こんにちは
ホリスティック獣医Saraです
やーっと、獣医ハーブ学の課題を一旦提出し終えました!
すべてExcellent、100%の評価でした
(もちろん提出するレポートも評価も全部英語です^^)
でも・・まだ続くのです・・・
資格を得るには長い道のりですが、頑張りまーす
(ハーブに関しては7月15日のセミナーでもお伝えしていく予定です)
・・ということで、ちょっとブログの更新頻度を増やしています
今回はカルシウムについて
私のセミナーを毎回受けてくださっている方はもうご存知かと思いますが、カルシウム・・
とーっても重要です。
手作り食を作る方はサプリメントを上手く活用してしましょう
まず知っておかなければならないのは、自然の食材だけですべての栄養素を補うには結構無理があるということです・・・
自然の食材も近年栄養価がかなり落ちてきていると言われています
そして、スーパーで買ってきた食材で作る手作り食というのは、残念ながら材料の寄せ集めにしかならないのです・・
「自然が1番良い・安全・・」と考えたい気持ちは分かりますが、これは私たちが認めなければならないことです・・
自然の材料だけ使って全部自然に任せる・・治療も何も行わない・・という方針の飼い主さんはそれで良いと思います。
でも、動物が病気になったらどうしますか
例えば痛がっている時、痛み止め・鎮痛剤を使えば楽になります。
もちろん鎮痛剤は状態によっては副作用が出ることもあります。
どうするか、そういう選択が迫られるのです。
鎮痛剤は自然のものではありません。なので、使いませんか
いざ動物たちが病気になったときに、それでも自然に任せるというのはかなりの覚悟が必要です・・
「〇〇が効く」と言われても西洋医学の力には全く頼らず、自然な治療 ''だけ'' で回復する例は私も経験していますしもちろんゼロではないのですが、私の経験からは実際には無理なときもあります。
動物たちが辛そうにしているとき、どんなものでも良いから助けの手を差し伸べてあげたいと思うのが飼い主さんの心情ではないかと思うのです。
最終的にそう考えるのであれば、予防が1番大切です
予防には食事が大切
そして食事のことを考えるなら、栄養が大事です
でも、ワンちゃんや猫ちゃんが野生で生きていたら食べられると思われる食事にある程度近づけることは可能だけれど、一般的に手に入れられる食材だけではどうしても完全に同じものにはならないんです・・
だって、生きたネズミやウサギ、小鳥などを新鮮な状態で与えている飼い主さんはいらっしゃいますか
いませんよね・・
(いたらいたで、逆に怖いです・・^^;汗)
もしも自然の食事に限りなく近づけることができるとしたら、それは骨入り・内臓入り・血液入りの生食(BARF)になります
ただしスーパーで売られている食材に含まれる栄養素というのは、栄養がかなり落ちていますし、保存したり加熱すれば脂などが酸化してくるなどの問題も出てきますので、それでも注意は必要です。
ただ、加熱しない場合はどうしても感染のリスクが出てきます。
(実は最近、イギリスで生食を食べていた猫13頭がウシ型結核菌に感染したということでエジンバラ大学から報告が出ていました・・詳細についてはメルマガでお伝えしますが、こういうケースは今後増えてくるかもしれません)
多くの飼い主さんは「自然な食材を使って手作りしていれば問題ないでしょう、ヒトでも問題ないんだし・・」と考えている方が多いのですが、実はヒトでもさまざまな栄養不足(特にカルシウム・ビタミンD不足)による病気が増えていると言われているのです(1、2)。
カルシウム不足・・
実は、私の周りでも最近ちょっとしたことで骨折したという方がいます><
皆さんの周りではいかがですか
それが例えば交通事故が原因で・・なとということであれば分かるのですが、ちょっと転んだだけだったり足をぶつけただけで骨折するというのは、実はもともと骨が弱くなって骨折しやすい状態だった可能性があるのです
こういうのは、脆弱性骨折(二次骨折)と呼ばれます
ちょっと転んだだけで、もしくはちょっと足をぶつけただけで骨折するというのは生き物としてかなり弱いということになります。
骨というのは、ちょっと当たっただけでは骨折しないようにできていなければなりません
医学の世界では、こういう時は骨粗鬆症のほかに栄養失調(カルシウムやビタミンDなどの不足)が元々あった可能性を考えなければならないと言われているのです(・・と私の主人(イギリスの医者)が言ってました)。
動物の場合はどうでしょうか
ワンちゃん・猫ちゃんは私たち人間の6-7倍以上のカルシウムを必要としています
骨や卵殻パウダーもしくはカルシウムサプリメントを与えていないレシピを続けた飼い主さんのワンちゃんで、骨の問題を起こしたケースがあります
ワンちゃんや猫ちゃんでも特に高齢になると骨折もしやすくなり、レントゲンを撮ると骨が薄くなっていたり肋骨にヒビが入っていたり、肋骨に近い肋軟骨が折れていることがあります。
でも動物は痛いと言えないし、高齢であまり動かないような状態になっていると、結構飼い主さんでも気づいていないことが多いのです
カルシウムに関してはよっぽど進行しない限り、血液検査でも異常が見つからないので、初期の段階では獣医さんにも分かりません。
カルシウムのサプリメントってあまり味や匂いもないので、与えること自体はそれほど難しくありません。
フードに混ぜても殆ど嫌がりません。
また、野菜に含まれるカルシウムの量だけでは全然足りません・・
無塩のにぼしやししゃも、しらすでも補えるのですが、必要なカルシウム量をこういった魚だけで補おうとすると結構量が必要になって、そうすると今度はマグネシウムの量が増えてくるので膀胱の中で結晶や結石ができる尿石症という病気になりやすくなってしまいます。
実際に計算してみれば分かるかと思いますが、これらの食材をつかうと結構簡単に栄養基準の幅を超えて【過剰】になってしまいます・・
卵の殻でも補えるのできちんと量を与えられればそちらならOKですが、お腹が張ったり便秘になりやすくなることがあります。
とくに室内で飼われていてあまりお外に出なかったり、運動が足りていない場合にこういった卵殻をつかうと便秘になりやすくなるので、そのあたり注意してあげましょう。
サプリメントは与えるだけで病気を防げるので、骨や卵殻なしの手作り食を与えている方はカルシウム源にはよく気をつけてあげてくださいネ
手作り食を与えている方はそれぞれの動物に対応した栄養学を学んでいくことをお勧めしています
7月のセミナーでも触れますので、是非ご参加くださいネ!
楽しく学んでいきましょう
(下にスクロールしていくと詳細が見られます)
参考にしていただけたら嬉しいです
それではまた
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<参考文献>
(1) Ohta H, Uenichi K, Shiraki M. Recent nutritional trends of calcium and vitamin D in East Asia. Osteoporos Sarcopenia 2016; 2(4): 208-213.
(2) Kanatani KT, Nakayama T, Adachi Y, et al. High frequency of vitamin D deficiency in current pregnant Japanese women associated with UV avoidance and hypo-vitamin D diet. PLos One 2019; 14(3): e0213264.
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