こんにちは
ホリスティック獣医Saraです
いまどこにいるかといいますと、イギリスにいます
こちらはどんな状況かお伝えしますと・・
新型コロナウイルスがヨーロッパのほうに拡大してきていて、イギリスのスーパーにおける大量購入が相次いで品物が手に入りづらくなってしまっています
日本ではとっくに前からそうだったと思うのですが、いよいよイギリスでも本格的になってきました・・・
うちの猫たちには完全手作り食を与えているので、肉が不足してきているところで・・(汗)
万が一のときは、フリーズドライやウェットフードを混ぜたりするしかないかな・・と考えているところです
冷蔵庫や冷凍庫にも限りがありますので、こういうときにペットフードは役立ちますネ
皆さんはいかがお過ごしでしょうか
気温の変化が激しいようですので、皆さんもくれぐれもお身体にお気をつけてくださいね
さて、今回は生食についてお話ししていければと考えているところですが、
ちょっと最初にお知らせだけ・・
新型コロナウイルス関連ということで、
これからの感染・予防対策!というタイトルで、メルマガを3月11日に配信していました!
<3月11日メルマガ配信内容>
ワクチンシーズン:ワクチンは打つべき?
コロナウイルスのワクチンについて
具体的に免疫を高める方法6つ
新型コロナウイルスの動物への影響
などなど・・
盛りだくさんな内容になってます^^
※注意点
メルマガ登録されていても、迷惑メール受信箱に自動的に入れられてしまっていることがあるようです
登録しているにも関わらずチェックできなかった!という方は、ぜひメール受信箱を確認してみてくださいネ
(※メルマガの登録をご希望の場合は、下のほうにスクロールしていくと登録方法についての記載をご確認いただけます)
それでは、本題に入ります!
今回は生食のお話
日本で生食を与えていらっしゃる飼い主さんも随分と増えてきました
もともとはオーストラリアのIan Billinghurst(イアン・ビリングハースト)先生(獣医さん)が、30年以上も前に生肉と生骨を含む食事を犬に与え始めたところから発祥して広まった考え方というのが、BARF(Biologically Appropriate Raw Food: 生物学的に適正な生食(バーフ)になります。
Ian先生がイギリスに来られたときに私は講演を聴いたことがあるのですが、単純に自然が良いという考えだけでなく理論的になぜ生食が理にかなっているのか?といった点についても解説してくださりました
やはり最初に普及した方の思考に触れるというのは、かなり良い刺激になりました
私も所属しているRFVS(獣医生食学会)大会2018年にて
(ちなみに日本人で所属している獣医師は、私のみです^^)
獣医さんで興味のある方は、直接メールなどからご連絡くださいませ。
会員登録への流れなどについてもご説明できます
そしてついに!!イギリスの獣医さんにお話ししてもらえることになりました!!
4月6日(月)夜20時から
イギリスの生食事情について、国際的な団体RFVS(Raw Feeding Veterinary Society: 獣医生食学会)の創設者であるNick Thonpson(ニック・トンプソン)先生にお話ししていただきます
もちろん、日本語通訳つき
(ちなみに早割の受付は3月20日(本日)24時までとなります。検討されている方はお早めに!)
国際WEBセミナーとなり、WEB上の画面を通じてスライドを見ながらのご参加になりますが、すでにたくさんの方からのお申込みを受けているところです
ただし、お申し込みフォームのところで皆さんからのご質問をいただいていますが、数がとても多く当日はNick先生に全ての質問に対してお答えいただくことはとても難しいと思います。
そのため、私のほうでお答えできる内容に関しては本ブログでお伝えしていきます
今後も、ぜひ参考にしていただければ幸いです!
