バリエーション山行同人

藪岩、沢等を中心としたバリエーションルートを中心とした山行を志向しています。

山梨 滝子山東稜(2020.2.23)

2020-02-24 11:59:58 | 尾根

右足首の故障は解消したが、心身の調子の悪さは相変わらず。花粉症の症状も出ているが、脚の筋肉をそろそろ回復させたいといけない。そんな想いから思い切って日帰り山行の準備を進めた。

今回は、中央本線からも3つのピークがよく見える滝子山。これまで南稜は何度か行ったが、東稜というバリエーションコースがあることを知った。東側からのメイン登山口である藤沢集落からの一般ルートより相当遠回りだ。

高尾発6:15の電車で初狩を目指す。今日の予報は晴れのはずだが、上野原辺りまでは非常な濃霧で車窓が全く見えない。大月が近づくにつれ、ようやく青空が広がってきた。時節柄か好天なのに電車の乗客が少ないように見えた。花粉症のため、何度かくしゃみをせざるを得なかったが、パーカーで口元を覆うなどして注意した。

▼初狩駅から見た滝子山(7:00)。久しぶりに訪れたら無人駅になっていた。

 

▼子神社の境内に上がり、社殿の左奥に伸びるトレースを辿る。

 

▼植林帯をつづら折れに登り、平坦なピークを越え、殿平に到着。

 

▼山頂に山名標は無かったが、北側の樹に手書きに道標が。

 

しばらく広い尾根斜面を下ると右奥に東稜と見られる稜線が東西に走るのが見える。藤沢集落に降りてしまわないように注意しながら尾根の分岐を探す。

▼この道標の背後が小ピークになっており、ここが尾根の分岐と目星を付ける。

 

▼ここが分岐の小ピーク(ポコン)。北にやや痩せた稜線が伸び、そこへ向かう。全般に道は明瞭で赤テープや黄テープはあったが、所々、倒木が道を阻んでいた。藪はアセビが少しだけ。

 

鞍吾山の三角点(ピークの東肩)に向かって斜めに踏み跡が伸びているように思ったが、稜線をはずさないまま、ピークを直登する。かなり急で、足場も所々不安定だが、安定した太い樹を頼りに、息も絶え絶えに登る。

▼鞍吾山のピーク。展望は無い。奥に伸びるのが東稜。

 

ここからしばらく緩やかなアップダウンが続き、距離を稼ぐ。滝子山のピークを時々遠望できるが、まだまだ遠い。

▼途中、送電線鉄塔の基部に出る。左正面にそびえる滝子山へ伸びる東稜の経路がよく分からない。

 

▼東稜上で唯一あった山名標。「沼ノ沢ノ峰 1250m+α」とある。

 

▼ここから大きくキレット状の鞍部に下る。「御正人ノタル」という名前があるらしい。北側を見下ろすと、沢の流れが確認できた。



ここから滝子山東峰に向けて最後の急登が続く。

▼大岩が立ちはだかり、正面のルンゼを突っ張って踏破するものと思い、取り付きかけたが、左回りに岩を迂回する道が付いており、容易に大岩を巻くことができた。この付近、紫蘇の葉のような群落がびっしり辺りを覆っており、どうもイワカガミのようだ。

 

徐々に傾斜が緩んできたが、滝子山東峰直下の肩の辺りの平坦地で、湯を沸かして昼食としてくつろぐ。ここまで長い距離を歩いてきたが、全く登山者に会っていない。静かな尾根道だ。ただ、今日は北からの風が強く、登りの最中でも寒さを感じた。

▼滝子山東峰の三角点にいきなり飛び出す。東稜方面にも道標が向いていたが、「東稜」の文字は無く、「この先、岩場危険」の表示。あと手書きで、「上真木バス停10k」とあった。

 

ここで終わろうと思ったが、天気が良いので、中央峰に立ち寄ることにする。ここで中央峰から下りてくる若者とすれ違った後、山頂で佇んでいると1人の外国人登山者にこの日、初めて遭遇し会話をする機会を得た。

▼滝子山中央峰からの眺め

 

ここからは下降路がいくつかあるので迷ったが、檜平から大鹿林道に直接降りる破線ルートに行ったことが無いので、そこを辿ることにした。

▼大鹿林道に直接降りる分岐

地図的には、「第二南稜」とも言うべき位置関係にある破線ルートだが、緩やかな稜線と急降下が交互に現れる明瞭な道が続く。林道に出てからも屈曲した舗装道が所々続き、長く感じた。中央道をくぐり、中央本線の線路をくぐると、ようやく国道20号線に出た。

▼国道20号線から振り返った滝子山(14:50)

ここから、初狩駅までが長かった。しばらく国道を辿り、途中から道標に従って、川沿いの道を進み、往路の藤沢集落に入る橋の袂で往路と合流した。初狩駅15:35発の電車が丁度来て帰京。

本コース、route finding的に問題になりそうな箇所は1箇所程度で、道型はほぼはっきりしていた。断続的に急登が現われるので、冬から初春にかけてのトレーニングにいいルートと感じた。そこそこ距離もあるし。

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