夏と言えばボサノヴァ。ボサノヴァのパイオニアはアントニオ・カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルト、ヴィシニウス・ヂ・モライス。ボサノヴァの歴史は60年ほどなんですね。
ジョアン・ジルベルト(ギター)とスタン・ゲッツ(サックス)
"BE021496" Photo by Tullio Saba
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私は小野リサさんが好きで、彼女のアルバムでボサ・ノヴァのスタンダードを知ったんです。その中の1曲が「イパネマの娘」。アントニオ・カルロス・ジョビン作曲の名曲です。
2年程前かな、BSで放映されたNHK「Sound of Brazil~小野リサ~ボサノバ60年ジョビンの世界~」でこの曲の誕生エピソードが紹介されていましたが、これがまたイイのです。
リオデジャネイロ・イパネマの海岸近くにあった「ヴェローゾ」という店に通い詰めていたアントニオ・カルロス・ジョビンとヴィニシウス・ヂ・モライスが煮詰まっていたんです。
そこへ店の前の通りをとびっきりの美女が歩いて行った。その美女・エロイーザの姿が二人にビビビッと何かをもたらしたんですね。
で、ミューズ・エロイーザに触発されて出来上がったのが「イパネマの娘」。いかにもラテンなエピソードですね。
イパネマ海岸にあるジョビンの像
"Estatua de Tom Jobim, Río de Janeiro, Brasil" Photo by Edgardo W. Olivera
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多くのミュージシャンによってカヴァーされている名曲「イパネマの娘」。
今回ご紹介するのはスタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトのアルバム「ゲッツ/ジルベルト~Getz/Gilberto」(1964年)のヴァージョンです。
とても有名なヴァージョンでして、スタン・ゲッツのサックスが素晴らしい&ジョアンのギターと歌声が優しい。
「イパネマの娘」だけでなく、アルバム全体が素晴らしいクオリティーなんですよ。
「ゲッツ/ジルベルト」
"Getz/Gilberto: 50th Anniversary" Photo by Ethel Franklin
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「イパネマの娘」の歌詞もイイのです。
・・・背の高い美女が歩く。すれ違う人たちは皆彼女に心奪われる。
ボクもそうなんだけど、彼女はボクなんて見ていない。
どうやって彼女に愛をささやけばいいのだろう?
・・・といった感じの歌詞です。
作曲のアントニオ・カルロス・ジョビン、作詞のモライス、そしてジョアン・ジルベルトたちが愛した「イパネマの娘」を聴きながら夏を楽しく過ごしたいですね。