今回は代表的なご質問3つについて回答
<生食に関するよくある質問>
生食を与えていると血液検査の数値は変わりますか
全頭ではないのですが、BUNやCRE(クレアチニン)が上がることがあります(1)。
でも、これは高タンパク食の影響で上がっているだけです。
健康な動物の検査結果でも上がるため、生食を与えた後にこれらの数値が上がったからといって病気か?というと必ずしもそうとは言い切れません。
もともとBUNやCREは腎臓に問題がある場合に上がりやすい項目にはなりますが、心臓や循環が悪かったり、検査したタイミングが食事の後だったり、また筋肉の量が増えたときなど、健康で腎臓に問題のないこでも上がることがあります。
そのため腎臓の病気が気になる場合は、BUNやCREではなく、SDMA(対称性ジメチルアルギニン)をチェックするようにしましょう
サルモネラ菌や大腸菌などの感染は大丈夫でしょうか
もともと肉食動物の胃酸というのは私達人間よりも強く、菌を殺す力を持っています。
そして白血球の数も人間よりも多いのです。
動物たちは人と比べて感染しづらいだろうということは、容易に想像できるのではないかと思います。
考えてみてください。
動物たちはそこら中どこでも舐めていませんか?
毛づくろいのときに肢先や便のついた肛門などを舐めることさえあります
私達人間であれば考えられないことですが彼らにとってはそれが当たり前で、そして健康なこであれば、所構わず舐めるからといって感染するということはまずありません。
ただし、実際のところ感染するリスクというのはゼロではありません。
私達人間の世界でも、お寿司や生カキなどを食べて食中毒を起こしている人がいるのと同じです。
リスクゼロということはないと考えてください。
生食といっても種類も豊富ですから、何を与えるかは飼い主さんの選択になります
さまざまな商品がありますし、手作りする場合は飼い主さんがその食材を管理することになります。
たとえば、生食を与えたときにすぐに食べなくて放置した場合、とくに夏場だったりすると菌の数が増えて下痢を引き起こしやすくなることがあります。
すでに菌に汚染された肉を使えば、もちろん感染する可能性もあります
そのため、良質な商品を選ぶということが必須条件になります
また、最初は必ず冷凍したり食事の間隔をあけて胃酸を強化しておくなど、生食を与えるにはルールがあります
与える肉が汚染されていなくて、間違った与え方をしなければ、健康なワンちゃん・猫ちゃん・フェレットさんに与える分には全く問題にはなりません。
ただし、合わない場合というのはもちろんあります。
個人的には、ステロイド・免疫抑制剤や抗がん剤を与えられている動物や、ご家族のなかでも癌の患者さんがいるような場合、また感染をすでに起こしていて血液検査の白血球の数値が高くなっている場合など、状況によって生食はお勧めしていません。
すべての動物に適用できる、ということではないです。
何かしらの反応が出てしまう場合は別の方法を考える必要がありますので、そのこの状態に合わせて考えてみるようにしましょう
生食のリスクについては過去にも投稿したことがありますので、興味のある方はこちらも合わせて参考にしてみてください
生食を与えるとどういったメリットがありますか
ワンちゃん・猫さん・フェレットさん、それぞれのこの状態によって反応は全く違うのですが、こういった変化がよく見られています
毛づやが良くなってフケが減る
毛の触り心地が柔らかくなる
痒みが減る
てんかんの発作が減る
便が臭くなくなる
緩かった便がかたちになって、硬めになる
便の回数が減る
吐く頻度が減る
高かった肝臓の数値が落ち着く
元気が出て、前より散歩に行きたがるようになる
口臭が減る
体重が減る(ダイエットの成功)
などなど・・
こういった変化は生食に限らず、手作り食(加熱食)でもよく見られています
ペットフードにもメリットはありますが、保存させるために添加物・防腐剤などはどうしても含まれていますので、ペットフードから離れるだけでも身体への負担ってかなり楽になるんですよネ
すでに手作り食を実践されている方はうんうんと頷いて、きっと同意してくださっているだろうと確信しています(笑)
次回も、いただいたご質問について再びお答えしていければと考えております。
生食に興味のある方はぜひ!4月6日に開催する国際WEBセミナーの受講も検討してみてくださいネ
ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです
それではまた!
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<参考文献>
(1) Wynn SG, Bartges J, Dodds WJ. Raw Meaty bones-based diets may cause prerenal azotemia in normal dogs. AAVN Nutrition Research Symposium 2003.
WEBセミナーを開催しています!(途中からでも参加可能ですヨ)
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2020年4月6日(月):イギリスの生食事情
生食をすでに実践しながらも、これでいいのだろうか?と疑問のある方
生食に興味があって試してみたけれど、やめてしまった方
生食って何かよく分からない方
イギリスなどの海外事情に興味のある方
など・・
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