京都街ブラ、ステキな店と古本屋その2 | 奈良大好き主婦日記☕

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鎌倉在住
奈良や仏像が好きで子育て終了と共に学び直し大学院博士課程修了、研究員になりました。
テーマは平安後期仏教美術。

明日香村、山の辺の道等万葉集の故地が好きです。
ライブドアにも書いていました(はなこの仏像大好きブログ)http://naranouchi.blog.jp



続きです

四条通りにあるデパートの中でも、(「大丸」でなく)「藤井大丸」の地下のスーパーマーケットは、庶民的な値段だということを最近知り、時々覗いてみるようになりました

この日も、珈琲屋さんを出てから藤井大丸の地下に寄り少し買い物をした後、そのまま寺町通りを
プチ・プラプラしていたところ、あるお寺を見つけました


聖光寺

浄土宗のお寺です


なんと、この地はお寺ができる前は運慶のお父さん康慶の居宅があった場所というのです!びっくりぽん!↓
そして、「嵯峨式釈迦如来立像」(清涼寺式釈迦如来ということでしょうね)と、
浄土三曼荼羅のうち清海曼荼羅、当麻曼荼羅の2幅を蔵しているというのです(浄土三曼荼羅のあとひとつは、智光曼荼羅)
浄土三曼荼羅↓



↓聖光寺の清海曼荼羅
清海曼荼羅は全国に10点現存するそうですがその殆どが江戸期のもので、この聖光寺と仙台の成覚寺の2点のみが室町期の作品だそうです
http://mahoroba.lib.nara-wu.ac.jp/y15/seikai/index.html


細部拡大してみます(ここから4枚は、奈良博「源信展」図録から)








聖光寺の前を通り、さらに寺町通りを南側に歩いていると、ふと一軒の古本屋のウインドウに目が止まりました

↓これです
拡大します
なんと
往生要集!ヽ(゚◇゚ )ノ
すごい!
往生要集が何気なくディスプレイしてある!
さすが、京都!

…とすっかり心を奪われ、お店の中に旦那を引きずり込みました

お店の名前は

三密堂(…名前からしてワクワクです)

お店に入って正面の本棚に、保育社「日本の古寺美術」シリーズの、薬師寺とか東大寺とか法隆寺とか…が並び、鼻血が出そうになりました(熱中症)

奥に向かう本棚を見ると、仏教関係(密教多めだったかな?)、仏教美術等の専門書、展覧会の図録類等があり、
結局、図録2点を衝動買いしました(重くて大変)


1冊目
『藤原道長』
2007年奈良博の図録です

こんな風に始まります

↓道長さん

ここにまた別の往生要集が載っていました
こちら重文です

知恩院の当麻曼荼羅も載っていました


奈良博蔵の清海曼荼羅も


この図録は掘り出し物でしたヽ(゜▽、゜)ノ(…と、ひとりで喜ぶ…)




そして、もう一冊の図録は

「美麗 院政期の絵画」
2007年 奈良博の図録です

こんな感じ


こんなのも載っていましたよ
血曼荼羅↓
血曼荼羅とは、清盛の血を混ぜた絵の具で描かれたという曼荼羅です

「そりゃたいへんだ〜っ!」
と、こんなポーズをとっているのは、おなじみ興福寺板彫十二神将迷企羅

半立体のレリーフ彫刻ながら、平面的なので、絵画の図録に登場できたんでしょうね…

お店からはパンフレットをいただきましたが、これがまた面白い!
↓パンフレット表紙
素敵な表紙です

中を見ると、
新入荷した本が古いの!(古本屋ですから…)
ちょっと拡大してみますね

ほら、
↓文化11年の陰陽道関係?の本とか


安永6年の本↓
顔に何やらごちゃごちゃ書いてあります


文政5年の三種の神器の本?
すごいわ!
江戸時代の本がズラリ!
お店にも「和綴じ本」がたくさんおいてありました

昭和、平成の本も載っていました

↓浄土教シリーズとか…
欲しくなってきたわ…



お店の場所はここです↓




こんなチラシもいただきましたよ
下鴨納涼古本まつり
来週末から一週間弱ですね

そのころには、少しでも涼しくなってるといいですね…



京都は、少しフラフラ歩いただけでも、オシャレなランチのお店や静かな珈琲屋があったり、狭くて面白い路地があったり、有名な曼荼羅を持つお寺があったり、往生要集の古本を売る本屋があったり…と、
日常のほんのすぐ裏に、不思議な世界が広がっているようで、とても面白い街だと思いました


あとは、もう少し涼しくなるだけだ!私の望みは…


道長さん、なんとかしてよ!

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