思わぬ美人画

最近、適当な絵の題材が見付けられなく
親父が描いた絵の模写を始めた。
親父の晩年というと人物画ばかり。

この人物画という奴が実は難しい、、
という事が最近実感で分かってきた。

なんといっても顔が難しい。
目の表情、口の表情、顔の輪郭、、

いくら親父の絵に真似て描こうとしても
下手な漫画絵のようになってしまう。


この絵は東光展第77回に親父が出品した
絵であり、先日最期を迎えた病院に

『どうか病院に飾ってもらえませんか』

と言って贈った絵である。

(※第77回なので約8年前の展覧会 )

80号の巨大な絵なので取り付け専門業者
に依頼して、1万円超、こちらで持って
病院の一室の壁に飾ってもらった。
#鹿児島市の小田原病院 4Fの集会室

その時は手離す事にあまり惜しいと思わ
なかった。。

先日この絵の写真を見て模写を始めた。
悪戦苦闘。。。

絵の中の人物が視線をこちらに向けて
くれない。
なんでこの目が同じように描けないの
だろう、
眉毛の線が描けないのだろう、
ふっくらとした顔の輪郭が描けないの
だろう、
顔の色が汚れてしまうのだろう、

自分の描いた絵と親父の絵を何度も
見比べて、描いて消して、、を
繰り返している内、ふっと気がついた。

『この絵のモデルになっている人って
 なんて素敵な人なんだろう』

理知的で涼しげで親しみの情感を
抱いた目でこちらを正面から見つめて
いる。

『こう描けるようになりたい!』

と強く思った。

親父の偉大さにはいつも敬服。
人物画の研究に暫く夢中になりそうで
ある。

自己流でどこまでいけるのか。。


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