こんにちは
ホリスティック獣医Saraです
台風がふたたび発生しているとのことで大雨が予想されていますが、皆さん大丈夫でしょうか
前回に引き続き、今回もご自宅で行える台風対策について、お伝えしていきます
<台風に備えるためのホリスティックケア>
台風がもってくる病気の代表的なものって何でしょうか
前回ブログでお伝えしていました
(読んでいなかった!という方は是非こちらをご覧くださいませ)
といっても・・・・
まぁ、答えを言わないと進まないので(笑)・・・
先に答えを言ってしまいますが・・・・
細菌やウイルスなどの感染症ですネ
そうすると感染症の対策として、皆さんは免疫を上げるものを与えよう!と、きっと思うのではないでしょうか
たしかに、その考え方も大事なのですが、実は免疫をあげるといっても本当は段階を経て行わないと、実際にはなかなか上がらないものなのです。
土台がない状態で上の部分を備え付けようとしてもすぐに崩れてしまう家と同じようなものと、考えてみてください。
様々な方法があるので、そこだけの観点で考えてしまうと、大事な部分の抜け落ちが出てしまいがちです
細菌やウイルスなどの感染の防御の役割を果たしているのは身体のどこでしょうか
・・・・・
・・・・・
あらゆる粘膜です。
それは鼻や気管・目・腸などの粘膜になります
そのため、感染すると大体、鼻水・目やに・涙・咳・吐き気・下痢などといった粘膜に関係した症状が出てくるのです
・・・ということで、
免疫の機能を高めるだけでなく、粘膜のケアを十分にしてあげることをお勧めします
これをやるかやらないかは大きな差になりますヨ
いろいろあるのですが、今回は取り入れやすいハーブを2種類ご紹介
エルダーフラワー
イギリスにいけば、ありふれたスーパーでも簡単にエルダーフラワーのコーディアルが購入できます
ジンやカクテルにも入れられていてとても一般的なハーブですが、抗ウイルスや抗菌作用があるだけでなく、利尿作用や発汗作用もあると言われています。
実際に犬の細胞をつかった実験でも、エルダーフラワーにはインフルエンザウイルスを抑制する効果があるということも証明されているのです(1)
そういうわけで、ヨーロッパのほうでは風邪やインフルエンザ対策としてエルダーフラワーがよく飲まれているのですヨ
マスカットやリンゴのような、少しカモミールにも似たようなお花の香りが、動物たちの気持ちも落ち着かせてくれます
日本でもハーブ専門店に行けば置いてありますし、インターネットのオンラインショップでも購入できますので、ぜひ探してみてください^^
これからのシーズンの風邪・インフルエンザ対策に、動物と一緒に皆さんもハーブティを飲んでみたらいかがでしょうか
それから、もう1つ
マシュマロウ
粘膜を強化するといったら、マシュマロウが代表的なハーブになります。
スリッパリーエルムも有名ではありますが、商品化されるのに乱獲がすすみ絶滅の危機にあると言われています・・
こちらは樹皮が原料になっているので、植物への負担が大きいのです
ホリスティック医療では地球環境にも目を向けたケアを行いますので、スリッパリーエルムはオススメしていません
マシュマロウは以前もご紹介したことがあるのですが、かなり万能なハーブです。
というのも、一箇所だけではなくあらゆる粘膜を強化してくれるから。
以下の症状におすすめです
気管支炎・咳
喉頭炎・喉の嗄れ
口内炎・歯肉炎
鼻水
目やに・ドライアイ
嘔吐・下痢
便秘
膀胱炎・尿石症
皮膚病(ドライスキン・傷・潰瘍)
など・・・
粘膜を保護してくれるだけでなく、炎症を落ち着かせたり、痰を排出する作用(去痰)、緩下作用(便を緩やかに出す作用)などももっているといわれています
またマシュマロウというと、お菓子のマシュマロを想像した方もいるのではないでしょうか
それもそのはず、実はかなり昔にマシュマロというお菓子が誕生した時代には、このマシュマロウから取れるネバネバの成分(でんぷん)が利用されていたのです。
ハーブティを高い濃度で作ると少しトローっとしてくるのが分かります
それが粘膜に良いということで、古代エジプトでものど飴として食べられていたのだそうです。
今ではそれはほかのゼラチンなどといった代替品に取って代わりましたが、名前は同じ。
お菓子のマシュマロとハーブのマシュマロウのルーツは一緒だったんだ!と覚えておいてください^^
また、猫ちゃんの研究で、咳を鎮める作用がマシュマロウで見られたという報告もあります(2、3)。
ブルーマロウでもOKです
お花好きなこがいて、そのままボリボリ食べちゃうこもいるくらいですヨ(笑)
手作り食にそのまま入れてしまってもOK
ちなみに、ウサギさんにもオススメです
草食動物へのハーブはかなり活用できますヨ!
ハーブティを与えるときは、人が飲む濃度をお湯で薄めていただき、2-3倍希釈してください
今回ご紹介した2種のハーブティはどちらでも、犬・猫・うさぎ・フェレット・ハムスター・鳥さん全てに活用できます
本格的に治療に使いたい場合はチンキやハーブパウダーのカプセルのほうが濃度が濃いので有効です。
ハーブティを与えるとしても、予防目的にするのか?治療目的にするのか?で濃度を変えます
治療目的の場合は、もっと濃度をこくして量を増やして与えることができます。
そのあたりは動物の体調によって量が変わりますので、気になる方は個別にご相談くださいネ
さて、台風が増えてくると発作も多くなりそうですが・・
発作対策については、今月20日発行のメルマガを是非読んでみてください。
てんかん持ちの動物を飼っている方は必見
そちらにいろいろと記載しました
「メルマガに登録しているのに届いていない!」という方が時々いらっしゃるのですが、
ほとんどではメールの設定が異なっているために自動的に迷惑メール受信箱に入れられてしまっていることが多いです。
是非確認してみてください
皆さんそれぞれのメール設定を変更することは私のほうではできませんので、
各自ご確認いただき、設定の変更をしていただく必要があります。
例えば、ヤフーメールであればヤフーのほうで、グーグルメールであればグーグルのほうで確認してみてください
その他、ご自宅で行える秋対策のケアについては、こちらの記事でもご紹介しています。
たとえば、室温の設定なども結構大事だったりしますよ~
秋の花粉症についても少し記載しました。
合わせて参考にしてみてくださいネ
それではまた!
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<参考文献>
(1) Zakay RZ, Varsano N, et al. Inhibition of several strains of influenza virus in vitro and reduction of symptoms by an elderberry extract (Sambucus nigra L.) during an outbreak of influenza B Panama. J Altern Complement Med 1995; 1(4): 361-369.
(2) Nosál'ova G, Strapková A, Kardosová A, Capek P, Zathurecký L, Bukovská E. [Antitussive action of extracts and polysaccharides of marsh mallow (Althea officinalis L., var. robusta)] [Article in German]. 1992;47(3):224–226.
(3) Sutovska M, Nosalova G, Franova S, Kardosova A. The antitussive activity of polysaccharides from Althaea officinalis L., var. Robusta, Arctium lappa L., var. Herkules, and Prunus persica L., Batsch. Bratisl Lek Listy. 2007;108(2):93–99.
(4) Niko B, Krassimira Y, et al. Influence of the extraction solvent on antioxidant activity of Althaea offinalis L. root extracts. Cent Eur J Biol 2014; 9(2): 182-188.
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