読書感想文考 | 古流望の創作風景

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『読書感想文は不要? 「興味ない本読まされる」「エモい、尊いばかりの大人に」賛否分かれる

http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/200629/lif20062918380034-n1.html

 読書感想文は必要? ツイッターで“論争”が起きている。

 国語の教員だというネットユーザーが28日、学校の読書感想文が「日本人の読書嫌いと作文嫌いを助長している」などと持論を投稿。大きな反響を呼び、29日17時までにリツイートが2万3000回、いいねが6万5000回に達した。また、別の投稿では、自己表現である作文を、学校側の形式的な指導がつまらないものにしていると指摘した。

 これに対し「私は本好きでしたが、『あとがき』だけ読んで書いた感想文で賞をもらっていたので、無意味だなぁと思っていました」「そもそも書き方を指導しない、課題図書とかいう興味のない本を読まされる」などと読書感想文のネガティブな面を挙げるコメントがズラリ。読書感想文を面白く感じられるよう指導してほしかったと、小中高生時代を振り返る投稿も見られた。(後略)』

 

読書感想文、要らなくね?

という問いかけ。

面白い問題提起だと思います。

 

ツイッターの百四十文字で書ききれることでは無いので、自分の意見を整理しておきたくブログの記事にしました。

 

私自身は、読書感想文は必須と思う人間です。

理由は幾つかありますが

 

1、読書習慣のきっかけになる

子どもが自分から本を読む、というのは、元から読み聞かせなどで読書習慣を身に着けていないと無理です。

特に小学生などは、図書室に行くよりボール持って運動場に行く子の方が圧倒的に多い年ごろです。

しかし、感想を書くという目的を持って本を読むと、読書という文化に触れるきっかけになります。

 

2、作文の力が付く

自分の考えや思いを文章にして第三者に伝える。

これ、練習しないと出来るわけがないんです。いい大人でも出来ない人が大勢いる。

読書というものを通じて他人の考えや思いを想像し、そして自分の考えを文字に起こす。文を使った相互交流の練習になります。

出来ない大人も多いんだ、これが。

 

3、日本文化の理解

特に外国にルーツを持つ子などに言えるのですが、”当たり前”の常識って、学ばないと身に着かないんですよ。

いわゆる”普通の日本人”なら当たり前に身に着けているであろう常識を持たない子って、色々な面で白い目で見られがち。

ご飯を手づかみで食べる。インドあたりなら普通です。

ネズミを食べる。ベトナムや中国では珍しくない。

温泉には水着で入る。中欧辺りでは一般的です。

ところ変われば常識は変わり、その常識はたいていの場合親から自然と学ぶものでして。

親も知らないことを、子供が自然と学べるかというと、難しいものがある。

ところが、外国人にも驚くぐらい日本文化に詳しい人が居たりする。これは多くの場合、創作物(アニメとか)を見て学ぶんですね。

日本にいるとしても、やはり当たり前の常識は創作物から学ぶことも多い。

”漫画で知った”とか”本で見た”とか。意外とそういう知識、多くないですか?

 

4、答えのない答えを考える

よくありがちな秀才に、答えのあるものは勉強して答えられるけど、答えのない問いに答えるのが苦手って人が居ます。

まんま、読書感想文が苦手な人に該当しがちです。

漠然とした問いかけに対し、自分なりの考えを持ち、理路整然と説明する能力。これは作文でなくとも必ず役に立ちます。

 

 

そして何より…

 

楽しい!!

 

読書感想文が嫌い、読書感想文で読書や作文が嫌いになった、という人が居たなら。それは周りの大人が悪いと私は断言します。

勉強嫌いが勉強の楽しさを教わってこなかったのと同じ。

読書感想文が悪いのではなく、読書感想文の楽しさをまともに教えない周りが悪いのです。

 

私なんかもアニメや漫画は見ます。勿論本も読みます。

例えばアニメ。

滅茶苦茶面白い作品をテレビで見たとしましょう。

学校なんかで次の日

 

「あのアニメ見た?」

 

ぐらいの話題は普通にあるでしょ。

 

「面白かったよね」

 

ぐらいの会話にはなるかもしれません。

あのシーンが格好良かった。あのキャラがもう最高だった。あのセリフは良い。

もうね、面白かった作品なら、会話のネタなんてなんぼでもありますよ。

何なら、アニメのキャラを真似するぐらいはあり得ます。

 

で、こんな面白かったことについて語る。

推しについて語りまくるって、すごく楽しいことだと思うわけです。

大人でも楽しくないですか?

自分の推しを語るのって。

本を読んで、一推しの名シーンを語るとか、楽しそうに思えません?

 

これ、そのまま文章にしたのが読書感想文ってわけです。

本を読んで、推しについて語って…まあ楽しい。
 

読書感想文とは、本来はとても楽しいことです。

本というものを楽しみ、面白く読める。そして面白さについて、自分の言葉でどんどん語る。

それが読書感想文ってものだと、私は思いますよ。

 

ついでに推薦図書に私の本があれば儲かる。ぐへへ

 

 

 

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