
(マイケルの素晴らしいところは、恨みつらみをつらつらと公表していないこと。自伝でもせいぜい「父さんの〇〇なのは困りものでしたけどね!」と書くくらい)
「Off The Wall」の成功で、マイケルはアイドルを完全に脱皮して偉大なソロ・アーティストとなります。
マイケルはこの後クインシー・ジョーンズと「スリラー」を、続く「BAD」でも同じコンビで制作、段々メッセージ色の強い名曲を発表してゆくのです。
そういうわけでマイケルが自分の人生を自分で歩く決意表明をした記念碑が「Off The Wall」なんですね。
このアルバムから6曲ものシングルが出ましたが、「Rock With You」は全米1位を獲得しています。
「朝まで踊ろう、ロックしよう」と歌うマイケル。ファンキーなディスコ・ミュージックですけども、少し哀愁のあるメロディがまたイイのです。